50代で感じる疲れの原因は何?
50代はライフスタイルの変化の時です。子供も大きくなり、手が離れる年代です。子供が巣立った途端緊張の糸が切れ、体調を崩すことも。
仕事に邁進してきた方は、立場も上になり責任も今まで以上に感じる年代です。多くのプレッシャーと戦う日々に疲れてしまうこともあるでしょう。
親世代の介護の問題も現実として迫ってくる世代。介護のためにそれまでの仕事を辞めなければならなかったり、これまで自由に使っていた時間を介護に追われる人もいるかもしれません。
そんな50代、特に女性の疲れの元は、大きく分けて以下の3つではないでしょうか。
50代で感じる疲れの原因:更年期症状
女性は年齢とともに思春期・性成熟期・更年期・ 高齢期の4つのステージを経験します。人によって大きく異なりますが、平均して50歳前後で閉経を迎え、その前後10年間が「更年期」と呼ばれています。
更年期の症状は、加齢とともに卵巣の機能が低下し、女性ホルモン(エストロゲン)の分泌が急激に減少することでホルモンバランスが崩れて起こります。
どのような症状かは人によってさまざまで、体に症状の出る人、心に症状の出る人などその程度の差も個人によって異なっています。
更年期のさまざまな不調を「更年期症状」といい、仕事や家事など日常生活に支障をきたしてしまうほどの重いものを「更年期障害」といいます。
たとえ小さな症状でも今まで感じたことのない症状が続いているのなら、思い切って婦人科を受診してみましょう。
50代で感じる疲れの原因:ストレス
いつの年代も、人が生活していく上でストレスを避けて通ることはできません。ストレスの原因を男女別に見ると、男性は仕事絡みのストレスが中心だと言われています。
これに対して女性は、様々なライフスタイルを送る人がいるため、ストレスの原因が仕事だけとは一概に言えない状態です。
女性の疲れの原因は、体の不調や、家族関係、夫婦関係、子育ての悩みなど幅広いテーマでその人その人に違うストレスがかかっていると言えるでしょう。
50代で感じる疲れの原因:睡眠不足
50代になると、若い頃のように無理は利かなくなってきます。その分健康管理をしっかりとして若い頃と同じようにバリバリと働いている人もいます。
一方疲れを感じやすい50代の中で、増えてくるのは不眠に悩むということではないでしょうか。
不眠と呼ばれる症状には「寝つきが悪い」「夜中に目が覚める」「早朝に目が覚める」「眠りが浅く、目覚めがすっきりしない」の4パターンがあります。歳を重ねるとともに人間は自然に睡眠時間が短くなり、眠りも浅くなりやすいと言われています。
日常生活に支障をきたさない程度の不眠ならば気にすることはありませんが、深刻な睡眠不足の場合は、医療機関を受診するのも良いかもしれません。
50代で感じる疲れを取る方法とは
50代で感じる疲れを取るために積極的に取り入れたいものをいくつかあげてみました。これさえあれば疲れも取れる!そんなものがひとつでもあると心強いですよね!
50代で感じる疲れを取る方法:温泉
広い湯船にゆっくり浸かる。「は〜。幸せ。」と思わず声が漏れてしまうくらいのリラックス感。それが温泉の良さではないでしょうか。
温泉大国日本には3000以上の温泉があると言われています。またその泉質は多種多様で、効能も異なります。
出かける温泉が疲労回復に効果の有る温泉かどうかを調べてみましょう。効能に「疲労回復」の文字が見つかれば、その温泉は疲れに効果が期待できるということです。
また温泉では熱い湯と冷たい水風呂を交互に入ることで、血流が良くなり疲れが取れやすくなる「温冷交互浴」というのもおすすめですよ。
(注:人によっては注意が必要な場合もあります)
50代で感じる疲れを取る方法:ときめき
身近にいる憧れの人や良いなと思う人、またはアイドルや俳優でも、好きな人を見てドキドキすると、交感神経の働きで血管が収縮します。韓流ドラマや、アイドルの笑顔にドキドキすることありますよね。
その後、好きな人の笑顔を見て幸せな気分になると、今度は副交感神経が働いて血管が拡張し、血流がアップします。
このドキドキと幸せな気分の2つが作用すると、いわゆる「胸キュン効果」で女性ホルモンが分泌されます。
美肌効果もあり、疲れも吹き飛ぶほどのパワーもあるとか。50代でも毎日の生活の中にときめきを忘れないようにしたいですね。
50代で感じる疲れを取る方法:リラクゼーションサロンへ行く
疲れが溜まっているのはわかっていても、なかなか疲れの元が取れない。そんな時には、思い切ってマッサージやエステ、整体、鍼灸など、プロに身を委ねてみませんか?
マッサージを人の手でしてもらうことによって、副交感神経が働いてリラックスします。そしてストレスや不安や緊張を取り除く効果があると言われています。
疲れからくる肩こり、腰痛、頭痛などもマッサージなどによって血流が良くなり、ずいぶん緩和されますね。
またマッサージや整体、鍼灸などの後は、筋肉の緊張が緩んで体がほぐれるので、いつもよりぐっすり眠ることできるのも良いところです。
50代で感じる疲れを取る方法:サプリメント
疲労が蓄積された体は、代謝が悪くなっている状態です。「代謝」とは呼吸をしたり、体温を保ったり、心臓を動かすなど私たちが生きていく上で欠くことのできないものですが、年齢を重ねるほど代謝は下がっていきます。
加齢とともに筋肉量が減ることも代謝低下の一因とも言われており、運動不足や生活習慣病が気になる50代は代謝が衰えやすい年代とも言えます。
代謝の衰えを少しでも遅らせるために、ビタミンB1、B2、D6などのビタミンB群をとることが大切です。
食べ物でももちろん補うことができますが、早く、確実に摂取できるといえばやはりサプリメントではないでしょうか。効果が現れやすいのもサプリメントの良い点と言えるでしょう。
中には病気が原因で疲れを感じているパターンも
上記の疲れを取る方法を試してみても、相変わらず疲労感が改善しない場合は、もしかしたら病気が原因ということも考えられます。
疲労は眠れば治ると我慢してしまいがちですが、長く放置すると深刻な症状になることも。以下に当てはまりそうな場合は、早めの受診をおすすめします。
病気が原因で疲れを感じているパターン:心の病気
若い頃と同じように「疲れ」は休めばそのうち治ると考えている方も多いかもしれません。しかし、50代に無理は禁物です。ゆっくりと休んでも疲れがとれない、疲労感が長く続いている、日々の生活に支障が出るといった場合は、早めの医療機関への受診が有効です。
また、病院で身体を検査しても特に悪い部分が見当たらない場合は、ストレスなどから「身体の疲労」ではなく「心の疲労」の可能性が考えられます。
ひどい倦怠感や疲労感を感じながらも、心の病気と気づかず、長く放置してしまうと完治するまでにも時間がかかってしまいます。
自分の身体と心の声に耳を傾け、心療内科を始めしかるべき医療機関へ受診しましょう。
病気が原因で疲れを感じているパターン:婦人科系の病気
50代の女性は子育てや仕事、介護、など多忙な年代でもあります。常に忙しくしていると体も緊張状態であることが多く、血管もぎゅっと収縮し、血行も悪くなります。
これらのストレスが重なると婦人科系の不調が起こりやすくなり、それが疲れの元になっているのかもしれません。
毎月の生理の状態をよく観察してみましょう。乱れていたり、遅れていたり、または生理が来なかったりすることはありませんか?そんな場合は婦人科を受診することをおすすめします。
病気が原因で疲れを感じているパターン:更年期障害
更年期を迎える頃になると、ホルモンバランスが乱れるとともに、自律神経の乱れも生じます。その結果、身体はどこも悪くないはずなのに疲れがとれない、気力がわかない、昼間も眠いといった症状があらわれやすくなります。
更年期症状のひとつとして、疲労感や倦怠感などがずっと続くことがあります。普段から真面目でテキパキと仕事や家事をこなしていた人ほど、動けなくなた自分に失望し、さらに悩みを抱えて内にこもってしまうケースも少なくありません。
婦人科を受診してホルモンバランスを調べてもらうことをおすすめします。更年期からくる疲労と診断されたら、無理をせずに、休息をとるように心がけましょう。
あなたは大丈夫?疲れ度をセルフチェック
疲れているなと思っていても、それがどの程度なのか自己判断はなかなか難しいものです。以下のチェックリストを見てみましょう。
当てはまることが多いほど、ご自身のストレス度が増していることに気づくでしょう。
- イライラする
- 不安な気持ちになる
- 落ち着かない
- 憂鬱な気持ちになる
- 不眠症状がある
- 体調が悪いと感じる
- 集中力がない
- 仕事や家事でミスが多い
- 日中強い眠気に襲われる
- やる気が出ない
- 朝、起きた瞬間から疲れを感じる
- 以前よりもずっと疲れやすい
上記の項目の中で「大いに当てはまる」「当てはまる」「当てはまらない」と分けてチェックしてみましょう。
大いに当てはまる項目の多い人は、それだけ何らかの原因でストレスを感じ、疲れ度が高くなっている状態です。
忙しい毎日の中で頑張りすぎてしまう50代。このチェックリストによって客観的に自分の状態を見つめることができます。思ったままに自分の状態を見つめ直してみましょう。
大いに当てはまる項目の多い人は、疲れに対して何らかの対処法を考える時期に来ていると言うことです。
症状が酷い場合には病院へ行きましょう
疲れと一言で片付けられないくらい、実は疲労感の原因は多種にわたっているのですね。