40代は外側も内側も老化が始まってくる時期
2016年の日本人女性の平均寿命は87.14歳と発表されています。人生80年以上生きるようになったのですが、体の老化というのは40代からはじまるのです。40代は仕事や子育てをバリバリとこなして、気持ちも元気な世代。
しかし、身体にはじわじわと老化の波が押し寄せてきています。40代に入って、「最近疲れやすくなった」、「最近太ってきたな」、「小さい字が見えにくくなった」、そんな風に感じているのなら、それは老化が始まっているサイン。
でもがっかりしないで!老化の進行を完全に止めることはできなくとも、様々な努力で遅らせることは可能なのです。まずは40代から始まる老化の様々な症状をみてみましょう。
40代で始まる老化の症状にはどのようなものがある?
40代で始まる老化の症状①容姿が変化していく
小じわ・ほうれい線の顔の老化
人によって差はありますが、40代くらいから顔にほうれい線や小じわが表れて来るのはよく知られています。その原因は肌の弾力の低下。肌の真皮はコラーゲン、ヒアルロン酸、エラスチンといった成分によってハリを保っています。
しかし肌の老化によってこれらの成分が減少、肌がハリを失って小じわ、ほうれい線の原因となってしまいます。また、紫外線を浴びると老化の原因となる活性酸素を発生させてしまいます。これが増え続けると肌にダメージを与えてしまい、肌のハリ、水分が奪われて顔の老化を招いてしまいます。
シミ・そばかすなど肌の老化
40代よりも前、30代くらいからシミが増えたな、感じている女性が多いようです。シミの種類は大きく分けて3種類あります。
「老人性色素斑」
老人性というくらいですから老化してできるシミと思われがちですが、実は20代後半くらいからでき始めて、40代では実に60%、80代ではすべての人に出てしまうといわれている「老人性色素斑」。紫外線が主な原因で、紫外線をより浴びやすい箇所、顔、手、腕、デコルテにできやすいのです。また加齢により肌のターンオーバーが乱れてきてメラニン色素がうまく排出されず肌にシミとして肌に沈着してしまうのも原因の1つです。そのシミの種類は大きく分けて3種類あります。
「肝斑」
両頬、目の下あたりに左右対称に出ているシミのこと。妊娠、経口避妊薬の服用をきっかけにでてしまうこともあり、女性ホルモンが関係しているとみられています。一度できてしまうと紫外線を浴びることでさらに濃くなることもあります。
「炎症性色素沈着」
肌は強い刺激を受けると表皮のメラノサイトが活性化されてしまい、いつもより多くのメラニンが作られてしまいます。そのため、肌の色が濃くなってしまいシミのようになってしまうのです。肌への強い刺激となるものは皮膚炎、ニキビ、湿疹、熱傷、外傷、虫刺されなどがあります。
抜け毛や白髪といった髪の毛の老化
加齢に伴う女性ホルモンの減少、紫外線、乾燥、これまでのヘアケア(シャンプーやパーマ、スタイリング剤の使用)、ストレスなど様々な原因で髪の毛は老化していきます。髪の毛が老化すると、髪が細くなる、キレ毛が多くなる、髪の毛が赤茶っぽくなる、白髪が多くなっていきます。
40代で始まる老化の症状②急に太り始める
40代を過ぎたころから、特に食べる量が増えていないのに急に太り始めてしまいます。これも老化現象の1つであるといえます。その原因には次の6つが挙げられます。
筋肉量の低下
加齢とともに低下するのが、筋力。インナーマッスル、体幹の筋肉が衰えてしまうことで、姿勢が悪くなってしまいます。身体の姿勢は代謝と深くかかわりがあり、姿勢が悪いと体温(平熱)を保つ、スムーズな血流、柔軟性を保つといったことが難しくなり、代謝の低下をまねいてしまいます。
また筋肉量の低下は基礎代謝の低下、糖代謝の低下を引き起こし、どうしても太りやすくなってしまいます。
内臓機能の低下
内臓の機能は加齢とともに低下していきます。内臓の中でも胃、腎臓、腸は基礎代謝とも深いかかわりがあり、基礎代謝に占める割合は胃が20%、腎臓が8%を占めています。加齢により内臓の機能が低下すると、基礎代謝も低下し太りやすくなる原因となってしまうのです。
ホルモンバランスの変化
40代に入ると加齢のために、女性ホルモンエストロゲンの分泌量が低下していきます。エストロゲンには体重維持と深くかかわる働きがいくつかあります。
食べ過ぎるのを抑える、脂肪を燃焼させる、内臓脂肪の蓄積を抑える、このような作用のあるエストロゲンが低下してしまう40代は、どうしても太りやすくなってしまうのです。
糖代謝の低下
糖代謝とは食事として摂取したエネルギーを各臓器が消費、余ったエネルギーを蓄えるというサイクルのことです。その時に大切な働きをするのが、すい臓から分泌されるインスリン。
しかし加齢によって脂肪組織が増加することで、インスリンへの反応が悪くなります。また、加齢のためインスリンの分泌量も低下。そのため食後血糖値が上がりやすくなってしまいます。
腸内環境の悪化
腸内環境を決めるのは、善玉菌と悪玉菌。これらの腸内細菌がバランスよく働くことで、お通じが良くなり、美肌を保つのにも深くかかわっているのです。
しかし加齢とともに善玉菌は減少。腸内環境が悪化してしまい、これが太りやすくなる原因となってしまうのです。
体内の酵素量が減る
わたし達の体には酵素があり栄養の吸収や分解、燃焼や排せつといった活動をスムーズに行えるよう、助ける働きをしています。
しかし体内で作られる酵素の量は加齢とともに減少。酵素が減少すると脂っこいものを食べたとき、胃もたれします。また酵素が減るとその分代謝も減りますので、どうしても太りやすくなってしまいます。
40代で始まる老化の症状③感情の老化
感情が老化するの?と思われる方もいるでしょう。実は加齢とともに脳が委縮してしまうのですが、その中でも感情、創造性、意欲をつかさどる部分である前頭葉は、最も早く萎縮してしまうことがわかってきました。これは早い場合、40代から始まってしまうのです。
前頭葉が委縮していくと、これは感情に影響していきます。例えば、怒りが抑えられなくなる、気持ちが切り替えにくくなる、柔軟性がなくなる、色々なことへの意欲がなくなる、といった症状が表れてきます。
40代での老化を加速させてしまうNG習慣
まだまだ40代、老化をそのまま放置しておくには早い年齢です。今からできることを行って、老化の進行を止めることができないにしても、送らせていきましょう!
こちらでは今すぐにでもやめたい、老化を加速させてしまうNGな習慣をご紹介します。
40代での老化を加速させるNG習慣①運動不足
身体はどうしても加齢とともに脂肪をため込みやすくなってしまうので、若いころのボディラインをキープするのがどうしても難しくなってしまうもの。軽い運動をするのが体にいいのがわかっていても、運動するのは面倒…という人も多いでしょう。
若いころは、それでも代謝がいいので何とかなります。しかし40代を過ぎてこのままですと、体のラインがどんどん崩れていってしまいます。運動不足、これは老化を促進させてしまう悪い習慣なのです。
40代での老化を加速させるNG習慣②食事制限をするダイエット
40代からどうしても太りやすくなるので、ダイエットをしているという人もいるでしょう。しかし運動をするダイエットではなく、食事制限だけでダイエットをしようとすると、身体に良くない影響を及ぼしてしまうことがあります。
40代過ぎて栄養バランスの悪いダイエット食を続けてしまうと、これがすぐに肌や髪の毛のコンデイションに現れてしまうのです。なぜなら体が摂取する栄養が制限されると、体はまず栄養を生命維持に必要な臓器に栄養を回し、肌や髪の毛への栄養が後回しになってしまいます
肌や髪の毛の老化は、見た目にもかなり影響を及ぼしてしまいますね。40代を過ぎて、栄養バランスの悪い食事制限のダイエットを行うのはやめたほうがいいでしょう。
40代での老化を加速させるNG習慣③姿勢が悪い
正しい姿勢を保つのには、体に筋肉が必要です。しかし加齢により筋肉が衰えてくると、身体に楽な姿勢をすることが多くなり、姿勢が悪くなってしまうことが多いのです。姿勢が悪いと老けて見えてしまいますし。内臓にも負担となりますし、骨格にも影響を及ぼしていきます。
また、下を向いてスマホばかり見ていると、肩こりの原因になるだけでなく、表情筋も衰えやすくなってしまうのだそう!姿勢が悪いと老化を加速させてしまうんですね。
40代での老化を加速させるNG習慣④タバコ
昔からタバコは体に良くないといわれていましたが、最近ではタバコがかなり広範囲に身体に悪影響を及ぼすことが明らかになってきました。美容面での悪影響としては、スモーカーズフェイスがあります。タバコを吸い続けることで、特有の顔つきになってしまうのです。
タバコを吸うとビタミンCを破壊、体はビタミンC不足になってしまいます。そのため肌のハリが失われる、シミができやすくなる、しわが深く長くなる、といった特徴が40代前から顔に出てしまいます。健康のこと、美容のことを考えると、タバコはやめたほうがいいでしょう。
40代での老化を加速させるNG習慣⑤日焼け
肌老化の原因の約8割が紫外線といわれるほど、お肌に悪影響を及ぼす紫外線。シミやそばかすの原因となるだけでなく、長年紫外線を長年浴び続けることで、深いしわを顔に刻んでしまいます。外出の時に日焼止め対策をしないと、紫外線の害を直に受けて肌を老化させてしまいます。
40代からの老化を防ぐためには
では、40代からの老化を防ぐためには何が必要でしょうか。
40代からの老化を防ぐために①抗酸化物質を積極的に摂取
身体が老化する原因の1つが、活性酸素。体を老化から守るために、抗酸化作用のある食材を積極的に食事に取り入れ、活性酸素を体から除去するようにしましょう。抗酸化作用のある食材には次のようなものがあります。
- ブロッコリー
- ナッツ類
- トマト
- ベリー類
- オリーブオイル
- にんにく
- アボカド
- ごま
どれも簡単に手に入って、食事に取り入れやすいものばかり!毎日の食事にこれらの食材を取り入れてみるのはいかがでしょうか?
40代からの老化を防ぐために②ビタミンも摂るようにする
毎日の食事で、バランスの良い食事をするように心がけましょう。そうすることで様々なビタミンをまんべんなく摂ることができます。健康な体を維持するには、色々な種類のビタミンが必要。体が健康であれば、若々しい体をキープすることができるのです。
40代からの老化を防ぐために③食べるもののカロリーに気をつける
40代からはどうしても代謝が落ちていきますので、太りやすくなっていきます。若いころと同じように食べていては、すぐに体重が増加してしまいます。たとえダイエットをしていなかったとしても、食べる量とカロリーをコントロールしていくことが必要です。アメリカでサルを用いて行われた実験で、なんでも自由に食べたサルとカロリー制限を行ったサルでは、カロリー制限を行ったサルの方が長生きし若々しく色つやが良かった、という結果がでています。習慣として、食べるときは腹八分を心がけ、食べ過ぎないようにしましょう。
40代からの老化を防ぐために④適度な運動をする
適度な運動をすると、血液の循環が良くなります。そうすると、体の隅々にまで栄養が行き渡りやすくなり、脳へも血流も良くなるのです。これは若々しい体を維持し、脳を活性化にも役立ちます。また運動を継続して行っていくことで筋肉が鍛えられ、基礎代謝のアップも期待できます。運動は老化防止に効果あり、なのです。
40代からの老化を防ぐために⑤色々なものに興味を持つ
色々なことに興味を持って、新しいことにもチャレンジしてみましょう。何か新しい趣味を始めるのもいいでしょう。これは脳の活性化につながり、脳の老化を防ぐことができます。
40代からの老化を防ぐために⑥ストレスをためないようにする
ストレスは老化と美容の大敵!ストレスは活性酸素を発生させてしまいますし、自律神経の乱れを引き起こして体調不良の原因にもなってしまいます。また、ストレスはお肌の不調を招き、皮脂が過剰に分泌されてニキビが増えてしまう、シミやしわが増えてしまうこともあります。ストレスを上手に解消して、ためないようにすることが老化防止にもなるのです。
40代からの老化を防ぐために⑦睡眠をしっかりととる
睡眠をしっかりととるようにすることも、老化防止に大切なのです。人が寝ているあいだに身体は成長ホルモンを分泌し、脳のメンテナンス、細胞の新陳代謝、免疫力を高めるといったことをおこなっています。睡眠の時間が短い、睡眠の質が悪いとこれらの作業がきちんと行われず、体調不良を引き起こし、老化の原因ともなってしまいます。
40代からの老化を防ぐために⑧紫外線対策をしっかりと
紫外線は老化を促進してしまいますので、日焼け止め対策はしっかりと行いましょう。出かけなくても常に日焼け止めクリームを使用し、出かけるときはいつでもサングラスを掛けるようにして目からの日焼けも防ぐようにします。
できる限り若々しくいられる努力をしましょう!
身体がどんどん老化していくのは決して喜ばしいことではありません。しかし、そのことをくよくよしないと考えていると、余計ストレスとなってしまいます。自分に今できることを行って、老化に前向きに対処していきましょう!40代から老化を防ぐことを行っていくことで、50代、60代に差が出てくるのです。