子供に習い事をさせるメリットとは
- 子供の可能性を伸ばしてあげたい
- 自分自身が子供の頃やってよかったことや、やりたかったことを代わりに子供にもやらせてあげたい
そう考えている保護者は多いことと思います。
子供に習い事をさせることには、実際にたくさんのメリットがあります。
子供に習い事をさせるメリット①集中力や頑張る力が培われる
習い事は学校での教育と違い、スモールステップが分かりやすく設けられていることが多いです。昇級や教本のレベルアップなど、嬉しく励みになった経験はありませんか?
「一つ頑張ったら次に行ける」という経験を積むと、いつしか自分でステップを作ってみるなど、頑張り方が上手になっていきます。小さなハードルに意識を集中させる癖がつくので、集中力もついてきます。
子供に習い事をさせるメリット②運動不足の解消、体力作り
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子供を定期的に遊びに連れて行くのは大変ですが、習い事ならばプロが運動させてくれます。運動不足や運動能力の低下が指摘されて久しい現代っ子には、貴重な時間となるでしょう。
小さいお子さんは昼間の活動強度が上がることで、夜に深く眠るペースを作ることにも役立ちます。
子供に習い事をさせるメリット③手先が器用に。音楽なら音感もプラス
ピアノなどの楽器や工芸系の習い事などは、複雑で細かい動作を繰り返すため、手先が器用になります。楽器の習い事なら音感もプラス。
音感や手先の器用さなどは、そうした訓練がないと育つのがなかなか難しいものです。
子供に習い事をさせるメリット④自分に自信がつく
習っているからこそ、他の子と違う「私にはこれができる」という宝物ができます。この感覚は何かと自分を支える自信になっていきます。
子供に習い事をさせるメリット⑤幼稚園や学校以外の居場所を作れる
少し大きくなってくると、子供自身も学校での人間関係に悩んだり、先生との相性が難しかったりと、学校が必ずしも楽しい場所ではない日もあるかもしれません。これには心当たりのある大人も多いことでしょう。
でもそんな時に、他に居場所があったなら。そして「他の場所でも自分を認めてくれる人がいる」「学校の外にも好きなものがある」と言えるものが、何か一つでもあったなら。
きっと子供自身、追い詰められずに済むこともあるでしょう。これは筆者が個人的にも注目しているメリットの一つです。
子供の習い事人気ランキング・トップ6
たくさんの選択肢がある中で、人気の習い事は何でしょうか?テーマ別に調べてみました。
実際に通っている子供の習い事トップ6
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1位 スイミング
2位 英会話・英語
3位 ピアノ
4位 学習塾
5位 体操教室
6位 習字
スイミング、英会話、ピアノ、塾は習い事の鉄板!実はここ数年あまり上位に入れ替わりはありません。
昔は女子ばかりだったピアノは近年男子の保護者にも人気です。コツコツとした地味な練習ありきの習い事なので、根気も養われます。
これからやらせてみたい子供の習い事トップ6
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1位 塾
2位 プログラミング教室
3位 英会話・英語
4位 水泳
5位 ダンス
6位 公文
特筆すべきはプログラミング!プログラミングは2020年から小学校での授業が開始されるので、今から対策させてあげたい保護者が多いようです。時代の風を感じますね。
水泳やピアノがあまり上位に来ないのは、幼児期から既に通わせている人が多いからと推測されます。そして節目節目で「そろそろ塾も…」と考える保護者が多いのでしょう。
今は圏外ですが、筆者がこれから来ると予想している習い事はラグビーです。2019年の秋はドラマとワールドカップの影響で、ラグビー旋風が吹きました。ひょっとするとこれからは上位に入ってくるかもしれませんよ(実は我が家の子供達も習いたがっています…)。
実際にやらせてよかった子供の習い事トップ5
実際に習ってみてよかった!という実感のあった習い事ランキングはこのようになっていました。こちらはトップ5でご紹介します。
・男子
1位 水泳
2位 サッカー
3位 ピアノ
4位 体操
5位 空手
・女子
1位ピアノ
2位水泳
3位書道
4位英語
5位ダンス
こうして見ると、人気の習い事がそのまま反映されているように思います。
男の子は仲間づくりに役立ったり、体を動かす習い事が中心になっています。女の子は、ピアノが圧倒的1位。教員など、女の子に人気の職業にピアノが必須であることなども影響しているのかもしれません。
水泳は泳げるようになるだけでなく、心肺能力が上がったり体が丈夫になるなど、メリットを感じた人が男女ともに多かったのではないでしょうか。
子供に習い事をさせるなら何歳から?
では、習い事をさせるなら何歳からがベストなのでしょうか。
子供の急成長期
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脳や神経はいつ急成長を遂げるのでしょうか。
大阪教育大学の松本勝信先生によると、神経機能の発達の節目は3歳前後・6歳前後・10歳前後。神経系(神経や脳)が3歳前後で成人の6割、6歳前後で9割、10歳前後で95%完成するのだそう。この各節目までの過ごし方や環境が、脳の回路の成長に大きく関係するということです。
脳と体の成長タイミングの違いにも注目!
一方、体のバランス感覚が発達し、体が思うように動かせるようになるのは4歳からとも言われています。
ではすべての習い事は、4〜5歳頃までに始めたらいいのでしょうか?
実は必ずしもそうではありません。
スポーツ庁のガイドラインでは、5歳頃までは特定のスポーツを訓練することよりも、多様な動きを経験することや、自発的に動きたい気持ちを育てるが大切と言われています。また、骨格が安定して骨に負担のかかる運動ができるようになるのは6歳ごろ。スポーツに熱中するのはそれからでも遅くありません。これは繊細で複雑な動きや力加減を必要とする、楽器演奏にも通じることでしょう。
聴覚絡みはもっと早めでも
音声による語彙の獲得は1歳頃から3歳頃が吸収のピークと言われます。これは赤ちゃんの母語が確定するのが、だいたい3歳頃であることにも密接に関係しています。
しかし、バイリンガルにしたいと極端に気合を入れすぎるのはおすすめできません。かなり特殊なケースではありますが、この時期に母語の異なる両親がそれぞれの言葉でしか話しかけないなど、家庭内が多言語でごちゃ混ぜ状態だった場合、子供が言語混乱をきたすと言われます。これは後々の語彙獲得に却って足かせになることがあります。
まずは母語を大切にし、第二言語は触れる程度が良いでしょう。もちろん週1回習い事をするくらいなら全く問題ありません。
英語には英語にしかない音があります。英語を聞いたり音楽を聴く経験は小さい頃からどんどん始めても良さそうです。
絶対音感を育てたいなら?
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また、絶対音感を育てたいなら4〜6歳までに楽器の習い事を始めるのがいいという説もあります。しかし一方で、3歳くらいまでのお子さんは楽器を扱うには手先の巧緻性や体の重さや骨組の強固さが、未発達なことが多く見られます。小さいお子さんが音楽に触れるなら、体の発達具合に左右されない習い事を選ぶのが良さそうです。
以上をまとめると、
- 音感や複雑な音声の聞き分け能力を身につけたい音楽系・語学系は1歳からでもOK
- ピアノなどの楽器演奏系は4〜6歳からがベストタイミング
- スポーツ系なら、5〜6歳からがベストタイミング
と言えるでしょう。
みんなはどうだった?
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ちなみにフェルプス選手が水泳を習い始めたのは7歳。フェンシングの太田雄貴さんは小三からフェンシングを始めました(その前は他のスポーツをしていたようです)。浅田真央さんがアイススケートを始めたのは5歳から。世界的ジャズピアニストの上原ひろみさんがピアノを始めたのは6歳からです。
もちろん3歳頃から英才教育をされたアスリートや音楽家も大勢いますが、あまり小さいうちから始めても体がついていかなかったり、嫌になってしまったりすることもありえます。ある程度体が育ってから始めるのも良いでしょう。
究極的には「本人がやりたいと思った時が始め時!」ということでもいいのかもしれません。その子に合わせて、ベストタイミングを見極められると良いですね。
子供の習い事にかかる平均費用はどれくらい?
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習い事にかかる、気になる費用。ざっくりとした目安は以下のようになっていました。
年齢や月当たりの回数や大手教室か個人教室かによってもかなり変動がありますので、ご注意ください。
子供の習い事にかかる平均費用①ピアノ
入会金:5,000~10,000円
月謝:5,000円〜12,000円
備考:楽譜・教材費・発表会参加費は別途
子供の習い事にかかる平均費用②水泳
入会金:5,000~10,000円
月謝:5,000円〜10,000円
備考:水着など道具代は別途。週2以上だと少し割引がある場合も。
子供の習い事にかかる平均費用③英会話
入会金:10,000円〜12,000円
月謝:7,000円〜12,000円
備考:教材費別途。グループレッスンか個人レッスンかでも幅があります。スカイプ英会話などならぐっと月謝が下がります。
子供の習い事にかかる平均費用④サッカー
入会金:1,000〜12,000円
月謝:2,000〜7,000円
備考:年会費、ユニフォーム代、遠征費や合宿費用は別途。
スクールか少年サッカー団かで費用に大きな違いがあります。少年サッカーは総じて安めですが、その分保護者のボランティア活動が多いです。
子供の習い事にかかる平均費用⑤プログラミング
入会金:5,000円〜15,000円
月謝:6,000円~20,000円
備考:教材費・PCのレンタル費などは別途。特に教材は買取か否かで1,000円〜60,000円など幅が大きいです。また月2回などのパターンも。
習い事にかける費用は手取り収入の5%以内に収めるのが家計としては理想的言われます。それぞれの家庭の予算に合わせて検討したいものです。
習い事で子供の可能性を伸ばす為に必要なこと
習い事で子供の可能性を伸ばす為に必要なことをご紹介します。ぜひ参考にしてみてくださいね。
習い事で子供の可能性を伸ばすにはサポートが大切
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習い事で子供の可能性を伸ばしていくために、大切な親の役割があります。その一つがサポートです。
途中までは簡単だからトントンとステップアップしたものの、本格的になってくると伸び悩む。そんなこともあるでしょう。ほとんどのお子さんが経験することだと思います。
そこをいかにサポートしてあげられるが肝要です。
例えば平泳ぎのコツをつかめずなかなか昇級できないなら、コーチを捕まえて話を聞き、アドバイスをもらってみる。その内容を受けて市民プールに連れて行って、個人的に補習をしてあげる。コーチング動画を一緒に見るなども、一つのサポートです。パートナーがいるなら、力を合わせて分担してできるといいですね。特に運動系はパパの腕の見せどころかも?
辞めたがった時はチャンス?子供の可能性のためにできること
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子供が辞めたいと言いだした時は思案のしどころです。ついつい「あなたがやりたいといったんでしょ」と退路を絶ってしまいがちではないでしょうか(私も身に覚えがあるので自分で書いていて耳(目)が痛いです…)。
子供の意思を尊重することと、小さい頃の無邪気な言葉に責任を強いることとは、似ているけれど少し違うんですよね。
子供の意思を尊重するとは、本人の意欲や好奇心に応えてあげることだけでなく、どの程度できれば満足かという気持ちを認めることも含まれているのかもしれません。
そして「辞めたい」とこぼした時にはまずは寄り添って話を聞いてあげること。その中で辞めた時のメリットデメリットを話し合うこと。もし何か条件が変われば続けられるのかどうかなどを聞いてあげることなども、また一つの尊重の形かと思います。
色々とサポートしてみても気力が戻ってこないなら、いっそお休みしてみたり、思い切って別の習い事に目を向けるのも悪くありません。続けることに固執するよりも、新たな可能性に繋がるチャンスと考えるのはどうでしょう?
子供の可能性を伸ばすために
習い事は子供の世界を広げ、才能を見つけるきっかけになったり、子供自身の心を一生支えていくかけがえのないものになりえます。子供の可能性を伸ばすために、習い事は大変有効と言えるでしょう。
しかし無理強いは禁物。子供の気持ちを尊重しサポートすること、スモールステップをうんと褒めることなどが大切です。
子供の「やってみたい」という気持ちにアンテナを張り、即座に応えてあげたいものですね。
うまく習い事を楽しんで頑張る流れができれば、あとは子供自身が自分で力を伸ばしていけます。きっと素晴らしい成長を見せてくれることでしょう。お子様と習い事との素敵な出会いがありますように!