きっと素敵な家具に出会える。オススメの日本の家具ブランド10選

細部まで繊細! 日本製の家具の魅力とは


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日本の暮らしに合ったデザインとブランドのこだわり

輸入家具メーカーが国内に進出し、おしゃれな家具がお手頃な価格で手に入るこの時代。そんな今だからこそ、日本製の家具に再び注目が集まっています。厳選された木材を使用し、職人の手作業によって完成される日本製のブランド家具は、どこか温かみのあるものばかり。熟練した匠の手で作られた家具は、日本の生活・住空間に合ったデザインで私たちの生活に寄り添うに馴染んでくれます。

冨士ファニチア

世界のデザイナーに一目置かれる家具メーカー

まずご紹介するのは、1959年に徳島県で創業された富士ファニチア。無垢材での表現が困難な曲線や、曲面のデザインを可能にする「成型合板」の技術は日本屈指の技術力を誇ります。北欧モダンスタイルを提案する「koti」シリーズをはじめ豊富なラインナップを展開し、自社ブランドのみならず多くのデザイナーや、他業種メーカーともコラボレーションしています。確かな技術力と新進気鋭のデザイナーの手によって生み出される家具は、毎日の暮らしをこだわりの空間にしてくれるでしょう。

広島の家具メーカー マルニ木工

1928年誕生の老舗メーカー。創業当時は、「工芸の工業化」をモットーに「職人の手によらない分業による家具の工業生産」を目指して、成長してきました。同社のクラシック家具は「日本の洋家具史上最大のヒット」として知られています。その後は、美しさを生み出す良質な家具メーカーして、世界中にファンを増やしてきました。

中でも現在多くのファンに愛されているのは、日本を代表するプロダクトデザイナー深澤直人デザインによるHIROSHIMAシリーズ。美しい流線型のフォルムは、どんな空間の邪魔もせず、シンプルな美しさを湛えています。日本の静謐さを表した一品ですね。

マルニ木工の家具は多くのレストランでも使用されているので、知らずにご覧になっている方も多いかも。日本の繊細で確かなな技術力は現在でも、多くのデザイナーや建築家たちを魅了しています。少し高価格帯ではありますが、シンプルな家具を長く使いたいという方には、おすすめ。年月が経てばたつほど、その良さが滲み出てくる家具です。マルニ木工は大阪と広島、仙台にショールームを持っていますので、気になる方はぜひその美しい造形と技術力を確かめていただきたいです。

北海道のブランド 匠工芸

匠工芸は北海道のほぼ中央、上川郡東神楽町にある木製家具専門メーカーです。現社長である桑原義彦氏は木工職人のオリンピック「技能五輪 国際大会」で銀賞を受賞。若き職人を育てるために、その技術を惜しみなく伝授しています。柔らかな木肌の家具は、匠工芸というブランド名にふさわしい、確かな技術の光る逸品ばかりです。

長崎のブランド AJIM

1967年、長崎の船舶メーカーからAJIMは誕生しました。ブランド名である「AJIM」は、九州地方を本拠とする海や水をつかさどる古代豪族である海人族の古語に由来しています。時代に流されず、長く使い続けられることをコンセプトに「造船の街 長崎」を感じることのできる家具を提供。美しい木肌が魅力の「ef」シリーズは熟練した職人が削り出しを行い、磨き上げられた技を感じることができます。潔いほどにシンプルなデザインの「sega sofa」は、無垢のフレームを使用し、手作業ならではの繊細な作りが魅力です。

山形の家具メーカー 天童木工

1940年、山形県天童市に誕生した天童木工。世界にその名を知られる有名家具メーカーです。美しい自然に囲まれた山形県天童市は、古くから将棋の駒をはじめとする木工業の盛んな街としても知られています。1949年から本格的に、一般向けの商品を作り始めました。無垢材よりも強度があり、軽くて、自由な形に成形できる「成形合板」を、日本でいち早く実用化させたことで知られています。

建築家・丹下健三の作品に1400脚を収めるなどその技術力から、多くの建築家やデザイナーに愛されてきました。特に有名なのは、MoMAのパーマネントコレクションにも収容されている、バタフライスツール。日本の技術力の高さと、そのちょうちょに似た美しい形状で、現在でも世界中で愛されています。現在はカフェやレストランで使用されることも多く、一般的にも知られたかわいらしい椅子です。

皇室を始め、政府機関や公共施設、帝国ホテルなどの一流ホテルに家具を納入するなど、その実績は日本屈指。デザイン賞の受賞も数回では留まりません。

2006年からはヨーロッパの大きな家具見本市にも出展するなど、今や常に注目を集める家具メーカーの一つ。デザインやアートに造形が深く、家に日本のデザインマスターピースを!という方にはおすすめ。といいつつも、主張が強すぎず、日常に溶け込むその家具は、どんな一般家庭であっても浮くことはありません。インテリアショップなどでその美しさと技術力をみていただきたい、日本が誇るメーカーです。

愛知県の老舗家具メーカー カリモク60

続いてご紹介するのは、カリモク60。1962年創業の「カリモク家具株式会社」から誕生したオリジナル家具ブランドです。

代表を務めるのはD&DEPARTMENTを手掛けるナガオカ ケンメイ氏。カリモク家具創業当初からの人気商品「Kチェア」を自分の店でも売りたい!というナガオカ氏の強い思いからカリモク60は生まれました。

創業以来変わらないデザインのKチェアは日本の住宅に合わせて設計されたコンパクトなデザインが特徴です。5つのパーツの組み立て式となっているため、傷んだパーツを交換して、長く使うことができるのも魅力のひとつ。時代に左右されない、シンプルなデザインのKチェアと共に移りゆく時を過ごしてみてはいかがでしょうか?

佐賀の家具メーカー CLASSE

日本の曲木技術を牽引する老舗

CLASSEは、佐賀県諸富長にある国産家具メーカー・レグナテック株式会社が展開するオリジナル家具ブランドです。

ブランド名の「クラッセ」はイタリア語で「階級」を意味する言葉で、生活における品格の高さ・心のゆとりや人生の楽しみ・豊かさの本質を追求するという意味が込められ、家具づくりのコンセプトにもなっています。

トータル家具ブランドとして500点以上のラインナップを展開し、製品のすべては職人による日本の自社工場生産。木の素材感を活かしたシンプルなデザインが人気で、2016年には大川住空間デザインコンペにて内閣総理大臣賞を受賞しました。

秋田の家具メーカー 秋田木工

ミヒャエル・トーネットが発明した曲木工法によって、その後歴史的な名作となる「NO.14」が発表されます。美しいラインと人間の体にフィットする形状が特徴。その約半世紀後、曲木工法は海を渡って日本に伝来します。曲木に適したブナやナラといった材が豊富な地・秋田県湯沢市に「秋田曲木製作所」が設立されます。秋田木工の名作となるチェア「No.16」は、トーネットの技術を日本の木と技術で表現したもの。創業時から現在まで作り続けられている秋田木工の原点と言えるベストセラーです。

「木が木で立っていたときよりも立派に美しく」がモットーの秋田木工。丹念な職人の手作業で曲木家具を生み出し続け、その技術力は日本を代表する剣持勇や柳宗理といったデザイナーたちの心をも掴みました。その多くが長く愛される名作となります。剣持勇がデザインしたスツール「NO.202」は、誰もが一度はみたことのある名作。後にグッドデザイン賞も受賞しました。

現在は、若手デザイナー達とも積極的にコラボレーションを続けています。曲木技術を中心としながら名作と最新のデザインを生み出す老舗メーカーです。

家具蔵

都内にも数店のショップを持つ家具蔵(かぐら)。このメーカーは、職人の手仕事から生まれるぬくもりあふれる無垢材の家具作りにこだわっています。青山のお店では300点以上のアイテムを取り揃えています。

日本人の生活に不可欠な、木という素材を暮らしに取り込むことをテーマとし、木のぬくもりを生かす家具作りを目指しているメーカー。ショップでは知識の豊富なスタッフの方が丁寧に案内してくだいます。地球にも優しいことを心がけている、エシカルなメーカー。ウォールナットやホワイトアッシュをはじめとした、8種の素材から家具を選ぶことができ、ご自身のお部屋の風合いにあった木材で家具を製作してもらえます。日本の確かな技術を味わうことのできるメーカーです。

北海道の家具メーカー カンディハウス

2018年に創立50年を迎えた、北海道に本社・工場を持つ木製家具メーカー「カンディハウス」。全国各地にショップを持ち、その家具の美しさを広めている日本の家具メーカーです。「北海道の自然と日本の文化に育まれた美意識をデザインと「ものづくり」に生かし、この国の心地よさを世界に伝えていきたい」というテーマを掲げています。

東京ショップでは、広さ625平米にオリジナル製品約200点もの商品を展示販売。老舗の技術力に基づく確かな家具作りは、全国各地にたくさんのファンを持ちます。世界のデザイナーとコラボレーションし、現代的な生活に溶け込みやすいデザインを生み出しているこのメーカー。できる限り北海道の木を使い、そして一本一本を生かしきって、長く使えるよりよい生活の道具をつくることを心がけています。

大阪のデザイン会社 graf

ペーパーウェイトから空間デザインまで。プロダクトデザイン、グラフィックデザインも含め、日常のあらゆるものをデザインする、大阪のクリエイティブ集団graf。「ものづくり」を通して、「暮らしを豊かにする」ことを目指しています。プロダクトから溢れ出るその人間らしいユーモアと親近感で、若い層を中心に長く人気。

家具も多くデザインしています。初期の代表作は、「プランクトンチェア」。積層合板を使い、インダストリアルな雰囲気を保ちながら、親しみやすい表情をした椅子です。

オリジナルの家具は、とてもシンプル。ごてごてした装飾は一切なく、どこかノスタルジックな雰囲気です。色使いも派手ではなく控えめ。ですが、かわいらしい雰囲気を失いません。日本の大手家具メーカー総合家具と一緒に開発したadは、シンプルで比較的リーズナブルでありながらも、美しさを湛えたシリーズ。若いご夫婦を始め、新生活を始める20代の一人暮らしにもおすすめです。

日常生活をトータルでデザインしているgrafは、大阪でショップも持っています。彼らの世界観を見てみたい方は、ぜひ一度足を運んでみてくださいね。

大阪の家具メーカー TRUCK

TRUCKは1997年、大阪の家具職人とデザイナーのご夫婦がはじめた家具屋です。流行に流されず、自分たちが欲しいと思う家具を作り始めた二人。木、革、鉄など、それぞれの素材感がいかされた家具はアメリカンな雰囲気でとても温かみがあります。インテリアショップへの卸販売はせず、大阪にあるショップのみで活動を続けながらファンを増やしているのも、こだわりが感じられます。

この家具メーカーのファンの中で有名なのが、自作のカタログ。まさに本のような美しい仕上がりで、スタイリングや編集まで、すべて自分たちで行っています。自作とは思えない仕上がりのカタログからは、彼らの家具の世界観が隅々まで伝わってきます。

肩に力の入っていない、でも長く使えるこだわりの家具を作り続けています。少しラフで優しい素朴さを湛えたTRUCKの家具。アメリカンな雰囲気がお好きな方はぜひ一度大阪の工房へ立ち寄っていただきたいです。彼らの世界観を存分に味わっていただけますよ。

海外のインテリアテイストをテーマにした日本家具

ここからは、海外の美しい家具を日本に紹介しつつも、同時に自社の家具を製作、提案しているメーカー。もしくはオリジナルのみを製作しているメーカーも含みます。日本ならではの技術と心遣いを生かしながらも、海外のテイストを生かした洋風の家具作りを心がけています。若い方を中心に人気になっている家具メーカーをご紹介しましょう!(こちらのメーカーは、すべてが日本製というではありません)

ACTUS

北欧の美しい家具を中心に、世界中のモダンな家具を日本に紹介しているACTUS。北欧の洗練されたテイストを生かしつつ、日本人の生活に溶け込みやすいインテリアを提案し続けています。

長年培われた家具セレクトショップとしての審美眼を生かし、軽家具を中心に自社の家具を生産。このブランドの特徴は、ウッドのよさを生かしたその優しいテイストと、可愛らしい色使いのファブリック。北欧に代表される美しいバランスです。シンプルでナチュラルながらも、単調になりすぎないバランスが絶妙で、おしゃれな若いご夫婦を中心に人気があります。少しの遊び心が加えられ、インテリアのアクセントになるアイテムを見つけることができますよ。

idee shop

輸入家具の老舗でもある、セレクトショップidee shop。今では、全国に多くの店舗を出店し、家具だけでなく雑貨店としても人気があります。こちらでは、アンティークのシェルフやセレクトで家具を入れているだけでなく、オリジナルの家具も製作しています。ベースとしてはナチュラルな北欧インテリアがあり、そのエッセンスを取り入れながらも日本人の使いやすい大きさに仕上げています。ソファも一人用の小さなものから、家族で使用できるタイプまで提案。シーン全体を作り上げることのできる、細かなアイテムまで用意されています。

このブランドとして特徴的なのは、ナチュラルなウッド素材を生かしながらも、独特のポップな色合いが所々に挟まれていること。健康的な明るいイメージを作り出すことができます。グリーンとの相性抜群。全体的にカジュアルなイメージを作りたい方におすすめのブランドです。

unico

全国に支店を持つ、カジュアルインテリアショップ、unico(ウニコ)。何気ない日常に、ちょっとした喜びや遊び心を与えてくれるインテリア雑貨や家具を多く製作しています。一人暮らしの新生活でも使いやすいような小さな家具や二人暮らしのおうちなど、若年層の客層に向くアイテムがたくさん用意されていますよ。

家具以外でも特にベッドリネンなどのテキスタイルアイテムは可愛らしいデザインが多く、女性を中心に人気。お部屋をかわいく彩ってくれるユニークなものばかりです。日本人の生活に合わせやすいナチュラルなテイストを提案。全体的に女性らしいデザインが多いですが、ウッドの家具においては男性でも使いやすいテイストのものも。

雑貨から家具まで幅広く製作しているので、このメーカーだけでもトータル空間を作り上げることのできるメーカーです。店舗数も多いので、気軽に立ち寄ることができますね。

abode

Abodeは、2008年に誕生した東京の家具メーカー。英語で「住居」を意味する名前の通り、家具を中心に人の生活の基本となる住空間に主軸を置いたプロダクトを展開しています。「ライフスタイルにアクセントを付け、感性を心地よく刺激する製品。」という目標を掲げ、品質にこだわった結果メイド・イン・ジャパンにてすべての製品をつくりあげています。

E&Y

E&Yは東京を拠点に家具やオブジェクトの編集と開発、製作販売を行うファニチャーレーベルです。世界中のデザイナーとコラボレーションをし、ユニークで美しい家具を提案。このメーカーの作品の一部は、MoMAをはじめとした世界中の美術館で所蔵されています。

E&Yの家具は、どれもユニークなアイディアが詰めこまれています。見た目の形状にもそれが現れているものが多く、アイディアのイメージが先行しがちですが、一方で高品質であることもこのブランドの特徴。こだわり抜いた形と素材が使用されています。テーブルや椅子といったアイテムだけでなく、ラグやコートハンガーなど軽家具やテキスタイルアイテムも製作。暮らしにまつわるアイテムすべてを範囲として商品が提案されています。

東京にはショールームもあり、知識豊富なスタッフがアドバイスをくれますよ。そこではこのメーカーの質がよく、且つユニークでかわいらしい世界観を楽しむことができます。

momo natural

ナチュラルなインテリアを提案している、家具メーカー。「永遠のスタンダードメーカーでありたい。そんな想いを込めて、家具を作り続けています」という言葉どおり、流行りに流されないロングライフなデザインの家具を提案しています。

上品で、明るいイメージのナチュラルウッドの家具。アースカラーを中心とした、優しい色合いもこのメーカーの世界観の特徴です。少しカントリーなテイストがお好きな方にもオススメのブランドです。

日本の家具メーカー新旧を堪能しよう

日本の家具メーカーは、その繊細な技術力と確かな質で、世界の中でも劣らない洋家具を作り続けてきました。天童木工やマルニ木工、秋田木工といった老舗の家具メーカーは、現在でも多くの世代を魅了しています。その一方で、洋家具の市場が成熟して多様化した今は、新しい個性を持ったブランドもたくさん登場してきました。高い技術力を持ちながらも、遊び心を忘れないデザイン。日常の中にちょっとした笑顔をもたらしてくれる新しい家具メーカーは、いつも注目されています。

また、日本の家具は日本人の体型・日本人の習慣・日本の風土をしっかりと反映して作られているのも魅力。アフターケアもうれしいですね。家具を選ばれる際は日本の家具メーカーにも注目して、ぜひご自身のテイストを探してみてくださいね。

優しさとあじわいのある日本製家具を取り入れよう

選び抜かれた素材を使用し、職人の手によって生み出される日本の家具。使えば使うほど味わいが出て、個々の生活に馴染んでいきます。ブランドの、そして職人のこだわりの詰まった日本製家具を取り入れて、日常に暖かさを感じてみませんか?

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