【ヨガの基本】ヨガは呼吸法が大切!正しい呼吸法とその効果とは

ヨガは正しい呼吸法を身に付けることが大切

ヨガというと、ポーズを正確にとることにばかりつい注目してしまいがちで、呼吸法に気を遣うことができない方が多いです。また、ヨガと聞くと、ポーズをとるイメージが多く、呼吸法について知らない方が多いのも現状であります。

しかし、ポーズと同じくらい、呼吸法はヨガにおいてとても大切なことであり、ポーズがきちんととれていても、呼吸法が間違っていたり、きちんとした呼吸をとることができないと、ヨガの効果は大きく薄れてしまいます。

ヨガの呼吸法を身に付けることが、ヨガの効果を最大限に得るための効果ともいえます。そのため、ヨガにおいて、正しい呼吸法を身に付けることはとても大切なことであるのです。

そこで、今回は、正しいヨガの呼吸法をとることによる効果やヨガの呼吸法の種類、そして代表的なヨガの呼吸法のやり方について徹底解説していきます。以下にてご紹介する内容を参考に、ヨガを行って、ヨガの効果を最大限に得て下さいね!

正しいヨガの呼吸法をすることによる効果は?

まずこちらでは、正しいヨガの呼吸法をすることによる主な効果を7つご紹介していきます。ヨガの呼吸法による効果を具体的に知らないという方やヨガにより効果を最大限に得たいという方必見ですよ!ぜひ参考にしてみて下さいね!

正しいヨガの呼吸法の効果①:リラックス効果

最初にご紹介するヨガの呼吸法による効果は、「リラックス効果」です。呼吸はそもそも、呼吸筋と呼ばれる横隔膜や腹筋群を、意識的または無意識的に収縮・弛緩させることで行われます。横隔膜は、肺や心臓を収める胸腔と、消化器系内臓を収める腹腔の境目に位置する筋肉です。みぞおちから腰のあたりにドーム状に広がり、これが収縮することで息を吸い込み、弛緩することで息を吐き出します。

呼吸法により、横隔膜の上下運動が大きくなると、その下に位置する内臓が刺激を受けます。

内臓周辺には、副交感神経系の神経細胞が多く存在するため、ヨガの呼吸法により内臓がマッサージされると副交感神経の働きが活発になり、心身にリラックス状態をもたらしてくれるのです。

正しいヨガの呼吸法の効果②:自立神経のバランス

続いてご紹介するヨガの呼吸法による効果は、「自律神経のバランス」です。自律神経には、交感神経と副交感神経の2種類が存在し、1日を通してシーソーのように交互に働きながら、心身のバランスを保っています。

仕事のプレッシャーや人間関係など、なにかとストレスの多い現代社会。交感神経が優位になりがちで、あなたが思っている以上に心身は疲弊しています。普段慢性的な疲れやイライラなどを感じていませんか?それらは、自律神経の乱れが原因である可能性が非常に高いです。

そのような中、ヨガの呼吸法により内臓がマッサージされ、副交感神経の働きが優位になれば、消化促進・良質な睡眠・ストレス緩和などの効果が期待できます。ヨガの呼吸法で、身体を休めるたり、回復させたりする機能を高めて、毎日を元気に過ごしてみてはいかがでしょうか。

正しいヨガの呼吸法の効果③:血行促進

次にご紹介するヨガの呼吸法による効果は、「血行促進効果」です。血管は、細胞に必要な酸素や栄養・不必要となった老廃物の運搬路です。心身が緊張した状態は、血管を収縮させ、運搬路の道幅は狭くなります。

そんな状態が長時間続けば、渋滞(血行不良)を招き、肩コリや頭痛など、身体の不調が現れます。さらに、全身の細胞へ酸素と栄養が十分に供給されないため、疲れやすさを感じたり、脳へ栄養が行き届かないために集中力が散漫になったりすると、日常生活に支障が出ます。

そのような中、ヨガの呼吸法で副交感神経が優位となれば、身体がリラックス状態となり、血管が拡張します。血管が拡張すれば、運搬路の道幅が広がるため、渋滞なくスムーズに酸素と栄養を届けることができるというサイクルを作ることができるのです。

正しいヨガの呼吸法の効果④:ダイエット効果

続いての効果は、女性なら誰もが期待する「ダイエット効果」です。ヨガをダイエット目的で始めるという方が多いように、ヨガの呼吸法を身に付けることは、ダイエット効果を向上させる効果を後押ししてくれます。

試しに深い呼吸を繰り返してみてください。それだけで身体がポカポカしてきませんか?それは酸素が体中にいきわたって血行が良くなってきているので基礎代謝が上がってきているからです。基礎代謝が上がるということは、ダイエットにも効果があるということであります。

正しいヨガの呼吸法の効果⑤:ストレス緩和

次にご紹介するヨガの呼吸法による効果は、「ストレス緩和」であります。あなたは緊張した時や気持ちを落ち着けたい時、気持ちを落ち着けるために深呼吸しませんか?

ゆっくりした呼吸や吐く息を長くする呼吸は、不安の軽減やリラックスをもたらすことは医学的にも証明されています。ゆったりと長く行う呼吸、それはまさしくヨガの呼吸のことです。

身体を動かしながら深くゆったりとした呼吸を行うことでヨガの効果は倍増するのです。ぜひ、深い呼吸を心がけてみて下さいね。

正しいヨガの呼吸法の効果⑥:血圧上昇の抑制

次にご紹介するヨガの呼吸法による効果は、「血圧上昇の抑制効果」であります。ヨガの呼吸法を行うことで、血圧上昇を抑制することまでできるのです。

血圧とは「血管の壁に与える血液の圧力」を示します。血圧は、心臓から送り出される血液量と、末梢血管での流れにくさによって決まります。

血液は、心臓を構成する心筋の収縮によって大動脈を通って送り出されますが、その際に血管内の圧力が高まります。この時、血管壁の弾力性が低く圧力を逃がせない状態だと血圧は上昇します。緊張やストレスなどで、交感神経が優位になると筋肉が硬直し、血管を構成する「平滑筋」という平たい筋肉も同様に硬くなってしまうのです。血管が硬く弾性の低い状態が続けば、心臓や血管の負担が大きくなり、動脈硬化症などの恐ろしい病気につながりかねません。

ヨガの呼吸法により副交感神経が優位になると、血管の平滑筋が緩み、血管の弾性も高まります。血圧上昇を防ぐために、日常にヨガの呼吸法を取り入れることをおすすめしますよ。

正しいヨガの呼吸法の効果⑦:便秘改善

最後にご紹介するヨガの呼吸法による効果は、「便秘改善の効果」です。便秘で悩んでいるという女性が多い中、ヨガの呼吸法は便秘改善にも効果的であるのです。女性にとっては嬉しい話ですよね!

便秘にも様々な種類がありますが、自律神経の乱れやストレスなどが原因の便秘は、ヨガの呼吸法によって改善が見込めます。便秘に悩んでいるという方は、呼吸法をメインにヨガを学んでいてはいかがでしょうか?腸内環境の改善が期待できますよ!

ヨガの呼吸法にはいくつか種類がある

上記にて、ヨガの呼吸法による効果についてご紹介しました。ヨガの呼吸法には、様々な効果がありましたね。上記でご紹介した効果をひとつでも期待したいという方は、ぜひヨガを始めてみて下さいね。

ご紹介した通り、ヨガの呼吸法には様々な効果がありましたが、実はヨガの呼吸法にはいくつかの種類があり、宗派やヨガの種類により呼吸法は異なります。そこで、こちらでは、ヨガの代表的な6つの呼吸法についてご紹介します。

ヨガの呼吸法➀:腹式呼吸

最初にご紹介するヨガの呼吸法は、ヨガの呼吸法の中でも最も代表的なものといえる「腹式呼吸」であります。腹式呼吸を耳にしたことがあるという方がほとんどだと思いますが、腹式呼吸の定義をここで述べると、「息を吸いながらお腹を膨らませ、吐くときにへこませる呼吸法のこと」であります。これは息を吸った分、肺の下にある横隔膜が押され、お腹が膨らみ、息を吐くとその逆になるためです。

腹式呼吸は、副交感神経を活発にする働きがあり、気持ちを落ち着けたり、リラックスしたいときに効果的です。ヨガのポーズや動きをとりながらの呼吸は、この腹式呼吸が取り入れられることが多いですよ。

ヨガの呼吸法②:胸式呼吸

続いてご紹介する呼吸法は、「胸式呼吸」。胸式呼吸とは、肺のやや上部である胸の部分に息を送り込むことで胸をふくらませ、息を吐くことで戻らせるというものです。胸式呼吸には、交感神経を活発にする働きがあり、カラダをリフレッシュしたいときに行うことをおすすめしますよ。

この呼吸法は、ポーズを取る準備段階で行われることが多く、腹式呼吸と合わせて座って行い、カラダの準備や集中力を高める効果を得られますよ。

ヨガの呼吸法③:片鼻呼吸

次にご紹介する呼吸法は、「片鼻呼吸」。鼻呼吸法とは、左右の鼻の穴で、交互に息を吸ったり吐いたりするものであります。右手の中指と人差し指を軽く曲げて顔の前にささげます。まず親指で右鼻を押さえ左鼻から吸って、薬指で左鼻を押さえ親指を離し右鼻で吐きます。そのまま右鼻から吸って、親指で右鼻を押さえて薬指を離し左鼻から吐き、このサイクルを数回繰り返します。

片鼻呼吸もヨガの動きとは連動せず、座って単独で行うのが基本。右鼻から吸うときはカラダを温め、左鼻から吸うときはカラダを冷やし、左右の鼻で交互に呼吸を行うことで、カラダのバランスを整える効果がありますよ。

ヨガの呼吸方④:ウジャイ呼吸

続いてご紹介する「ウジャイ呼吸」は、勝利の呼吸とも呼ばれる力強い呼吸法です。吐くときに、喉や鼻の奥の気管を細くするイメージで圧をかけます。

分かりやすい例として、寒いときに自分の手のひらを温めようと「はー」っと息を吹きかける要領で、そのまま口を閉じ、鼻から息を出す感じです。息を吐くときに「フー」と音がでる人もいるでしょう。

アシュタンガヨガはこの呼吸で行います。ポーズ無しで、呼吸単独で行っても効果的です。カラダを温める効果があるので、血流循環や内臓器官の活性化にもよいですよ。ぜひ、試してみて下さいね。

ヨガの呼吸法⑤:カパラバティ呼吸

次にご紹介する呼吸法は、カパラバディ呼吸。カパラバディ呼吸とは、短いスパンで素早く「フ、フ、フ、フ」と腹筋を収縮させながら、鼻から息を吐きつづける呼吸です。

息を吸うことも素早く行うことになりますが、こちらは意識せず、吐くことに集中します。呼吸を使って、肺や横隔膜、腹筋などを積極的に動かすので、血行がよくなり、スッキリする効果が期待できます。

しかし、高血圧の方や妊娠中の方、病後間もない方には、カラダへの負担が大きくなることがあるので、注意が必要です。そのため、上記に該当する場合は、カパラバラティではなく他の呼吸法を試してみて下さいね。

ヨガの呼吸法⑥:シータリー呼吸

最後にご紹介するヨガの呼吸法は、シータリー呼吸。ヨガの呼吸法は、「鼻から吸って鼻から吐く」のが基本ですが、シータリー呼吸は「口から吸って鼻から吐く」という方法になります。

息を吸うときは、ストローを作るように舌を丸めて口から出し、そこから息を吸います。息を吐くときは、鼻から自然に吐きます。舌を通して吸うことにより、気化熱を利用し、冷たい空気を体内に取り入れ、鼻から体内の温かい空気を吐き出す、というもので、体温を下げる効果があります。

こちらもヨガの動きと連動させるのではなく、単独で行う呼吸法になります。シータリー呼吸には、眠気覚ましや、頭をスッキリさせたいときに効果的です。ぜひ、試してみて下さいね!

正しいヨガの呼吸法を徹底解説

上記にて、ヨガにおける代表的な呼吸法を6つご紹介しました。腹式呼吸や胸式呼吸など一度は耳にしたことがある呼吸法もある中で、初めて耳にしたという呼吸法も中にはあったはずです。

また、ヨガの呼吸法は、呼吸法によってポーズと連動させて行うのではなく、呼吸のみ行うというものもありましたね。

こちらでは、上記でご紹介したヨガの呼吸法の中でも、特に代表的な腹式呼吸と胸式呼吸、そして、ウジャイー呼吸法のやり方を徹底解説していきます。ヨガを既に始めているという方も、これから始めたいという方も必見ですよ!ぜひ試してみて下さいね!

ヨガ呼吸の基本的なやり方

最初に、代表的な3つの呼吸法について解説する前に、ヨガの基本的な呼吸法について簡単に開設します。

まず、座るにしろ、ヨガマットの上にあおむけに寝て行うにしても上体をまっすぐ伸ばし、姿勢を正しく保って行うのが基本です。そして肩の力は抜き、リラックスした状態で行うようにしましょう。この姿勢がとれてから、以下にてご紹介する呼吸法を始めて下さいね。

「腹式呼吸」のやり方

腹式呼吸は上記でご紹介した通り、ヨガの呼吸法の中でも最も定番の呼吸法であります。この腹式呼吸は、胸郭をなるべく動かさないようにして、横隔膜を引き下げて呼吸します。

おへそに意識を向け、鼻から息をゆっくり吸い込み、お腹に空気を溜める様に膨らませて下さい。吐くときはお腹から空気を押し出すようにだんだんお腹をへこませていきます。

最初は吐く息、吸う息同じカウントでいいのですが慣れてきたら吐く息の方が長くなるようにしましょう。

「胸式呼吸」のやり方

続いては、胸式呼吸のやり方です。胸式呼吸は、肋骨を大きく広げて行う呼吸法です。まずはお腹をへこませ、そのまま鼻から息を吸います。肋骨が開き、肺に息が入り、胸が大きく広がります。お腹はへこませたままで口から息を吐きます。5から7秒ほど数えながら吸うよりも吐く方が長くなるように意識して下さい。

この胸式呼吸を行うことで、身体がスッキリし、目覚めがよくなりますよ。

「ウジャイー呼吸法」のやり方

最後にご紹介するのは、ウジャイー呼吸法です。ウジャイー呼吸法は、まず顎を引き、気道を細くします。この呼吸法の特徴として、息を吐くときも吸う時も、常にお腹をへこませた状態で行うことが挙げられます。

口を閉じたまま、舌先を巻き、鼻から入った空気が通るときに喉の奥の期間を細くして呼吸します。

吸う息と吐く息は均等に、最初は5から7秒ほどカウントしてみることから始めてみましょう。呼吸の音に意識を向けることで集中することができ、「無」の状態にも近付けます。内臓などの器官の働きを活性化する効果もあります。

さらに、このウジャイー呼吸法の ’’ウジャイー’’ には ’’力の支配’’ という意味があることから勝利の呼吸と呼ばれることもあります。

呼吸法をしっかり身に付け、ヨガを最大限に楽しみましょう

今回は、ヨガにおける呼吸の重要性と正しい呼吸法とその効果についてご紹介しました。ヨガをしている方の中には、正しい呼吸法を身に付けず、ポーズにばかり集中してしまう方が多いですが、今回の内容を通して、ヨガにおける呼吸法の重要性と効果について十分に理解して頂けたはずです。

また、ポーズを正しくとったとしても、呼吸法が間違っているとヨガの効果は薄れてしまうほど、ヨガにおいて呼吸法は重要なのです。既にヨガを始めているという方も、これからヨガを始めようと考えている方も、まずは今回ご紹介した内容を参考に、正しい呼吸法を身に付けることを心がけてみて下さいね。

正しい呼吸法を身に付けることで、ヨガの効果を最大限に得ることができますよ!ぜひ、試してみて下さいね!

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