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インナーチャイルドとは?
大人になっても、ふとよみがえる幼い頃の思い出。家族や友達と出かけたこと、遊んだことなど、古いアルバムなどを見ると当時の嬉しさや楽しさをありありと思い出せるのではないでしょうか。逆に、事故や災害などの悲しい思い出、ショッキングな記憶は、記憶として胸に刻まれ、大きな傷としてなかなか消し去ることができません。
PTSDになると、理由もなくフラッシュバックして苦しむ人もいるでしょう。そういった過去のつらい出来事やPTSDによって成長を止めた記憶や感情、感傷のことを、「インナーチャイルド(内なる子ども)」と呼びます。
インナーチャイルドは、あなたの心の中にいる「ひとりぼっちの分身」です。心の中に傷ついたインナーチャイルドが取り残されたままいると、過去で時間が止まったような奇妙な感覚を覚えることでしょう。その原因は人それぞれにありますが、子どもの頃に友達にいじめられたことがPTSDとなっている人も実際は少なくありません。大人になっても、当時のいじめっ子たちがまだそこにいるような気がして、道で小学生を見るといまだに身構えるという人もいるのです。
傷ついた「インナーチャイルド」を特に抱えやすい経験は、主に以下のようなものです。
- 子どもの頃に理不尽に怒られた経験
- 子どもの頃のいじめや虐待の経験
- 子どもの頃の家族との死別や別離の経験
- 両親の転勤で転校が多く、幼馴染や友達がいなかった
- 幼い頃の事故や災害、重い病気や怪我の経験
- 毒親、ネグレクトなど家庭内での孤独
他にもさまざまな悲しみや苦しみで、繊細なインナーチャイルドが傷ついたままになっている人も少なくありません。インナーチャイルドの癒し方がわからず、当時の世界に閉じ込められたままにしていると、大人になっても、恋愛や人間関係に困った弊害が出てきます。
ウィキペディア(Wikipedia)「アダルトチルドレンの意味」
ウィキペディア(Wikipedia)「心的外傷後ストレス障害の意味」
インナーチャイルドの癒し方がわからないと生きづらくなる?
インナーチャイルドが癒されないままだと、恋愛や人間関係にも少なからず影響が出てきます。例えば、常に「誰かに批判されるのではないか」「怒られるのではないか」と身構えてしまうことが比較的多くみられるようです。恋人の愛情を試すようなことをしてみたり、本心とは逆のことを言って後悔することも。インナーチャイルドが傷ついたまま大人になると、人との付き合い方に戸惑いがあり、心の中に漠然とした不安や怯えを感じることが多くなります。
特に気をつけたいのは、過剰な巻き込まれ体質になりがちなことです。これは、直接自分に関係のないことに「ひょっとしたら、自分が原因なんじゃないか」「この人が怒っているのは、自分が何か不都合なことをしたからではないだろうか」と関連づけて考えてしまう傾向です。これらもやはり、傷ついたインナーチャイルドが怯えているために起こる現象です。
傷ついたインナーチャイルドを放置しておくと、関係のないトラブルに自分から巻き込まれていくことにも繋がり、生きにくくなることでしょう。
断捨離というと「物」が思い浮かびますが、何も断捨離は物に限ったことではありません。「友人」も断捨離の対象にできるのです。昔からの付き合いだったりすると情で付き合いを続けてしまう場合が多いですが、そのような人間関係はストレスとなり、精神的にとても疲れてしまいます。少し勇気が必要ですが、思い切って友人を断捨離して新しい人生を始めましょう!
インナーチャイルドの具体的な影響や症状とは?
傷ついたインナーチャイルドが原因で、様々な影響や症状を起こしてしまいます。
それは、子供の頃に傷ついてしまった心は、潜在意識の中で抱え込んでしまっているからです。その傷ついた経験から大人になった今でも、思考や行動パターンに影響があると言われています。では、具体的にどのような影響や症状があるのでしょうか?
対人関係がうまくいかない
人はまず子供の頃に家庭の中で対人関係を学ぶのです。大人になって対人関係がうまくいかずに悩んでいるインナーチャイルドの多くは、子供の頃の家庭環境や親子関係に問題がある場合が多いのです。
例えば、子供の頃にいじめられた経験や親からの虐待の経験がある人は、過去の経験から人を信用できなくなってしまい、素直に自分の気持ちを出せなくて自分の感情を押さえてしまうこともあるでしょう。
自分の気持ちを表現できず、コミュケーションがうまく取れないことや、過剰に相手の顔色をうかがってしまうなど、人との関わり方がわかないことも対人関係がうまくいかない理由の一つなのです。
自分に自信がもてない
インナーチャイルドは、多くの時間を過ごす親との関係が大きく影響しているのです。
親からの虐待の他にも、自分の価値観や理想を押し付けられたり、兄弟や周りと比べられたり、愛情を感じられないことや、様々な原因で子供の心は傷ついてしまい、そのような経験から自分はダメな子供だと自信が持てなくなってしまうのです。
インナーチャイルドが癒されないと、大人になっても自信が持てずに仕事や恋愛、日常においても前向きに行動できず生きづらい原因となることでしょう。
いつも周囲の目ばかり気にして疲れてしまう、なんてことはありませんか?恋愛でもつい彼に合わせすぎて、気づけばいつも都合のいい女・・・。そういう人は「自分軸」で生きていないのかも知れません。自分軸で生きると恋愛も上手くいくようになるって知ってますか?こちらの記事では自分軸を取り戻して幸せになる方法をご紹介します♪
子供への影響
子供の頃に親からされた嫌なことがインナーチャイルドの原因となり、今の子育てを苦しめたり悩ませたりしているケースも少なくはありません。
子供のころの嫌だった経験に縛られて、心のコントロールができなくなってしまい、つい子供にきつく起こってしまったり、頭では分かっていても心が反応してしまうこともあるのです。
また、自分の問題に気づいてないことで、自分が親から受けた悪影響を自分の子供に対しても同じようなことをしてしまうことも多く、この負の連鎖を食い止めなければさらに自分の子供もインナーチャイルドとして育ってしまいます。だからこそ、自分の傷を癒すことが大切なのです。自分のインナーチャイルドを癒すことで自分自身も、また家族や周囲との関係もよくなっていくことでしょう。
子供の前で夫婦喧嘩ばかりしていると、幼い子供にどんな影響をもたらせてしまうのか?子供がどんな思いを抱き、それが将来どんな影響を子供にもたらせるのか?検証しましたので、ご紹介していきます。
恐怖心が湧いてくる
子供の心は繊細で傷つきやすいもの。その頃に経験した恐怖な出来事は、大人になっても残っているのです。ふとした時や、同じシチュエーションで恐怖心が湧いてくることもあるのです。たとえ、心が回復してきて日常で思い出す事がなくても、身体感覚の中で残っていることも少なくはないでしょう。
また、毒親に育てられた子供やいじめられていた経験のある人は、人の顔色をうかがい、機嫌が悪そうな人をみると自分のせいだと自己否定したり、大きい音や怒鳴り声を聞くと怖くなる。という人も多く、人と関わることが怖いという対人恐怖症にもなるのです。
子供の頃の経験から安心感がなく誰といても不安に思うことから対人恐怖症になる原因の一つでしょう。
インナーチャイルドを癒すメリットとは?
傷ついたインナーチャイルドを放置することで、様々な場面で生きづらさを感じ、生活に支障を与えてしまう事もあるでしょう。
そんな傷ついたインナーチャイルドを癒すことで、本来の自分に気づけることができ、仕事や恋愛にもいい影響をもたらすはずです。
では、インナーチャイルドを癒すことで得られるメリットを詳しく見ていきましょう。
【メリット1】親子関係の連鎖を断ち切れる
子供のころ親にされた嫌だった事を自分の子供にも同じことをして繰り返してしまうケースがあります。
子供の頃の傷ついた経験から、感情のコントロールができず、思わない行動を起こしてしまうことも多く、自分の子供にも引き継いでしまう可能性もあるのです。
そんな傷ついたインナーチャイルドを癒すことで、子供に引き継いでしまう連鎖を断ち切ることができることでしょう。
また、インナーチャイルドを癒し自分と向き合うことで、自分の問題に気づくことができ、親子関係だけでなく、周囲との人間関係も良くなることでしょう。
【メリット2】自分を認められるようになり自信がつく
子供の頃に傷ついた経験から、自分の良いところどころか、ダメなところしか見えなくなり、自信が持てないこともあるのです。
例えば、いじめられた経験や虐待を受けていて、自分が悪いからだと、思い込んでしまうことも原因の一つでしょう。そんな経験から誰かに押し付けられた偏った考え方になってしまうことも。
傷ついたインナーチャイルドを癒すことで、そのような思考から解放され自分らしく自由に生きられるようになることでしょう。
自分の良さや自分らしさを見つけることができると、自分を認められるようになり自信がつくようになります。