子供のいじめ、どのように発覚した?
子供がいじめにあっているとすれば、何らかのサインを出しているはずです。それを親が気づくことが大切です。仕事で忙しく、子供にかまう暇があまりないという親も多いでしょう。深刻ないじめに発展してしまうかもしれません。
子供からのSOS,何か思い当たることはありませんか。
- 朝、学校に行くのを嫌がる
- 表情が暗い 口数が減る
- 物をなくしてくる
- 成績が下がる 集中力が欠けてくる
- 服が破れている、けがをしている
子供のいじめは親にとってもとても辛いもの
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子供が小さい頃は学校であったことをいろいろ話してくれます。けんかや嫌なことがあっても、お互いにごめんなさい、で済むことも多いです。
けれども高学年になるにつれ、特に男の子は親とあまり話さなくなるものです。いじめられているとしても、自分がいじめにあっているのが恥ずかしい、親に心配をかけたくないから話さない。何も話さないから親は、順調に学校生活を送っていると思う。親の知らないところで、子供が苦しんでいた。
親は、どれほどの自責の念にかられるでしょう。
子供がいじめの被害者になったとき、親にできることとは?
親は子供を救うため、できるだけのことをしたいと思うでしょう。では何から始めたらいいのか、考えていきます。
子供がいじめの被害者になったとき、親は①子供の話をよく聴く
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いつ頃から、誰に、どんなことをされているのか、具体的に聴きましょう。後に担任の先生に相談することも考えて、メモに残すことが必要です。
ゆっくり、リラックスした雰囲気で話を聴くのがいいでしょう。
その際、親が感情的になると、今後どうなるのかと子供が心配してしまいます。冷静になることが大切です。
子供がいじめの被害者になったとき、親は②子供の意思を確認する
子供の話を聴いた後、子供の表情はどうですか。胸のつかえが下りた様子でしょうか。次は、これから先のことを考えましょう。
子供は先生に言わないでというかもしれません。「先生にチクった」と言われ仕返しされるのが怖いからです。そう言われたら、その場では「わかったよ」と応えてあげましょう。もちろん親は後から、先生に相談します。「子供が先生には話さないでと言っている」と前置きした上で。まずは、先生に相談しないと解決しようがないと思います。
また、学校に行けるかどうかも聴かなくてはなりません。もう明日から行きたくないというかもしれません。以前は無理にでも学校に行かせるほうがいいと考えられていましたが、いまは無理に行かせる必要はない、という風潮に変わっています。先生に正直に話し、欠席にしましょう。後日、先生と話しをしていけばいいのです。
頑張って登校する子供もいるでしょう。「今日はどうだった?」「大丈夫だった?」
学校での出来事を確認しなければいけません。そして頑張っていることを褒めてあげたいですね。しかし、つらくなったらいつでも休んでもいい、と伝えておく必要があります。
子供がいじめの被害者になったとき、親は③子供の気持ちに寄り添って
今なにより子供に必要なものは何でしょうか。親が守ってくれている。もう無理をしなくてもいい。そういう安心感ではないでしょうか。そして、いつでも家族はあなたの見方だという姿勢を示しましょう。きっとつらい体験から立ち直る助けになるはずです。
もし学校を休んでいるならば、親はいつまで続くのかと心配になります。しかし、焦りは禁物です。本人の心の回復を待つのが一番です。学校と連絡をとりつつ、その時を待つのが大切です。
子供がいじめの被害者になったとき、親は④「いじめ防止対策推進法」を理解する
平成25年に成立した法律です。いじめの定義、学校および教職員の義務、いじめに対する措置など詳しく規定されています。ぜひ頭の中に入れ、子供のいじめに学校がどう対応したのか、してくれなかったのか確認してください。親がこの法律と照らし合わせて検証することができます。
今後学校とどういう対応をしておけばいいのか。この法律を知っていれば、先生との応対もスムーズに行くと思います。
また子供向けに書かれた山崎聡一郎著「こども六法」という本があります。子供と一緒に読んでみることをお薦めします。いじめは犯罪だということがはっきりと書かれてあります。
子供がいじめの被害者になったとき、親は⑤同級生、その親から情報収集を
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同級生、またはその親から話しを聴くことはできませんか。自分の子供が話していない事実があるかもしれません。また、陰湿ないじめは先生の知らないところでおこります。
加害者が事実を隠すこともあります。可能な限り、いじめの事実をまとめておくことが必要です。必ず詳細にメモに残しましょう。
子供がいじめの被害者になったとき、具体的解決策は
子供へのいじめが発覚したら親として、どういう対応をしなければならないのか、具体的に紹介します。
子供のいじめの具体的解決策①担任の先生と面談を
まずは先生にいじめの内容を伝えることです。そして親がどういう対応を望んでいるかを伝えることです。その上で先生の対応策を聴きましょう。両者が対応策をすり合わせていくことで、解決へ向かうことができると思います。
親が納得できる対応策を聴けたならば、子供にも伝えましょう。子供も納得するならば、安心して登校できるでしょう。
子供のいじめの具体的解決策②解決しないとき
簡単に解決できることは少ないかもしれません。担任の先生だけでは力不足のこともあるかもしれません。
「いじめ防止対策推進法」では、担任の先生だけが問題を抱えこまず、チームで対応することと定めています。複数の先生や専門家に協力してもらうことができます。ぜひ親がそれを求めて下さい。
そして、解決するまで、保健室や図書室など、いじめをしている子供と距離を置いて登校することができます。時間をかけて学校と対応を協議していく必要があります。
子供のいじめの具体的解決策③さまざまな相談窓口
文部科学省、法務省、厚生労働省、弁護士会。いじめ問題に関してたくさんの相談窓口があります。
学校の対応に満足できないとき、たくさんの専門家の意見を知りたいとき、子供への接し方に迷うときなどぜひ利用してはいかがですか。親も抱え込まないことが大切です。きっと解決へのいいアドバイスが聴けると思います。
子供のいじめの具体的解決策④学校だけが全てではない
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「教育支援センター」をご存知ですか。いじめなどが原因で不登校になった子供が通う公的な施設で、登校すれば、在籍する学校が出席扱いになります。学校から紹介してもらう必要がありますが、退職した先生や専門家がカリキュラムを組むようです。
また、民間のフリースクールもあります。出席扱いになる場合もあるようですが、教育の質は玉石混交のようです。高額な費用が必要なところもあるようです。よく考えて決める必要があります。
ITを利用した通信教育で学び、出席扱いになる場合もあるそうです。
不登校児が増加している昨今、文部科学省もさまざまな対策を練っています。ぜひ情報収集をして、子供にベストな方法を探して下さい。
適切な対応をとって、子供が安心できる環境を
いじめ問題は簡単に解決できるものではないでしょう。いじめた子供は自分の行為を「いじめ」ではなく、「からかい」程度だというかもしれません。また学校が思うような対応をしてくれないこともあり得ます。親が怒りや強いストレスを感じることも多くなると思います。
けれども、頑張る親の姿をきっと子供は見ています。その姿は、子供が立ち上がろうとする力になるでしょう。いじめへの対応は親にとってもつらいものです。子供の笑顔を取り戻すために、自分自身の体も守りながら、ぜひ納得のいく解決方法を見つけ出して下さい。