ファンデーションでの一番の悩みである「浮き」
ファンデーションのお悩みは数々あっても、その一つは「浮き」ですね。「夏になると汗や皮脂でファンデーションが浮く」という人もいれば、「乾燥する秋から冬になるとファンデーションが綺麗に乗らない。浮いてしまう」という人もいます。
つまり女性全体を見ると、ほぼ1年中、ファンデーションの「浮き」に悩まされているのです。何も塗っていないみたいに自然にみえるのに、綺麗な肌に見せられるのが、ファンデーションを使った際の理想の状態。それなのにファンデーションの「浮き」は、わざわざ「私はお化粧しています」と宣言しているように見せてしまうのです。これではせっかくファンデーションを使った意味がありません。「浮き」はファンデーションを使うときにつきまとう、一番のお悩みと言えるでしょう。
ファンデーションが浮いてきてしまう理由とは?
なぜファンデーションは浮いてしまうのでしょうか。「お化粧した直後には綺麗に乗っていたのに・・・」という人も、「お化粧する時から綺麗に乗らない」と言う人もいます。それはなぜでしょうか?
ファンデーションが浮いてきてしまう理由①皮脂
ファンデーションが浮いてしまう原因はいろいろありますが、1番大きい原因は「皮脂」です。この場合はファンデーションを塗った直後には問題がありません。綺麗に仕上がります。ところが少し時間がたつと、肌から皮脂が分泌されて、綺麗に仕上げたファンデーションを浮かせてしまう、というお悩みが発生します。
ファンデーションが浮いてきてしまう理由②乾燥
秋から冬になると空気の乾燥が厳しくなります。特に冷たい風が強く吹き付ける日には皮膚の乾燥が進みます。この時期には肌がカサカサして、ファンデーションが浮いてしまうという人もいます。この場合には、お化粧をする段階から、ファンデーションが綺麗に乗らない、浮いてしまう、なんだか肌がつっぱる感じがする、といったお悩みが発生します。
浮き予防には、ファンデーションをしっかり選ぶことも大切
多くの女性が悩んでいるファンデーションの「浮き」。予防することはできるのでしょうか?ファンデーションを選ぶ時点で予防できたら、鏡をみてがっかり、というケースは激減するでしょう。そんな選び方をお伝えします。
皮脂が問題の場合の土台作り
皮脂が問題でメイクが「浮く」人の場合は、まずファンデーションを使う前に、しっかりと保湿をして、さらに収れん化粧水で毛穴を引き締め、潤いを肌に閉じ込めましょう。
洗顔→保湿化粧水→乳液→収れん化粧水の順に使います。
収れん化粧水は毛穴を引き締めてくれるので、
- ベースメイクのノリを良くする。
- 皮脂分泌を防止。
- テカリを防止。
- メイク崩れを防止。
という効果があります。
このため、脂性肌の人の暑い時期には、頼れるお助けアイテムと言えるでしょう。こうしてまず、皮脂の分泌を抑えられる土台=肌を作ります。
皮脂が問題の場合のファンデーションの選び方
皮脂が問題でファンデーションが浮く場合は、皮脂を抑える成分が配合されているファンデーションを選びましょう。
以前は皮脂が問題でファンデーションが浮いてしまう場合は、パウダリーファンデーションを使いましょう、と言われ、ファンデーションの質感で対策をしていました。今は質感よりも、機能で選ぶことができます。
特に脂性肌の人は、皮脂を抑える成分が配合されたファンデーションを選ぶと、ファンデーションの崩れや、よれ、浮きといったお悩みを解決してくれます。
脂性肌でない人でも、夏になるとTゾーンを中心に皮脂の分泌が盛んになり、テカったり崩れてくる場合がありますね。その際には、テカるTゾーンにだけ、皮脂を抑える成分配合のファンデーションを使うとよいでしょう。
乾燥が問題の場合の土台作り
乾燥が問題でファンデーションが「浮く」場合には、ファンデーションの前にしっかりと保湿をすることが大切です。日中でも保湿力の高い乳液またはクリームを使い、下地にも保湿力があるものを使って、よい状態の土台=肌を作りましょう。その上に乾燥肌用のファンデーションを選び、使用するとファンデーションがのらない、浮く、乾燥する、といったお悩みを解決することができます。
こうして土台から乾燥に備えて作ると、メイクが「浮き」知らずに。最初から綺麗な仕上がりと、化粧もちまでが可能になります。
乾燥が問題の場合のファンデーションの選び方
乾燥が問題でファンデーションが「浮く」場合には、乾燥肌用の保湿力が高いファンデーションを選びましょう。
こちらも以前は、乾燥が気になるなら、リキッドかクリームタイプを使いましょう、と質感だけでファンデーションが選ばれていました。今は、ファンデーションの機能で選ぶことができます。パウダリーでも乾燥肌用のものがでていますので、それを使い、また塗り方を一工夫することで、乾燥する時期でも、綺麗なしあがりと化粧もちが可能になります。
ファンデーション浮きを回避するためのお化粧方法
ファンデーション浮きを回避するためのお化粧方法をご紹介します。
【皮脂が問題の場合】浮きを防止!リキッド編
脂性肌用のリキッドファンデーションは、サラサラな仕上がりで崩れづらいのに、肌はしっとり潤い、乾燥による皮脂分泌を防止してくれます。
- ファンデーションの説明書きどおりの分量を手に取る。カバー力が欲しい時でも、最初は適量。少な目かな、程度で始めましょう。
- 面積の広い頬やおでこにファンデーションを点置きしていきます。
- 中指と薬指を使ってファンデーションを伸ばしていきます。
面積の広いところから塗っていき、細かいところに伸ばしていきます。 - ある程度伸びたら、ファンデーションが肌に密着するように叩き込むように塗っていきます。
この時、カバー力が欲しいところに、もう少しだけファンデーションを足しながら叩き込むようにしましょう。 - 顔全体を軽くティッシュオフして余分なファンデーションを落とします。
スライドさせるとヨレてしまうので、軽く抑えるようにしてティッシュオフしましょう。
【皮脂が問題の場合】浮きを防止!パウダリー編
油分が少なく、さらさらのパウダーが皮脂を吸収してくれるパウダーファンデーションは、脂性肌の強い味方。厚ぼったくなりにくいのでメイク直しも簡単です。
- 顔の中心から外側に向かって、パフで軽く滑らすようにファンデーションを塗っていきます。小鼻や顎も内側から外側へ。細かくて塗りづらいところは、パフの端を使ったりパフを折ったりすると塗りやすいです。
- ハンドプレスで粉っぽさを無くし、ファンデーションを肌に密着させます。
【皮脂が問題の場合】浮きを防止!クッションファンデーション編
クッションファンデーションは、化粧水成分を多く含んでいるので、しっとり潤いのある肌に仕上がります。さらにカバー力に優れたものを選べば、コンシーラーいらずで、脂性肌にとってはとても便利なものです。
- ファンデーションをパフにつけます。 量は1プッシュでOK!つけすぎると厚塗り感が出てしまうので注意しましょう。
- 顔にポンポンとスタンプを押すようにファンデーションを広げていきます。ポイントは面積の広い頬やおでこから塗ること。細かいところはスポンジの端を使って塗りましょう。滑らせて塗ると、崩れやすくなるので注意しましょう。
- 使ったスポンジをティッシュオフして余ったファンデーションを落とします。
- パフのファンデーションを落とせたら、2のように顔をポンポンと押す感じで余分なファンデーションをオフします。この一手間が化粧崩れしづらい肌へと導いてくれます。
【乾燥が問題の場合】浮きを防止!リキッド編
カバー力も保湿力もあるリキッドファンデーションは、乾燥肌の大きな味方です。リキッドファンデーションの中でも、美容液成分配合のものを選ぶとなおよいでしょう。肌への負担も軽くなり、保湿効果もUPしますよ。
またリキッドファンデーションは少量を頬を中心になじませましょう。のせすぎると浮いてしまうので、塗りすぎに注意しましょう。
- 少なめの量のリキッドファンデーションを手にとって、頬の高い部分を覆うようにのせます。
- のせたファンデーションの外側部分を薄く広げながら、周囲になじませていきます。
- 指に残ったファンデーションを上まぶたにのせ、薄くカバー。目頭から目尻に向けて軽くたたき込むようにします。
- 最初にのせたファンデーションの内側部分を、小鼻のほうに広げていき、軽くたたき込むようにして毛穴をカバーします。
- 顔の反対側も同様に行ったら、指の先に残ったファンデーションで額の中心部をメインに、ごく薄くカバーします。
- 頬に塗ったファンデーションの外側部分をフェイスラインになじませ、素肌の部分へと溶け込ませます。
- 指に残ったものを口元にも薄く塗ります。
- 崩れやテカりを防ぐために、フェイスパウダーをファンデーションを塗ったところだけに薄く重ねます。
また、ここ数年は「ツヤ肌」がトレンドなので、乾燥肌の場合には、フェイスパウダーを省く、またはTゾーンだけに薄くつけるのもおすすめです。
【乾燥が問題の場合】浮きを防止!パウダリー編
粉っぽくなって浮きがちなパウダーファンデーションは、メイクブラシを使うのがおすすめ。毛先がフラットなブラシを使い、以下の方法で塗ってみてください。
- ブラシの毛先全体をファンデーションの表面にあて、薄く均一にとったら、ティッシュの上で浮いた粉をなじませます。
- 頬の中心から外側に向かって、下にずらしながら軽い力で塗ります。口元~あごにもなじませましょう。
- ファンデーションを毛先に少し足し、額へブラシを持っていきます。眉間から生え際へブラシを動かし、髪の生え際の手前で止めましょう。
- 小鼻はくるくると小さな円を描くようになじませていきましょう。
- そのまま上まぶたをひとなでします。下まぶたは膨らみを残してその外側に塗り、立体感を出しましょう。
- 仕上げにフェイスライン全体をくるくると磨いてぼかし込むと、自然な仕上がりになります。
パウダーファンデーションもブラシ付けなら粉っぽさとは無縁。シルクのような光沢肌ができあがります。
【乾燥が問題の場合】浮きを防止!クリームファンデーション編
乾燥が問題の場合の「浮き」対策には、保湿力の高いクリームファンデーションが最適のアイテムです。美容液成分が配合されているものもあり、塗っている方が塗らないよりも肌にいい場合も。そんなクリームファンデーションを綺麗にしあげるには、ブラシ塗りがおすすめです。
なかでも先端が薄くなったブラシでクリームファンデを塗るのがおすすめです。小回りが利いて塗りやすいからです。
- 顔には保湿力の高い下地を塗っておきましょう。ファンデーションは手の甲に小豆粒大とり、ブラシの毛先に1/3程度の量をつけます。
- ブラシを片頬にのせたら、中心から外側に軽い力で少しずつ下にずらしていきます。口元、あごにもなじませたら反対側も同様に。
- ブラシにファンデーションを少量足したら、今度は額を塗ります。眉間→生え際に向けて、ブラシを動かしていきましょう。
- ファンデーションは足さずに、ブラシに残った量で、小鼻の周りを薄くカバーします。毛先は肌に対して垂直にしましょう。これで毛穴がキレイに隠れます。
- そのまま上まぶたをカバーします。目頭→目尻に向けて、ごく薄くのばしましょう。ファンデーションは足しません。ここが厚塗りになってしまうと、ヨレの原因になるからです。
- そのまま下まぶたに薄く塗ります。塗り終わったら全体をチェックしましす。ムラがあったら、ブラシの毛先を使ってしっかりとなじませておきましょう。ブラシの工程が終わったら、スポンジで密着させると、さらにフィット感がアップします。
【乾燥が問題の場合】番外編リキッド、クリームファンデーションの場合のフェイスパウダーの塗り方
乾燥が問題になって化粧が「浮く」ほどの乾燥肌の場合、リキッドやクリームファンデーションの仕上げに塗るフェイスパウダーにも工夫が必要です。ツヤ感がトレンドの今季は、あえてフェイスパウダーを使わない仕上げもありです。またはTゾーンだけに薄くつけてもいいでしょう。
でもやっぱりフェイスパウダーをつけないと落ち着かない、という人のために、乾燥肌向けのフェイスパウダーの塗り方をご紹介します。
コツはブラシで磨くように塗ることです。クリームファンデーションと同様に、毛先がフラットなブラシを使えば、さらに綺麗に仕上がります。薄く磨くように塗るだけで、粉っぽさのないシルクの光沢が出ます。
- ブラシの毛先全体に薄くパウダーを均一にとったら、そのまま肌にはのせず、まずはいったんティッシュの上に。表面の浮いた粉をなじませて、無駄な粉をとります。
- 片頬の中心→外側に向けて軽い力で塗っていき、そのままパウダーは追加せずに、口元→あごにもなじませていきます。パウダーをとりなおしたら、もう半顔も同様にしましょう。
- さらに毛先にパウダーを少量足したら、今度は眉間から生え際にかけてすっすっとブラシを伸ばしていきます。
- パウダーは足さずにそのまま小鼻をカバーしていきます。くるくると小さな円を描くようにすると、毛穴が隠れます。
- パウダーは足さず、下まぶたをひとなでしましょう。
- 仕上げはブラシで、フェイスラインをくるくるとぼかし込んでいきます。髪の生え際や首との境目の質感の差をぼかし込むようになじませたら、完成!自然な仕上がりになります。
しっかり対策・予防をして、浮き知らずなキレイ肌に!
皮脂が問題の場合も、乾燥が問題の場合も、ファンデーションの「浮き」は悩ましいですね。できれば何もしていないように見えて、それでいて綺麗な肌に見せたい。この究極の願いを叶えるためには、やはり日頃からの土台=肌作りが欠かせません。自分の肌のタイプを見極めて、適切なケアをすることで、ファンデーションの「浮き」はある程度予防できます。
そして対策は、何と言っても正しいファンデーションの選び方と、付け方です。付け方次第で、そのファンデーションの実力が発揮できるかできないかが決まる、といっても過言ではありません。
使い方にも書きましたが、大原則は「ファンデーションを多く使いすぎない」ことです。各ファンデーションを購入した際に、目安となる分量が説明書に書かれていると思います。またはわかりにくい場合は、ショップの方に聞いてみましょう。一般に適切な量は意外に少ないのです。
浮いたり崩れたりするのは、実はファンデーションを使う量も関係しています。多すぎると崩れたり、浮いたりすることが多いのです。また厚塗りになっていかにも「お化粧しています」という顔にできあがってしまいます。今のトレンドはツヤ肌、そして素顔にみえるようなさりげなさです。
少ないかな?位でもまず一度は適切とされる量を使ってみましょう。案外、素肌っぽくて崩れず浮かない、理想の肌に近づく可能性大ですから。
土台作り、商品選び、そして使い方。この3点でしっかり対策と予防をして、浮き知らずな綺麗な肌を目指しましょう!