辛い産後クライシス…みんなが体験しているの?
「産後クライシス」。すべての女性が陥るわけではありません。妻の性格や夫婦関係に起因することが多いようです。
- 真面目で、完璧を求める
- 神経質
- 素直に助けを求めることができない
こういう性格の女性は要注意です。いつまでも終わらない育児や家事。両方完璧にする時間などありません。家事が思うようにできなくてもいいや。少し楽天的に考えられると育児を楽しむ余裕ができると思います。
しかし、一番大きく影響するのは夫婦関係です。夫が出産後、育児に協力的でないときいつまでも終わらない「産後クライシス」に陥る可能性が高くなります。育児は決して一人で行うものではありません。夫が自発的に手伝ってくれるならば、いつまでも終わらないような「産後クライシス」を避けることができます。
産後クライシスはいつまで続くもの?
「産後クライシス」がいつはじまり、いつまでに終わるのか。終わらないのか。はっきり証明するものはありません。答えは夫婦の数だけあると言えるでしょう。
「産後クライシス」の始まりは?
産後、女性の生活スタイルは大きく変化します。いつまでも終わらない赤ちゃんの世話。夜中の授乳。まともに寝ることもできません。また、産後の女性の体は、全治1ヶ月の交通事故に相当するダメージを受けている、と例えられています。産後の女性には助けが必要です。この時期に「夫が助けてくれない」と女性が感じれば、それが「産後クライシス」の始まりと言えます。
「産後クライシス」がいつまで続くのか
では、「産後クライシス」がいつまで続くのか。それとも終わらないものになるのか。それは、夫婦次第です。妻が育児、家事に大変そうだ。自分も手伝わなければならないと夫が気づき、手伝ってくれる。いつまでも終わらない育児に奮闘する妻の頑張りを認め、ねぎらいの声をかけてくれる。そのような夫であれば、妻の疲れやイライラが少しずつでも解消されることになり、終わりのないように見えた「産後クライシス」から抜け出せるはずです。
ところが、仕事で疲れているからと家事を手伝ってくれない。つき合いだからと呑んで帰ってくる。自分の趣味を楽しんでいる。こんな状態が続くと、どうでしょう。妻の夫への愛情が冷めてしまうことになりかねません。いつまでも「産後クライシス」が終わらない。そういう状況に陥ってしまうはずです。
【体験談】産後クライシスを改善した夫婦が実践したこと
終わらないと思っていた「産後クライシス」をうまく終わらせた夫婦もいます。どのように夫婦関係を改善できたのか、参考にしてみましょう。
【体験談】産後クライシスを改善した夫婦が実践したこと①
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出産前までAさん夫婦の仲は良好でした。旅行をしたり、外食を楽しんだり。二人とも赤ちゃんの誕生を心待ちにしていました。ただ仕事で忙しかった夫は父親教室に参加していませんでした。そのため、夫は「赤ちゃんは一日中寝ているもの」という間違った認識でした。そのまま出産後の生活に突入。待ち受けていたものは、夫に対するイライラでした。
私は夜中何度も起きて寝不足なのに、「朝ご飯まだ?」
寝不足でフラフラなのに「どっか行かない?」
ゆっくり食事を作る時間もないのに「他に食べ物ないの?」
二人だけの生活気分がいつまでも終わらない夫のように感じられます。何とかこの状況を改善したいと望んだAさんはこう考えました。
<改善方法>
- 自分のおかれている状況を理解してもらう
- 夫に産後の女性の体について分かってもらう
自分のおかれている状況がどんなに大変なものなのかを、夫に理解してもらうことから始めました。Aさんは育児日誌をつけていました。1日の生活リズムを夫に見てもらい、いかに赤ちゃんとの生活が大変かを示しました。夫は、勘違いしていたのです。「一日中家にいるのだから時間なんてあるじゃない」と。それからは、私に「大丈夫か」といたわる声をかけてくれるようになり、夫が変わってくれたと言います。
いつまでも続く「産後クライシス」に陥らないようにするためには、産後の女性の生活スタイルについて、夫が知識をつけておくことが必要だと思います。
【体験談】産後クライシスを改善した夫婦が実践したこと②
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専業主婦のBさん。結婚後、家事はもっぱらBさんで、夫が自ら手伝いを申し出ることはありませんでした。
「自分は外で仕事をしているから、家のことはしなくてもいいだろう」夫のそういう考えに気づいたのは、新婚生活を始めてからでした。子供の誕生を夫婦揃って喜びましたが、夫は以前からの生活スタイルを変えようとはしませんでした。いつまでも終わらない育児も手伝ってくれず、夫への不満が募り募って、けんかが増えてきました。こういうことがきっかけで「産後クライシス」が始めるのではないか、と頭をよぎりました。
では、Bさんはどのように関係を改善したのでしょうか。
<改善方法>
- 子供の相手が苦手なら家事をやってもらう
- 夫に感謝を伝える
夫はよくこう言っていました。
「子供が泣いたらどうしていいかわからない」
「子供は母親が抱っこしたほうがいいんじゃない」。
Bさんにとってこれらの言葉は、育児から逃げているという感じにしかとらえられませんでした。母親でなければ泣き止まない、という場面も確かにあります。その上で、Bさんはこう提案したのです。
「じゃぁ、なるべく家事を手伝って」と。
こういう会話をしてから、夫は家事を手伝ってくれるようになりました。そして感謝の気持ちを必ず伝えるようにしました。
夫にとっては突然に現われた赤ちゃん。自分が何をしたらいいのか分からないというのも正直な意見だと思います。大変な妻に代わって自分ができることはないか。夫がそう考えてくれることが、終わらない「産後クライシス」を遠ざける一歩になるはずです。
【体験談】産後クライシスを改善した夫婦が実践したこと③
初めての出産を迎えるCさん。産後、仕事で忙しい夫に頼ることができないため、里帰り出産をしました。産まれたての赤ちゃんを見に来てくれた夫。夫婦で子育てできるときを楽しみにしていました。
ところが、自宅に戻ってびっくり。Cさんが自宅を出たときの状態とは様変わり。家具の上や廊下にはホコリがたまり、お風呂にはカビが発生し、ものが散乱。のんびりと一人の時間を満喫したような形跡があり、腹立たしくなりました。
Cさん自身、里帰り出産は夫婦にとってメリットがあると考えていましたが、デメリットも感じるようになりました。その反省を踏まえて、もし二人目にめぐまれたならば、こう改善しようと気づきました。
<改善方法>
- 離れている間のコミュニケーションを密に
- 夫に産後の大変さを前もって理解してもらう
- できることから始めてもらう
離れている間が長いほど、妻の産後の生活がどのようなものか、想像しにくいでしょう。電話での会話を増やしたり、写真を送ったりして、もう父親なのだという意識を持ってもらいましょう。
また赤ちゃんが産まれても、夫はいつまでも出産前の生活を送ることができます。夜もゆっくり寝ることができます。休日もあります。けれども妻は毎日寝不足、休日もないのです。出産後、妻の生活がどう変わるのか、妊娠中に理解してもらいましょう。
小さな赤ちゃんの世話に自信がない夫は多いと思います。それならば家事で活躍してもらいましょう。できることから始めてくれたら嬉しいですね。そうすれば、いつまでも続くような「産後クライシス」に陥ることなく、夫婦で大変なときを乗り越えられることでしょう。
終わらない産後クライシス…解決方法とは
厚生労働省が行った「平成28年度全国ひとり親世帯等調査結果報告」によれば、
母子家庭2060世帯に対し、末子がまだ0~2歳である割合は38.4%。3~5歳である割合も19.5%と高くなっています。おそらく産後の生活で夫婦関係が悪くなったものと想像できます。まさに終わらない「産後クライシス」に陥り、離婚を選択したのではと考えられます。
では、終わらない「産後クライシス」をどうやって乗り越えていけばいいのか。解決方法を見つけていきたいと思います。
家事、育児は一緒にやっていくという意識を持つ
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子供が産まれたら、もう今までの生活スタイルに戻ることはできません。いつまでも続く子供の世話をしていくことになります。夫はこのことを認識することがないまま、産後の生活を迎えると思います。妻は育児で手が一杯。睡眠不足の毎日です。赤ちゃんと1日一緒では、気分転換もなかなかできず、ストレスもたまります。
こんな時、夫が少しでも家事に協力してくれたら、妻はどう思うでしょう。心の底からありがとう、と言えます。
妻が赤ちゃんとの新しい生活に慣れるには時間がかかりますが、大変な時間が延々と続くわけではありません。妻が頑張っているから支えそう。つらい時期に夫が支えてくれた。お互いがそう思えたら「産後クライシス」など、無縁だと思います。
言葉で自分の気持ちを伝える
「夫は、育児で疲れている私の気持ちを全然察してくれない」。そう感じる女性も多いかと思います。ちっとも気が利かない夫だ。腹立たしく思うこともあるでしょう。
言葉にして伝えてみませんか。夫が仕事で疲れているときではなく、リラックスしたときを選ぶと、夫も耳を貸してくれると思います。育児はいつまでも続き、終わりのないものです。不満を一人で抱え込むと精神的に参ってしまいます。いま自分が何をして欲しいのか。具体的に夫に伝えてみませんか。
新しい夫婦関係のために
出産した女性ならば誰もが陥る可能性があるのが、「産後クライシス」。出産後の生活は、夫婦が初めて直面する困難がたくさん待ち受けています。
「産後クライシス」は、夫婦関係をさらに強いものにするための試金石なのかもしれません。
終わらない「産後クライシス」に陥らないように、またそれを乗り越えるためには、夫婦の協力が欠かせませんこの困難を乗り越えて、一歩も二歩も成長した夫婦関係を手に入れて下さい。
いつまでも幸せな夫婦生活が続きますように。