30代40代でダイエットをする女性は多い
若い女性だけではなく、30代や40代になってからダイエットを始める人は多いと思います。若いころと変わらない生活を送っていても、年齢を重ねると太りやすくなるため気になり始める人が多いからです。
年齢が上がると太りやすくなるのは、基礎代謝量が低下してエネルギーの代謝が減ることが原因です。基礎代謝量とは、体温を維持したり内臓を動かしたりするなど、生きるために必要なエネルギー量のことを言います。
基礎代謝が活発だと、その分エネルギーを多く消費するため太りくいのですが、基礎代謝量が低下すると太りやすくなります。
若いころと同じ食事をしていても基礎代謝力が下がってきていると、効率よくエネルギーを消費することができなくなるため、年齢を重ねると自分の身体に違和感を覚えるのです。
基礎代謝量が低下する理由は2つ!
基礎代謝量が低下するのには以下の2つの理由があります。
①自律神経の乱れ
30代以降になると自律神経の働きが悪くなります。
自律神経が乱れる原因としては、女性ホルモンの減少やストレスなど、さまざまなものが考えられますが、自律神経は基礎代謝量にもかかわっているので、自律神経が乱れると基礎代謝力も低下していきます。
②筋肉量の減少
筋肉は、身体を動かすだけではなく、体温を作り出す働きもしています。体温が上がると基礎代謝力が上がると言われていますので、筋肉量が減って体温が上がりにくいと基礎代謝力も下がります。
基礎代謝量を上げるには?
では、基礎代謝量を上げるにはどうしたら良いでしょうか。詳しくご紹介します。
①自律神経のバランスを整える
起床後、まずカーテンを開けて日光を浴びて頭と身体を目覚めさせます。それから深呼吸をしながら身体をのばしてストレッチをすることによって自律神経のバランスが整い、代謝が上がります。そのあと、コップ一杯の水か白湯を飲むと内臓も目覚めます。
②身体を温めることを意識する
日常の中で身体を温めることを意識します。
暑い国でよく使われているスパイス類は身体を温めて食欲を増進させる作用があります。また、にんにくや生姜も同じ働きをします。普段の生活にはにんにくや生姜のほうが取り入れやすいかもしれませんね。料理にスパイスや香味野菜を加えると風味がよくなり、味の変化を楽しむこともできます。暑い時期でも取り入れやすく、夏バテを防ぐこともありますので、積極的に食べましょう。
また、夏は冷たいものを食べたり飲んだりすることが多いと思いますが、冷たいものは体温を下げて内臓の動きが鈍り、代謝も下がるので極力避けましょう。胃腸に負担をかけないために、普段持ち歩いている水やお茶を常温か常温に近い温度にするのもいいですよ。
夏でも湯船につかったり、エアコンの温度を下げ過ぎないように気をつけるのも大切です。
若いころに比べて基礎代謝力が低下していると、エネルギーを消費にくくなります。摂取したカロリーをエネルギーに変える力が弱まるので、若いころと同じ食事をしていると太りやすくなるのです。
筋肉量が減っていると同じ運動をしても効果を得にくい
また、筋肉量が減っていると同じ運動をしてもなかなか効果を得にくくもなります。基礎代謝量が下がっている年代がダイエットをするときに大切なのは、筋肉量を減らすことなく脂肪を減らしていくことです。
基礎代謝量を上げて効率よくカロリーを消費していくことが大事なのです。
「ダイエット」イコール「体重を減らす」と考えがちですが、体重計の数値だけを目的にするのはおすすめできません。体重を減らすことだけを目的とするならば、食事を抜けば体重は減るでしょう。
ただ、食事を減らすと身体に良くありませんし、食事を減らして充分な栄養を摂れないと筋肉を作り出すこともできなくなります。筋肉量が減って基礎代謝力が低下すると身体にも良くありません。健康をそこなうおそれもありますし、その結果、身体やお肌の老化を招くこともあります。
30代40代から始めるダイエットは、健康的に若々しい身体づくりをすることが大事です。
体重を減らすことではなく、身体のなかから健康になっていくことを意識することでスッキリとした美しいボディラインを手に入れることができるのです。
RENAISSANCE「基礎代謝を上げて脂肪燃焼!太りやすい習慣を改善する方法」
ダイエットをすると何で老けるの?
ダイエットをすると老けて見えることがあります。その理由は以下の3つです。順番に見ていきましょう。
ダイエットをするとなぜ老ける?①皮膚が余ってたるんで老けてみえてしまう
皮膚の下には脂肪組織があるため、ピンと張ってハリがあるように見えます。この状態で急激に痩せると、体重が落ちるスピードに皮膚が縮まるスピードが追いつかなくなります。皮膚の下の脂肪組織が減った状態で、上の皮膚が余ってたるんでシワシワになるため老けて見えてしまいます。ゴム風船に空気を入れると表面がパンと張っていますが、空気が抜けると膨らんだ分だけゴムがしぼみますよね。それと同じ状態です。
重力も影響する
さらに、重力によって余った皮が垂れさがり、目元や口元の皮膚が下がるのも老けて見える原因のひとつです。顔や首、二の腕やおなかは脂肪が多いため、脂肪細胞が減ると上の皮膚がたるみやすい部分です。たしかに首や二の腕がダルダルしていると老けて見えることがありますよね。
皮膚が下がるのは筋肉量の低下も関係
また、皮膚が下がるのは筋肉量の低下も関係しています。皮膚は筋肉によって支えられているので、過度な食事制限をすると筋肉量が低下して皮膚を支えられなくなるのです。食事を抜いて充分な栄養が摂れないと、筋肉を作り出すことができなくなります。すると、皮膚を支えることができなくなり、たるみやシワの原因になり老けて見える原因になります。
ダイエットをするとなぜ老ける?②過度な食事制限による栄養バランスの偏りで肌トラブル
「りんごダイエット」「糖質制限ダイエット」など、特定の食材だけを食べるダイエットや、逆に特定の食材だけを食べないダイエットをする人も多いと思います。
ただ、このようなダイエットも老ける原因になります。食事を制限することで身体に必要な栄養素を摂ることができなくなるため、身体の老化を招くことがあります。
肌や髪にもNG
また、肌や髪にも栄養が行き渡らないため、ツヤがなくなったりカサついたりしてしまうのも老けて見える原因になります。特にダイエットの敵だと考えられているのは脂質と糖質ですが、いっさい食べないのは良くないのです。
そこで、それぞれの栄養素にどのような働きがあるのかについてご説明します。
■脂質:
脂質に含まれているタンパク質は、筋肉や骨、髪の毛や爪などをつくるために欠かせない栄養素です。また、タンパク質には体の水分を保持する働きもあります。脂質を摂らずにいると、筋肉量を増やす妨げになりますし、体内に水分を保つことができず、髪がパサついたり肌や爪がカサカサになってしまいます。肌荒れや髪のパサつきは見た目を老けさせます。
肉の脂身や油を使ったものを食べすぎるのはよくありませんが、いっさい摂らないというのも身体や肌にとって良くありません。
■糖質:
糖は体内でエネルギーに変換され、運動によって消費されますが、使いきれなかった糖は中性脂肪に変わり体内に蓄積されます。「運動しないと糖が脂肪に変わる!」と思うと控えなきゃいけないと思ってしまいますよね。
食事の糖分を減らすと、体内のエネルギーのもとになる糖分も不足します。すると、肝臓に蓄えられているグリコーゲンを分解し、その次に筋肉という順番で分解して補おうとします。エネルギー源がなくて体内から補うとしても、脂肪から使われることはありませんので脂肪は減ることがありません。
糖分を摂らずにいると、脂肪は減らないのに大切な筋肉が減ることになるのでいいことは何もないのです。糖分を摂らないと痩せたように思いますが、脂肪が減っているのではなく筋肉が減っているからです。見た目は細くなり、一見ダイエットに成功したように見えますが、脂肪ではなく筋肉が減っているだけですので健康的とは言えないでしょう。
若いころなら筋肉量が減っても多少の無理はききますが、長い目で見ると良いことではありません。
過度な食事制限をすると便秘になる
また、過度な食事制限をすると便秘になることがあります。便秘が続くと腸のなかに有害物質が生じます。この有害物質が血液を通じて体内をめぐり、その血液の一部が汗となって肌の表面に出るときに有害物質が肌への刺激となり肌荒れを起こすことがあります。
また、腸内に発生した有害物質が肌のターンオーバーに良くない影響を及ぼすとも言われています。顔色もすぐれず、肌も荒れていたら老けて見えることにもなります。
ダイエットをするとなぜ老ける?③筋肉を付けないダイエット法で悪い姿勢に
無理なダイエットをして筋肉量が減ると身体をうまく支えることができなくなり、猫背になります。また、歩くときに足を上げにくくもなります。
猫背で疲れたように歩いていると、見た目年齢が上がって見えますよね。身体をしっかりと支えて若く見せるためには適度な筋肉が必要なのです。
ダイエットをするための運動として、ヨガやウォーキングなどの手ごろな運動をする人も多いと思います。これらの運動を有酸素運動と言いますが、有酸素運動だけでは筋肉量は上がりません。筋肉量が上がらないと代謝が落ちて体温維持もしにくくなります。筋肉量を上げるためには、有酸素運動と一緒に筋トレを行うのが効果的です。
年齢を重ねてから始めるダイエットは、単に体重を落とすことやカロリーを消費することだけではなく、筋肉をつけて脂肪を燃焼させやすくすることが大事なのです。
老けないダイエット方法とは?
では、ダイエットをしても老けて見えないためにはどうしたら良いでしょうか。気をつけたいことを具体的に挙げていきます。
老けないダイエット方法①バランスの取れた食事
健康的に若々しい身体づくりをするために一番大事なのはバランスの良い食事を摂ることです。一日三食、主食、主菜、副菜をバランスよく食べましょう。
ダイエットを意識して、三食のうち一食を抜くという人もいるかもしれませんが、その方法はあまりおすすめできません。一食抜くと、おなかが空きすぎて次の食事のときに多く食べ過ぎることがあるからです。
また、規則的に食事をすることで自律神経のバランスが整います。基礎代謝力を下げないようにするため、自律神経のバランスを整えるためにも、三食食べることが必要です。
食べさえすれば何でも良いというわけではない
毎日三食食べることは大切ですが、食べさえすれば何でも良いというわけではありません。トーストだけの朝食や、三食のうちの一食が加工食品やレトルト食品だけ、というのは避けた方が良いでしょう。トーストだけでは栄養が偏りますし、加工食品やレトルト食品は塩分を摂り過ぎる可能性があります。
また、加工食品などは添加物も気になります。毎回しっかり用意するのは大変ですので、加工食品を食べるときはもう一品野菜スープを添えたりして栄養が偏らないように気をつけましょう。
毎日の食事を準備するときは、材料や調理方法に工夫することも大事です。
■主食:
白米を玄米や雑穀米に。玄米や雑穀米はよりヘルシーな上に、たくさん噛むことで早く満腹感を得やすくなります。
■主菜:
揚げ物は極力減らして、焼き魚や焼いたお肉など、調理法を変えるとカロリーを減らすことができます。
■副菜:
食べやすい方法で野菜や果物を摂りましょう。食事をするときは、特定の食材だけに偏らないようにさまざまな食材をバランスよく食べることも大切です。
特にビタミン類は肌荒れを防ぐ働きがあります。人参・かぼちゃ・ほうれん草などの緑黄色野菜、豚肉、マグロ、サンマ、大豆製品などを摂ることで美肌を保つことができます。
ただ、生野菜は身体を冷やすことがあります。体温が上がると代謝が上がり、逆に体温が下がると代謝を下げますので、温野菜や野菜スープ、みそ汁など加熱して食べるのがおすすめです。野菜は加熱するとカサが減るので、たくさん食べることができます。
油分が不足すると肌が乾燥しやすくなる
また、油分が不足すると肌が乾燥しやすくなりますので適度に油を摂りましょう。魚や植物性の脂は保湿効果が高いので、ぜひ食事に取り入れましょう。植物性の脂は血中の中性脂肪やコレステロールを減少させる働きがあるため、ダイエットにも効果的です。
逆に動物性の脂は血中の中性脂肪やコレステロールを増加させます。食べるときは良質の植物性油脂を摂りましょう。良質な油は生で摂ることが良いと言われていますので、オリーブオイルをドレッシングや温野菜のソースとして使うのがおすすめです。
食事量を減らしたり脂質や糖質をいっさい摂らなかったりするのは身体によくありません。食事を制限しすぎると一時的に体重は減りますが、健康的な状態とはいえず、また反動が出て食べ過ぎてリバウンドすることもあります。
30代以降のダイエットは、一時的に体重を減らして見た目を急激に細くすることが目的ではありません。健康的な身体をつくるために、さまざまな食材から必要な栄養素を摂取して基礎代謝力を上げていくことが大切なのです。さまざまな食材を摂ることは食べる楽しみにつながりますし、肌にとっても良いことです。
また、玄米や野菜など、噛み応えのある食材を使ってたくさん噛みながら食べると早く満腹感を感じて食べ過ぎを防ぐことにもなります。
体重を減らすことが目的ではないため、急激に身体がしぼんで肌がたるむこともありませんので、老けて見えることを防ぐこともできます。
老けないダイエット方法②筋肉トレーニングをする
健康的にダイエットをするためには運動も大事ですが、ヨガやウォーキングなどの有酸素運動だけでは思うような効果は上がりません。有酸素運動はカロリーを消費しますが、筋肉量は上がらないのです。身体に適度な筋肉がついていると代謝が上がって有酸素運動の効果もよりよく出ますので、有酸素運動と一緒に筋トレをしていきましょう。
筋トレをするためにスポーツジムに通うために、ウエアやシューズをそろえて気持ちを上げて通う人もいると思いますが、いきなりのジム通いは少しハードルが高いと感じる人もいると思います。そんな場合は、家でもできる筋トレから始めてみましょう。
簡単な筋トレを2つご紹介します。
①フロントブリッジ
- 布団やベッドにうつぶせに寝転がる。
- 両腕を肩幅分ほど広げて、つま先立ちになって身体を浮かせる。つまり、手首から肘と足の爪先だけが下についていて、身体は浮いている状態です。
- 足首から肩までまっすぐ一直線の状態をキープして20~30秒キープ。
- うつぶせになって少し休憩。
1~4を3回繰り返す。
このとき、2の状態で手の下にスマートフォンを置いて短い動画を見ると、30秒はあっという間ですよ。
②スマホを見ながら自転車こぎ
- 布団やベッドに仰向けに寝転がる。
- 足を上に上げて、自転車をこぐようにくるくる回す。
- 余力があったら、足を上に上げて左右に広げて、戻してクロスさせる、を繰り返す。
寝る前に軽く身体を動かすとほどよく身体が温まって寝つきも良くなります。日常的に身体を動かしていると、身体がなまったように感じることがあるでしょう。物足りないと感じたらメニューを増やし、効率よく筋肉量を増やすことがおすすめです。
そして、筋トレ後にウォーキングやヨガなどの有酸素運動を行うと、相乗効果でより健康定な身体づくりがかないます。
老けないダイエット方法③お肌へのケア
老けて見えないようにするためには、肌のケアもとても大切です。顔の皮膚がたるんだりシワっぽくならないように、念入りにスキンケアをしましょう。あまりゴシゴシと強くこすらないようにしながらマッサージをしたり、肌にダメージを与えないように紫外線対策をしっかりしたりすることがおすすめです。
また、フェイスケアをするのと同じように、身体にもローションなどを付けてスキンケアをしましょう。ボディケアをすることで肌の乾燥を防ぎ、ハリやツヤがアップします。
お風呂で身体を洗うときは、たっぷりの泡でやさしく洗って皮脂を落としすぎないようにして、お風呂上がりにはボディローションをつけてマッサージ。
すべりの良いローションをつけてマッサージをしながらボディケアをすると、乾燥を防ぐだけではなくむくみも取れて引き締まり、若々しい肌になります。テクスチャや香りなど、お気に入りのアイテムを選んでボディケアをすると気持ちも上がり毎日続けることができそうですね。
また、運動後にボディケアをすると筋肉のコンディションも整い、筋トレの効果も倍増します。筋肉の疲れも癒されますので、マッサージをしてほぐすと気持ちいいですよ。
キレイに痩せて老けないダイエットを成功させましょう
若いころと同じ食事をして、変わらない生活をしているのに年齢が上がったら痩せにくくなったと感じることは多いと思います。そんなとき、ただ単に体重を減らすことだけを考えていませんか?
体重を減らすだけならば食事を抜いたり、特定の食材だけを食べていれば目的は達成されます。ただ、その方法だと急激に脂肪が減ることで身体がしぼみ、皮膚がそれについていけずに、たるんでシワっぽくなり老けて見えることになります。
また、食べずに体重を減らすことは身体にとって良くありませんので、おすすめできません。年齢を重ねたときにはじめるダイエットは、体重を減らすのではなく、健康的に若々しい身体を手に入れることが大事です。
身体の基礎代謝力を上げることが大切
そのために大切なのが、身体の基礎代謝力を上げることです。基礎代謝力が高いと食べ物のカロリーを効率的に消費することができ、痩せやすい身体になります。
自律神経のバランスを整え、筋肉量を上げることで基礎代謝力が上がります。基礎代謝力を高めることは、結果的に健康的な身体を手に入れることになります。体重を減らすことではなく、基礎代謝力を上げることを意識して、脂肪を減らしていくことにしましょう。日常のなかで自律神経のバランスを整えたり、身体を温めたりすることで基礎代謝力を上げることができます。
また、基礎代謝力を上げるためには筋肉量が必要ですので、筋肉を減らさないようにすることも大切です。バランスのとれた食事を摂って身体に必要な栄養素を摂り、筋トレをして筋肉を維持することを意識してみましょう。適度な筋肉がついているとボディラインにメリハリが出て美しく見えますし、筋肉でしっかりと身体を支えることができるので姿勢が良くなり、歩き方も颯爽として若々しく見えます。筋肉量が増えることで身体の基礎代謝力が上がり、エネルギーの代謝も良くなるため、脂肪を効率よく燃焼することができます。
バランスの良い食事は美肌をつくり、腸内環境を整えるため、肌にも身体にも良いことです。また、規則正しい食生活は自律神経を整えて基礎代謝力アップにつながります。筋肉や健康な身体をつくるために必要な栄養素をさまざまな食材から取り入れていきましょう。
ダイエットをして身体がほっそりしても、老けて見えてしまっては何の意味もありません。見た目の美しさだけではなく、身体のなかから美しく健康になれるように心がけると良いですよ。
体重計の数値に一喜一憂することなく、肌の調子やボディラインに注目しながら若々しい身体づくりをしていきましょうね。