甘酒って何からできているの?
美容と健康に良いということでブームが続く甘酒。その甘酒は何からできていて、どうして美容と健康に効果があるのか、という事はご存知でしょうか?甘酒のことを詳しく知って、もっと効果を活かせたらいいですよね。ここでは、甘酒そのものについて説明していきます。
知れば知るほど女性の健康と美容に、甘酒が最適な飲み物であると思うはずですよ♪
甘酒には二つの種類がある
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甘酒は大きく分けると、米麹からつくるものと、酒粕と砂糖でつくる2種類があります。
米麹を使ったものは、米麹と米、水を混ぜ発酵させたもの。基本的には、砂糖を加えないため、米そのものの自然な甘みが味わえます。アルコールが含まれていないので、お酒が苦手な方でも飲むことが出来ます。
もう一つの甘酒は、日本酒を作る時にでる酒粕を使ったもの。この酒粕に砂糖を加えて煮込んだものです。多くの市販品は、この酒粕の甘酒。アルコールを含んでいますので、子供やお酒が苦手な方は飲むことが出来ません。
飲む点滴と言われ、健康や美容に良いとされているのが、米麹で作る甘酒です。この米麹の甘酒には、必須アミノ酸やビタミンB群、食物繊維などが豊富に含まれ、美容や健康、疲労回復など様々な効果が期待できます。
【米麹(こめこうじ)】についてもう少し詳しく
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麹(こうじ)とは、蒸したお米や麦に麹菌という、カビの一種が生えたものです。カビと言う名が付いているものの、麹菌は「人間に役立つ、食べられるカビ」なのです。麹菌には以下の働きがあり、食べ物の旨味と甘味を引き出します。
詳しくご紹介します。
●栄養素を取り込みやすくし、消化を助ける
麹に含まれているアミラーゼ(旨味)とプロテアーゼ(甘味)と言う酵素が栄養素を分解するので、消化・吸収がスムーズになり、胃腸の働きを助けます。
●乳酸菌の力で腸内をサポート
麹に含まれている食物繊維と麹の酵素からオリゴ糖が作られる。これらは乳酸菌などの善玉菌が増殖するもととなるため、腸内の環境が整い免疫が活性化します。
●多彩なビタミン類を生成
麹菌が発酵するときに、ビタミンB1やB2、B6、ナイアシン、パントテン酸、イノシトール、ビオチンなど肌の代謝を促進するビタミン類が作られています。また、ビタミンB群が豊富なので、疲労回復にも効果が期待できます。
【酒粕】についてもう少し詳しく
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酒粕は、主に清酒製造の「圧搾」と呼ばれる工程後に残った「搾りかす」のことを指します。 酒粕には、清酒の原料である米やこうじ、酵母由来の炭水化物やたんぱく質、アミノ酸、ペプチド、ビタミンなどの栄養素を豊富に含んでおり、様々な食品に利用されてきました。
●丈夫な筋肉や骨を作るたんぱく質が豊富
爪や髪の毛、皮膚など、私たちの体を構成しているたんぱく質。筋肉や骨の健康の維持に欠かせないもので、代謝を促して抵抗力や免疫力をアップさせます。酒粕に含まれる植物性たんぱく質は、肉や魚などの動物性のものに比べるとカロリーや脂質が控えめでヘルシーです。
●血管を拡張して血流改善のペプチド
ペプチドは酒粕のたんぱく質が分解される過程で発生します。血管を拡張して冷え性改善効果があるほか、血圧の上昇を抑える働きがあります。
●アミノ酸
アミノ酸には疲労回復や免疫力を強化する働きがあります。新陳代謝を高めるため美肌やダイエットなど女性には嬉しい効果もたくさんあります。
甘酒の嬉しい美容効果【安眠効果】
甘酒には安眠効果があるとされています。それは、甘酒には、バントテン酸やGABAが豊富に含まれているから。これらの成分は、ストレスを和らげ疲労回復の効果があります。
日中に強いストレスを感じたり、疲れすぎていると、寝る前も興奮状態が続いて、なかなか寝付けないという事もあります。そんな時に、気持ちをリラックスさせてくれるのが甘酒です。
寝る前に温かい甘酒を飲むことで、身体も温まり、心も身体もリラックスして、睡眠の質も良くなります。たっぷり睡眠を取ることでお肌の調子も良くなりますから、まさに甘酒は、美容と健康に良い飲み物と云えます。
また、安眠効果を高める飲み方は、ホットがおすすめです。冬場や冷え性の方は、温かい甘酒にショウガを加えて飲むと身体がポカポカして眠りに就きやすくなります。ぜひお試しください。
甘酒の嬉しい美容効果【美肌】
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甘酒の美容効果の一つに美肌作りがあります。甘酒を飲むことで、シミやそばかすを防ぎ、皮膚を健康に保つ働きがあります。
甘酒に含まれる美肌成分とは?
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甘酒には、美容と健康に良い成分が豊富に含まれていますが、美肌作りに効果的な成分と働きは次のとおりです。
・コウジ酸
美白化粧品にも配合されているコウジ酸は、シミの原因となるメラニンの生成を抑え、シミやソバカス、肌のくすみにも効果が期待できます。
・タンパク質(アミノ酸)
アミノ酸は肌細胞の元となるものです。このアミノ酸があることで肌の新陳代謝もスムーズにいき、ツヤやかな肌を保つことが出来ます。
・ビタミンB群
肌のターンオーバーを促し、肌の保湿や弾力を高めてくれる働きがあります。
・食物繊維とオリゴ糖
腸内環境を整え便通を良くするため、体内の老廃物を排出し、くすみのない肌にしてくれます。
甘酒の嬉しい美容効果【美髪】
甘酒には美髪効果もあるとされています。甘酒に含まれるビオチンには、髪や頭皮を健康に保つコラーゲンを合成する作用があります。コラーゲンは肌をプルプルにすることで知られていますが、頭皮や髪にも必要な成分です。
また、髪の材料となるのがアミノ酸。甘酒にはアミノ酸が豊富に含まれていますから、健康でハリや艶のある美髪作りには、とても効果があります。ビタミン類も髪の成長には欠かせないものですから、甘酒は、髪に良い成分が盛りだくさん含まれています。飲むトリートメントと云っても過言ではありません。
甘酒の嬉しい美容効果【アンチエイジング】
抗酸化作用の高いフェルラ酸が入っている
甘酒には、エルゴチオネインやフェルラ酸という高い抗酸化作用を持つ成分もが入っているため、アンチエイジングにはとても効果的です。
その一つ、フェルラ酸は米ぬかやコーヒーなどに多く含まれているポリフェノールの一種です。肌の老化の原因となる酸化を防ぐ効果が高く、米麹の甘酒を飲むことで抗酸化作用が期待できることが分かっています。
注目のアンチエイジング成分、エルゴチオネインとは?
甘酒には、身体に良い様々な成分が含まれていますから、美容にはもちろん、アンチエイジング効果も期待できます。その中でも、最近注目されているのが、「エルゴチオネイン」という成分です。
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甘酒には、最近注目されているアンチエイジングに高い効果があるとされる「エルゴチオネイン」という成分が配合されています。この、エルゴチオネインの主な働きは、活性酸素の除去です。体内で活性酸素が増えると身体を酸化させ老化を加速させる原因となります。
エルゴチオネインは、非常に強い抗酸化作用がありますので、活性酸素によるDNAの損傷や過酸化脂質の生成を防ぐ働きがあります。また、美肌作用として、シミやソバカスを防ぐ他、肌の弾力を回復・維持する働きもあります。
その他にも、紫外線から肌を守り、老化を抑える作用も期待できます。エルゴチオネインは、甘酒の他にはシイタケやヒラタケに含まれています。
甘酒の効果を引き出す飲み方
たくさんの美容効果がある甘酒。せっかく飲むのだから美容効果を高める飲み方をしたいもの。ここでは、美容に効果的な飲み方や飲むタイミングをご紹介します。
甘酒の効果的な飲み方
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甘酒を効果的に飲むには温度に気を付けることが大切です。甘酒は温めすぎてしまうと、甘酒に含まれる酵素やビタミン類の効果が無くなってしまいます。60℃以上には温めないように気をつけましょう。
また、最近では、甘酒を温めず、冷やし甘酒も人気ですので試してみるのもいいでしょう。
料理に取り入れる
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甘酒の効果は実感してみたい。でも甘味や風味がちょっと苦手。そんな方は料理に活用してみてはいかがでしょうか。甘酒のもつ甘みやコクはおお菓子作りや煮物を作る時などに効果を発揮します。
お菓子の場合、甘酒を使うことで砂糖やクリームの量を抑えることができるので、ダイエット効果にもなりますね。
煮物の場合、砂糖やみりんの代わりに甘酒を使用すると、コクとまろやかさが加わります。調味料が少なくても、優しい薄味に仕上げることができますよ。
甘酒の効果を引き出す飲むタイミングとは?
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甘酒の美容効果を高める飲むタイミングは、その目的によって違ってきます。大きく分けて、ダイエット目的なら朝、安眠効果を得たいのなら夜、という事になります。
朝に甘酒を飲むメリットとして、短時間での栄養補給でき、脳の活動も活発にしてくれるとういうことが挙げられます。また、夜に飲むメリットは安眠効果のほか、肌のターンオーバーを促進してくれる効果がありますので、美肌効果があります。
おやつ代わりの間食として飲む
朝と夜に加えて飲むとしたら、おやつ代わりの間食もおすすめです。間食というとどうしても甘味の強いケーキやスナック菓子を想像してしまいますが、それらにはカロリー過多や栄養の偏りの心配もあります。
一方、間食に甘酒を選ぶと、カロリーが抑えられる上に、ビタミンをはじめとした身体に良い栄養素を補うことができます。 お腹も満たされて身体にも良いなんて、間食は甘酒に決まりですね!
運動後に飲むのもおすすめ
朝飲む、夜飲む、間食として飲む。に加えて、運動後に飲むのはいかがでしょうか?甘酒に含まれる糖質、たんぱく質、ビタミンB群などの栄養素は、身体の疲労回復を助ける働きがあります。
運動時にはスポーツドリンクや水をたくさん飲みます。そして運動後には甘酒を飲んでみましょう。疲れた身体に甘酒の優しい甘さが沁み渡ることでしょう。まさに体回復のために飲む点滴というわけですね。
甘酒はどのくらいの量を飲んだらいい?
1日に飲む甘酒の量は、100~200㎖と言われています。マグカップに半分から一杯位です。美容に熱心な、モデルや女優の方達は、朝晩の2回に分けて飲んでいる方が多いようです。1回につきマグカップ半分位の量になりますが、この位の量の方が飲む負担がかからず長く続けられるのではないでしょうか?
甘酒の美容効果は、すぐに効果が表れると云うものでもありませんので長く続けることも大切です。また、美容と健康にいいからと飲みすぎは禁物です。甘酒にはカロリーがありますので、飲みすぎはダイエットの妨げにもなりかねません。適量を守ることが必要です。
甘酒のカロリーは、100㎖(マグカップ半分ほど)で約80カロリーです。
飲むときの注意点
いくら甘酒が体に良いからと言って、飲めば飲むほど健康効果が上がるというわけではなく、1日の摂取する量には限度があることを忘れないようにしましょう。摂りすぎには注意です。
甘酒の原料が米麹か、酒粕か、それらの製法により原材料や栄養効果に違いもあります。カロリーや糖質の摂り過ぎは健康にも美容にも逆効果です。どんなに多くても合計して1日にマグカップ1杯程度の量を守りましょう。
血糖値の高い人はさらに注意が必要
米麹でも酒粕でも、どちらの製法であってもブドウ糖や砂糖は体に吸収されるスピードの早い糖質なので、血液中の糖質量である「血糖値」を素早く上げてしまいます。
健康であれば血糖値が上がってしまうことに問題はありませんが、もともと血糖値が高い糖尿病予備軍や糖尿病の方は血管に大きな負担をかけてしまいます。
健康診断などの検査で血糖値が高いといわれている方が甘酒を飲むときは、空腹時を避け食後に飲む、自分で作り甘みを抑える、などの工夫が必要です。
甘酒の効果に期待するなら手作りがおすすめ
市販されている甘酒の多くは、酒粕を原料とした甘酒です。美容効果がある米麹の甘酒は最寄りのスーパーでは手に入りにくい場合も。そこでおすすめしたいのが手作りの甘酒。市販されている甘酒は加熱殺菌されているものがほとんどで、高熱がかかってしまうとビタミンや酵素の効果が薄れてしまいます。
充分な甘酒の効果を得るなら、手作りの甘酒が一番です。でも、甘酒なんて作った事がないし、難しいのでは?と思うかもしれませんが、以外と簡単です。また、ある程度の期間でしたら保存もできますので、休みの日にまとめて作っておくことも出来ます。
簡単な米麹の甘酒の作り方
ここでは、お鍋一つで作れる甘酒の作り方をご紹介していきます。
材料・・・
米麹200g、ごはん200g(冷ご飯でも可)、水600㏄
*出来上がりは約1リットル
必要な道具・・・
鍋、おたま、温度計、あればステンレスボトル
①鍋にごはんと水を入れる。
②60℃まで加熱する。
③一旦火を止めて麹を加え、かるく混ぜる。
④再び火にかけ、60℃になったらすぐに火を止める。
温度が上がり過ぎると麹菌が死んでしまうので、温度に注意する。
⑤鍋を火からおろし、タオルなどで包み、60℃程をキープで出来るようにして10時間程おく。
ここでステンレスボトルがあれば、予めお湯で温めておいたステンレスボトルに入れ(温度は60℃程にする)10時間程おく。
食べて見てほんのり甘味があれば出来上がりです。
酒粕の甘酒の作り方はこちら
材料・・・
酒粕100g、水800cc (4カップ)、砂糖70g、塩ひとつまみ
①水を鍋に入れて火にかけ、沸騰したら火を止めて、ひと口大にちぎった酒粕を鍋に入れ、10分放置。
②お湯につけた酒粕が柔らかくなったら、再び火にかけ、酒粕がしっかり溶けるように、かき回しながら沸騰させる。
③沸騰したら、砂糖と塩を入れてかき混ぜて、ひと煮立ちしたら完成。
米麹の甘酒と違い、酒粕から作る甘酒は美味しいお酒の酒粕を選ぶとさらに風味が良くなります。清酒を作った絞りかすから作られている酒粕は、アルコール分が入っている可能性もあるので、子どもに与える場合などは米麹の甘酒を選んだ方が良いでしょう。
手作りの甘酒は保存も出来る?
作った甘酒は保存も出来ます。冷ました後、ガラス等のビンに移し替え冷蔵庫で保存します。保存期間は1週間位です。お米の粒が気になる場合はジューサーにかけると滑らかになります。
温め直して飲むときは、温めるとビタミンや酵素の効果が減少しますので60℃以上には加熱しないようにします。
また、飲みにくいと感じたら、牛乳や豆乳で薄めて好みの甘さで飲むのも良いでしょう。この場合、まとめて薄めるのではなく、その都度、飲む分だけ薄めるようにしましょう。まとめて薄めてしまうと保存が効かなくなるので注意が必要です。
冷凍で保存する場合は、保存袋に平らに均して冷凍庫に入れておきます。ただし、冷凍だからといつまでも保存しておくと、酸っぱくなったりしますので気を付けましょう。冷蔵、冷凍いずれも1週間くらいで飲み終わるのがベストです。
甘酒のアレンジレシピ
いくら美容と健康に良いと云っても、毎日飲んでいたら飽きてしまいますよね。そんな時におすすめのアレンジレシピをご紹介します。
甘酒にショウガをプラス
温めた甘酒にすりおろしたショウガを加えるだけ。ショウガには身体を温め、血行を良くする働きがありますから、冬の寒さがキツイ冷え性の方には特におすすめです。簡単に出来て、朝にも夜にもいいでしょう。
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【ホット甘酒ショウガ入りレシピ】
1. 鍋に酒粕、砂糖、水を加えて中火にかける。
2. 煮たったら弱火にし、蓋をして5~6分煮流。
3. 器に注いでショウガをのせ、お好みでハチミツを加えて全体に混ぜていただく。
冷たい甘酒も美味しいですが、寒い夜や冷えが気になる季節にはホット甘酒がおすすめです。さらにショウガを入れることで、血行促進効果も期待でき、体がポカポカに温まりますよ。
甘酒にヨーグルトをプラス
こちらも簡単な甘酒レシピ。甘酒に大さじ一杯のヨーグルトを加えるだけ!整腸作用がアップしますので便秘に悩む方におすすめです。温めた甘酒でも冷やした甘酒でも、どちらでもOK。体調がすぐれなくて食欲がない時にもいいでしょう。
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【甘酒ヨーグルトのレシピ】
甘酒とプレーンヨーグルトを混ぜ、グラスに注ぎ、お好みで1cm角に切った果物やグラノーラ、ミントの葉などを飾る。
冷たく冷やした甘酒とヨーグルトに、果物のアクセントが効いてデザート感覚で飲むことができます。ヨーグルトと甘酒両方の整腸作用で、便秘やダイエットにも効果がありそうですね。
他にもアレンジレシピが色々!
■ドレッシングとして
甘酒に酢とオリーブオイル、ポン酢などと混ぜてドレッシングを作ってみましょう。ほんのりと甘みのあるドレッシングは体にも優しく野菜がモリモリ食べられそうです。
■鍋に入れても
甘酒を鍋にいれてみましょう。味付けはお好みで。甘味が出るので出汁の味がまろやかになります。ショウガを入れたり、キムチを入れたり、具材の味を引き立ててくれます。
■スープにも
甘さのあるかぼちゃやさつまいも、豆乳のスープに甘酒を入れてみましょう。ポイントは甘酒を温め過ぎないこと。仕上げに投入することで、さらにコクが出て美味しくなります。
甘酒を飲んで美しさと元気を手にいれましょう。
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甘酒は、美容や健康にとても良い効果をもたらします。しかも簡単に作れて、手軽に飲めるところも魅力です。 しかし、甘酒の美容効果を感じるには長く続けることも大切。上手くアレンジなどして飽きない工夫をして飲み続けましょう。継続は美なり!です。