田舎移住ってどんなもの?
空が大きくて渋滞もなく、せかせかした雰囲気もないスローライフが叶う田舎への移住生活。【自然】と接点を持つ、絶好の機会と言えるでしょう。
そんな田舎への移住を決める理由は、都会の暮らしで心が疲弊してしまった方や、仕事に追われる生活をやめたい方、田舎でやりたいことがある方、本当にその地域の空気が好きでいっそのこと住んでしまおうという方など、千差万別です。
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少し語弊があるかもしれませんが、一般的な引っ越しとは少し異なるのは、❝不便❞とわかっていながら、あえて都会の生活よりも、自然の多い田舎への引っ越しを意図的に決めていること。
お金を払ってでも土いじりをしたいという方が増えてきていたり、キャンプなどの自然と共存するものが人気になってきたりしているのは、自然に触れていたいという人間の本能からなのかもしれませんね!
田舎移住の失敗談あるある
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良いこと尽くしにも見える田舎への移住ですが、結構な数で失敗して出戻った方もいるのも事実です。
仕事も辞めて、意を決して移住したのに失敗だなんてたまったもんじゃありませんよね。
しかし、田舎生活に憧れて用意周到に移住した方でも起こりうることで、なかなか簡単にはうまくいかないものなんです。ここで少し、移住者が陥りやすい失敗あるあるをご紹介しますね!
田舎移住の失敗あるある①うるさい
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移住した土地でアパートに暮らすことを決めた場合、隣人の騒音に悩まされることが多発しています。
田舎のアパートは築年数も古いものが多く、案外、音が響くのです。静かな暮らしを求めて、せっかく田舎に移住したのに、都会よりもうるさい!なんてケースも…。都会では常識の、音には気を付けましょうという習慣を持たない方も多く(そもそもそんな習慣が必要なく育った方が多いため)、騒音に悩む方が多いです。
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また、未だに暴走バイクを見かけます。深夜に住宅地であろうが爆音で暴走する地元のマイルドヤンキーが駆け抜け、静かな暮らしとは言えない日もあるのです。
平屋や戸建てに住んでいても、町内会や周辺の地元住民からあれこれ言われたり、地元のルールを強制されたりと、❝うるさいな…ほっといてよ❞なんて言いたくなることもしばしば。案外静かに暮らせないものなんですよ。
田舎移住の失敗あるある②飽きる
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遮るものがない大きな広い空、普段ゆっくり見ることのできなかった山の景色や海の景色に憧れて田舎に移住したはずなのに、その景色に飽きてしまう方も続出しています。
景色を見ながら、一日の時の流れを楽しんだり、自然の中の景色を楽しみながら散歩をしたりというのも、正直限界があります。刺激や情報量の多すぎる都会に疲れたから移住したのに、情報がなすぎてつまらないなんて思うことも。
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夕陽や朝日は何度見ても飽きないものの、代わり映えすることのない街の景色に退屈に思ってしまうと、なかなかつらいところ…。散歩もドライブも景色は簡単に変わりません。新しいものが建つことが少ないんですよね。
スローライフの醍醐味でもある反面、思っていたよりつまらない、暇だな…と感じてしまうと致命傷で、都会の生活が恋しくなってしまい、戻ってしまったというのもよくある話です。
田舎移住の失敗あるある③地元ルール
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半ば強制で集落の方の農業をお手伝い、強制の町内会費(しかも都会よりも高額)と、地元ならではのルールがあります。朱に交われば赤くなるとはよくいったもので、どんなに理不尽であっても、その土地に代々受け継がれている❝ルール❞に馴染まないといけないということも。
どうしてもそのルールに納得がいかず、抵抗をしようものならばその集落からは煙たがられて居づらくなってしまいます。
この地元ルールをきっかけに、いじめに遭ったりハブられたり、口をきいてもらえなくなったりというのもあるあるのひとつ。ある程度の都会から移住した方には、窮屈なルールや厄介な習慣が多く残っていると感じることでしょう。簡単に変えることはできないものなので、従うしかありません。
自由を求めて移住したのに、こんな理不尽なルールに合わせたくないと、とんぼ返りする方も多いのです。
田舎移住で失敗した人たちの体験談
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意気揚々と、穏やかでストレスフリーな生活ができる♪と田舎移住をしたものの、失敗して帰ってきてしまったという方は、どんな経緯でそのような結果を迎えたのでしょう?
仕事も辞め、住み慣れた土地を離れ、新天地に向かう…かなりの覚悟が必要だったはず。そこまでした移住にもかかわらず、諦めてしまうに至った理由を、経験者にうかがいました。それぞれ確認してみましょう。
田舎移住で失敗談①下調べ不足
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何度か来たことがあって、街の景色や雰囲気が好きで、こんなところに住みたい!と憧れだけで移住場所を決めてしまいました。そこが移住者を受け入れたがらない、集落ともしらずに…。
空き家として出ていたので、そんなこともつゆ知らず張り切って契約、引っ越し完了後、挨拶回りに行った際に、あからさまに不快そうな対応をされました。その後も話しかけても、無視をされ続け、イベントごとにも呼ばれずでした。
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友達ができることもなく、精神的に追い込まれて、限界を迎えたのです。
これまでは人とすぐ仲良くなれるのことが取り柄だと思っていたので、コテンパンにつぶされた感じでした。
もっとしっかり不動産屋に相談しておけば良かったと思いますし、事前にリサーチしておけばこんな気持ちにならずにすんだのかなと思っています。(38歳・男性・プログラマー)
・この失敗の対策とは?
事前にエリアの特色などを認しておくことをおすすめします。他に移住者がいるかどうかを、不動産屋に聞いておくのもよいでしょう。
また意外な盲点ですが、都会ではトラブル防止のために避けるよう言われる挨拶回りも、田舎移住では必須です。挨拶の際、持参する粗品は実用的なものがベター。下手におしゃれなお菓子なんかを持って行くと、こんなハイカラなもの持ってきて…と、裏で何を言われてしまうかわかりません。
田舎移住で失敗談②付き合いが面倒
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移住先はリサーチもばっちりで、妻と二人で順調に移住を終えました。
周辺の方ともうまく馴染んだので村八分のようなことはなかったのですが、逆に付き合いが濃厚過ぎて、自分の時間を過ごせなくなってしまっていったのです。
良かれと思ってあれもこれもと進めてくれるのはありがたいのですが、その分、頼まれごとも増えてしまって、思っていた生活スタイルではなくなっていきました。
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年配の方が多い土地だったので、街に子どもが生まれるのを待ち望んでいたようですが、子どもは?と頻繁に聞かれる状況に…。二人ともやりたいことがあり子どもを急いでいないのに、地元の方からのプレッシャーが強く、耐え兼ねた妻が滅入ってしまい、心身ともに少しずつ疲弊していったのです。
親しき中にも礼儀ありとはいったもので、夫婦のことにまで干渉気味になっていたのはきつかった。(38歳・男性・自営業)
・この失敗の対策とは?
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田舎の場合、過疎化によって高齢者も増えてきます。そうなると、話を聞いてほしい・話したい高齢者も多くなりがちです。付き合いもあるので無下にはできないという気持ちもわかりますが、それでは自分の思った生活は成り立ちません。
プライバシーに関わるようなことまで介入されることもあるので、一定の線引きは決めておくようにしましょう。お話し相手になるために移住したわけではないのですから。
田舎移住で失敗談③仕事がない
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これまで会社の一般事務として仕事をしてきたのですが、主人の田舎移住の意向と説得に根負けして、移住を決意しました。引っ越し前に、移住先のお仕事情報に目を通していたところ、まぁ募集が皆無というわけでもないし、しばらく仕事から離れてゆっくりするのも良いだろうと思っていました。
幸い主人は仕事はあったものの、私はと言うと、1ヶ月でスローライフにノイローゼ状態に…
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仕事をしていたことで、自分のバランスをとれていた面があったんだと痛感しました。
そこで仕事を探したものの、やってみたいと思える仕事の募集も見つからず、給料もバカバカしくなってしまうほどの最低賃金。都会にいた頃はもっと自分の価値を感じられたのに…場所次第でちゃんと財を成せるのに…とプライドもあって限界を感じ、主人を残して自分だけ以前生活していたエリアに退散しました。(42歳・女性・会社員)
この失敗の対策とは?
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やってみないとわからないこともあるので、仕事が好きだと気づけたのはよいことだったのかもしれません。
ですが、奥様だけ戻るという選択肢があったのなら、先にご主人様だけ移住して、奥様は休みに移住先に顔を出すというところから、移住を試していくというのもひとつ。
仕事も地元のつてでつながることもありますし、定期的によい仕事を探しながら、移住するタイミングを見計らうということもよいですね。
想定しうる失敗に備えよう!
移住は生活のかかった大事な決定なのですから、できれば失敗はしなくないもの。思い立ったが吉日とは言いますが、思いつきだけで移住をするのは危険です。
失敗経験者の意見や、田舎の大変さもしっかりと理解した上で移住することをおすすめします。心にも身体にもよいと思ったスローライフが、かえって心身共にやつれさせてしまうような経験にならぬよう、色んなケースを想定して、動くようにしましょう!