痩せないどころか太る!自己流プチ断食はデメリットだらけ?

ダイエットの定番?メリットもデメリットも50/50の「プチ断食」

衣替えの季節は魔の季節。去年の服がピッチピチになっていることはありませんか。サイズは変わってないのに靴がきついと感じたり、薄着になるとブラからはみ出たダメ肉が目立ったり、半袖からにょっきり突き出たたくましい二の腕だったり。

ショックを受けると同時に「即座にダイエットしなければ!」と激しく焦るもの。そんなとき真っ先に頭に浮かぶのは食事を制限する「プチ断食」ではないでしょうか。

プチ断食は「小食」のきっかけづくり

プチ断食は1日約16~18時間ほど食べない時間を作る短期間の断食です。期間中は水やお茶などの水分補給のみ。エネルギーとなる固形物を摂らずに活動するため、体内に溜め込んでいた老廃物をデトックスし、溜め込んだ体脂肪を燃えやすい状態にできるのが最大のメリットです。

「ニンジンジュース断食」など、書籍やテレビでも有名な医学博士の石原結實氏は、現代の日本人は、運動量に対する食事量が「1日2食」か「1日1食」で十分だと言っています。スリムな体型だけでなく、健康のためにも「小食」が一番。「プチ断食」は、「小食」のきっかけづくりの意義があるのです。

プチ断食の最大のデメリットは「食欲とのバトル」?

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正しくプチ断食を行うと、今まで満腹になるまで食べる等の過食で拡張していた胃が正常な状態に戻ってきます。するとその後、常識的な適量、少量で満腹感が得られるようになるため、

その後のダイエットもスムーズに行うことができるメリットがあります。

しかし、断食系の最大のデメリットは「食欲とのバトル」です。

今まで食べたいものを食べたいだけ食べてきた人にとって、「食べない」という事態は、最初は平気でも、どんどんストレスが溜まってきます。たとえ短期間のプチ断食であっても、食欲は容赦無く襲いかかってきます。プチ断食をやれば一定の効果があるとわかっていても、食欲に負けて途中放棄した人があとを絶ちません。

「プチ断食」は難しい?食欲との戦いが最強のデメリットに

プチ断食は「ただ食べなきゃいい」というわけではなく、胃や体にストレスが過剰にかかることがないよう予備知識と万全の準備が必要です。簡単そうに思いますが、やってみると意外とハードルが高い「プチ断食」。そのデメリットはどういったものでしょうか。

「プチ断食」のデメリット①ストイックじゃないと続かない

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プチ断食は、飲み物やせいぜいスープかお粥などの流動食がメインになるため、空腹感がつきまといます。いつも食べ過ぎていた人ほど食べない時間が長いと不安になってしまうもの。ネットやテレビを見ると、グルメの誘惑にストレスが一気に高まります。

自分は何のために、どういった目標のために「プチ断食」をするのか目標を設定し、ストイックに取り組む覚悟がないと実践は困難かもしれません。

「プチ断食」のデメリット②好転反応が出ることも

プチ断食は実行している途中で、めまいや頭痛などが現れることがあります。これは「好転反応」といって、体がデトックスを始めたときに出てくる反応ですが、予備知識がないとちょっと怖いものです。貧血っぽくフラフラしたり、倦怠感を起こすこともよくあります。

その際には少量の黒砂糖を舐めたり、梅干しを入れた白湯などの暖かい飲み物で乗り切れますが、知識がないと焦って途中でやめてしまう人が少なくありません。

「プチ断食」のデメリット③期待したほど痩せない

一度の「プチ断食」でデトックスは行えますが、だからといって「3日で数キロ体重が減る」というわけではありません。プチ断食は、あくまでもダイエットのきっかけづくり。小食に慣れていくことで、ゆっくり健康的に痩せていく方法といっても良いでしょう。

リバウンドや肌荒れのない健康的なダイエットは、1ヶ月せいぜい2〜3kg以内の減量が理想的。毎週末の「プチ断食」と、軽い運動を組み合わせて継続すれば、数カ月でかなりスリムに変身できるはずですよ。

「プチ断食」のデメリット④便秘になりがち

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プチ断食のでは、固形食を摂らない分、たっぷり水分補給をして、体内に溜まった老廃物のデトックスを行います。しかし、水分の摂取量が少ないと便秘になることもあります。

水分補給を十分に行い、お腹のマッサージをしたり、便秘予防のために『ミルマグ』などの水酸化マグネシウム剤を飲んで便を出やすくする等の対策が必要です。

「プチ断食」のデメリット⑤プチ断食後の食事に注意が必要

「プチ断食」は、行う前と後の食事量や質が最も大切です。まずは断食前は消化の良い食事を心がけ、徐々に小食に馴染んでから週末などに「プチ断食」を行うのが一般的。断食後は体内のデトックスも進み、胃の中はからっぽ状態です。食物の吸収がよくなるので、スープやお粥、そば、うどん、柔らかく煮た野菜など、胃の負担が少ないものを少量食べる食生活に調整することが大切になってきます。

プチ断食終了後にストレス食いをしたり、安心して好きなものを好きなだけ食べる生活に戻すと、プチ断食実行前より体重が増えてしまうことに。

我慢してるのに結果が出ない!自己流「プチ断食」でやらかしがちな失敗とは?

まさにデメリットだらけ!勢いだけでプチ断食に突入する無謀

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ショーウインドウに映る自分のスカートやパンツがピッチピチ。久々に乗った体重計の針が、かなりオーバー気味に振れるとき。女性なら誰でも相当ショックを受けるのではないでしょうか。

ダイエットを決意するのは良いことですが、勢いだけで「自己流プチ断食」をする人が続出する最大の悲劇が起こる時期でもあります。

「食べない、絶対食べないぞ!」

「痩せたい!死んでもいいから痩せたい!」

ダイエットへの気持ちで焦る気持ちはわかりますが「今日からプチ断食!」といった無茶な計画は、願いとは逆の道へ突き進むようなものです。

「思い立ってプチ断食をしましたが、食べないと精神的にツラくてイライラしっぱなしでした。夜は空腹で寝つきが悪いし、落ち着きがなくなってしんどいし。太っているせいか体力は落ちませんでしたが、3日も我慢したのに特に体重は変わらずガッカリでした」(34歳・プランナー)

「私の場合、プチ断食を初めて1日目に体重が1㎏減って、すごい!って思いましたが、やっぱ何も食べないって超苦しいんですよね。2日目は食欲は前みたいになくなっているけど、体が“備蓄カロリー消費中” って感じで熱くなって気持ち悪くて、変な汗が出てちょっと怖いんです。友達に「そんなことしたら死んじゃうよ、今すぐやめなよ!」って言われてやめたら、せっかく減ってた体重が見事にリバウンド」(26歳・編集者)

デメリットを助長する勘違いだらけの水分のとり方

血流を良くして老廃物を排出するためにも、プチ断食中は1日2リットル以上の水分補給が大切です。しかし、水分は意識しないとなかなか飲めないものです。人によってはスポーツ飲料やジュース、場合によってはビールなどアルコールを飲んで水分にカウントしているなんて人も。

これはとんでもない間違いです。特に、スポーツ飲料やジュース類はカロリーが高くプチ断食中の体に即時吸収され体脂肪に変わるため、絶対にNGです。また、水やお茶に氷を入れると体を冷やし、その分代謝が落ちてプチ断食効果は半減します。

もちろん、アルコールなどは言語道断。水分のとり方を間違えると、プチ断食で痩せるどころか太る一方、あるいは体を壊して終了ということに。

プチ断食中はノンカロリーの水かお茶、あるいは温かいハーブティーなど無糖の飲み物がお約束。アルコールなど言語道断です。

「お酒が好きで、飲むと食べなくても平気なので、プチ断食行けるんじゃないかと思いつき、自己流で「梅酒断食」をやりました。夏の暑い盛りだったので、冷たい梅酒だけ飲んでの3日間は最高。2日目には何と体重2キロ減で大喜びしていたのですが、3日めの朝、いきなり目の前が真っ白になって、ベッドから起き上がれなくなりました。夏というのに、雪山にいるみたいに体が寒くて。すっかり怖くなって即刻中止。リカバリーが大変でした。やっぱり断食をナメたらダメだと痛感しました」(23歳・専門職)

デメリットの鬼!調子に乗って自己流プチ断食を逸脱

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プチ断食をすると代謝の良い人は1、2日で1kgほど体重が減ることもあります。しかし、これは固形物を摂っていないことや、宿便などの老廃物が排出された結果であることが多く、脂肪そのものが減ったことではない場合が少なくありません。

自己流プチ断食の怖さは、「意外とつらくない、これなら1週間ぐらい食べずにいても平気かも、そうしたらもっと痩せるかも」などと自己判断で逸脱して自己流で本断食をしてしまうことです。

これは最も危険な行為。1日1キロ近く、すごいスピードで痩せていくのは最初だけ。あっという間にエネルギー切れを起こし倒れることがほとんどです。健康的に痩せてこそ価値があります。不健康に痩せてもメリットはまったくありません。

「夏休みに自己流でプチ断食に挑戦。水分だけで5日がんばって3kg落としたけど、むちゃくちゃ体力消耗して、ひどい夏バテみたいな状態に。でも、かなり痩せた。満足だけど、寝たきりで遊びに行けなかった。1週間めまいで立ち直れなかった」(20歳・大学生)

「断食って突然やっちゃいけないって知らなかった。思いつきで始めたら、めまいと体力消耗でかなり怖い思いをしました。心臓に負担がかかってる感もすごかった。こんなことをするなら、小食にして運動して痩せた方が自分には合っていたので、断食系は以後一切やらないことに」(24歳・派遣社員)

意外と食べて良い、医師推奨の「プチ断食」でデメリットはゼロにできる

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プチ断食を成功させるには決して自己流で行わず、医師の推奨する安全な「プチ断食法」を学んでから実践するのが成功のポイント。

自己流だと「絶対食べてはいけない」と思いがちプチ断食も、意外と食べてもいいものがあることに驚くはずですよ。

まずはファスティングで有名な「今村式」と「石原式」のプチ断食法をご紹介しましょう。

「今村式」プチ断食健康法

絶食療法の権威だった今村基雄氏は、絶食療法や3日絶食による心身のオーバーホールを提唱したことで有名なお医者さんでした。その絶食法は「今村式」と呼ばれていて、通勤や通学をしながらできるのが特徴です。

「今村式」のプチ断食は3日間。ルールは次のとてもシンプルなもの。

・午前8時と午後6時に200mlの牛乳または豆乳を1本飲む

・お昼は、お豆腐3分の1丁。少量のお醤油をかけて食べる。

・1日の間に果物を少量食べる。

(りんご1個とみかん2個か、みかん2個とトマト2個など)

・夕食は、お茶碗一杯のお粥と、消化の良いおかずを少々。

いつもの夕食より3割減を心がける。

絶食といってもお豆腐や果物、お粥など、食べても良いものがあるので比較的成功しやすいのがメリットです。お昼にお豆腐が食べられない場合は、朝を豆腐にして、お昼に牛乳か豆乳に変えてもOKなので意外とスムーズに行えるのではないでしょうか。

3日間のプチ断食が終わったら、もちろん固形食を食べ過ぎないことが肝心です。豆腐やお粥、うどんやそば、スープなどの消化が良い食べ物で胃をいたわり、小食に慣れて「心身をオーバーホール」することが「今村式」のテーマと言えるでしょう。

参考:「今村式絶食療法のすすめ―心身のオーバーホールと自然治癒力回復への道」

「石原式」プチ断食法

「プチ断食」の最も有名な権威は医学博士の石原結實氏。断食クリニックも行っていて、ニンジンやりんごジュースを飲みながら行う断食法が人気です。「石原式」が推奨するプチ断食は、朝食抜き。最もデトックス効果がある朝の時間帯を断食に回すことで、排泄現象を後押しする方法です。

「石原式」のプチ断食は3日間で、ルールは次のようなもの。

・朝食抜き。空腹で何も手につかない状態になったら、黒糖入りの生姜紅茶かニンジン・りんごジュースを飲んで、糖分と水分を補って良い

・昼食は補食としてごく軽めに。ビタミンやミネラルを補う「そば」を少々食べる

・夜はアルコールを含め、好きなものを食べて良い。ただし、自分が「おいしい」と感じるものを食べること

「石原式」は、夜に少々食べ過ぎても、翌日の朝食を抜けば過食は是正されるという考え方で、ストレスなくプチ断食を続けられます。

プチ断食に使えるニンジンジュースの作り方や生姜湯の作り方など、石原医師の断食レシピは大変参考になるので、取り入れてみてはいかがでしょうか。

参考:
ヒポクラティックサナトリウム 健康食レシピ

自己流ではなく正統派の「プチ断食」でダイエットを成功させよう

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「プチ断食」は意外と食べてもいいとわかって、ホッとしたのではないでしょうか。何も食べずに水分だけで我慢しても、食欲と闘うばかりで決して良い結果にはなりません。図書館などで「プチ断食」の資料をチェックして、楽にすっきりダイエットを成功させてくださいね。

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