自宅で中華料理を作ろう♪
30度を超える暑い季節を迎えました。
中国の夏は場所によっては日本以上に蒸し暑いです。
特に中国三大ボイラー(かまど)と呼ばれる長江沿いの3都市重慶・南京・武漢市は日中40度を超え、まさにボイラーのように燃えたぎる暑さです。
この三大都市のお料理の共通点は食欲増進に効果の高いスパイシーな激辛味です。
今回は、暑さを乗り切るのにもってこいの四川省のスパイシーなお料理、夏野菜をたっぷり使った栄養満点の炒め物、ツルツルの食感がたまらない水餃子など、家庭的な中華料理の作り方をご紹介します。調味料や具材も日本のスーパーで買える簡単レシピですよ。
中華の簡単レシピ①水餃子の作り方
筆者撮影
中国では、餃子は皮から作る水餃子が人気です。
皮から作ると聞くと、なんだか面倒で難しそうで二の足を踏んでしまう人も多いかもしれません。
でも、見た目にこだわらなければ、実はすごく簡単に作れちゃいます。
私も手先の不器用な人間なので、餃子の皮を薄く伸ばした時点で、均等な丸い皮にはなりません。
台形、三角、ひし形、大きかったり小さかったり実にさまざまな形の皮が並びます。
でも、ばらばらの形にこそ、手作りの味わいが表れていると思いませんか。
筆者撮影
自分で練った餃子の皮は弾力があるので、餡を少なめに入れて包んで口を閉じてしまえば、ゆでても中身が飛び出してくることもありませんし。
中国人と同じように手際よく、見栄え良く作ろうと思うとハードルが高くなってしまいます。
水餃子は中国の代表的な家庭料理なので、お正月など親せきが集まるときは、みなでワイワイとにぎやかに餃子を作ります。
中国人は子供のころから餃子作りの達人である大人たちと混ざって何度も餃子を作ってきたので、手際よく上手に餃子を作ります。真似しようと思っても、そう簡単には真似できませんよね。
自分で作った餃子の形はかなり個性的でも、レシピ通りの分量で作れば味は同じようにおいしく作れます。
皮から作る水餃子ならではのつるつるでモッチモチの食感、一度食べたら病みつきになること間違いなし!ぜひ、挑戦してみてください。
中国の餃子専門店でよくみかける餡はひき肉と白菜、セロリ、しいたけ、ニラなどを組み合わせたものです。
珍しいものでは、羊肉やお漬物を使った餡もみかけます。
家庭で作る場合は餡も自由な発想で大丈夫。季節の野菜や好みの野菜をいくつか組み合わせて味付けしてみましょう。貴方ならではのおいしい餡のレシピを試してください。
材料(二人分)
餃子の皮:
・中力粉…200グラム(強力粉と薄力粉を半分ずつ混ぜても可)
・水…120㏄
・塩…ひとつまみ
餡:
・豚ひき肉…200グラム
・セロリ…150グラム(みじん切り)
・しいたけ…50グラム(みじん切り)
・塩、胡椒…少々
・しょうゆ…大さじ1
・オイスターソース…小さじ1
・ごま油…小さじ1
・しょうが…1片(みじん切り)
・片栗粉…小さじ1
タレ:
・醤油…大さじ3
・黒酢…大さじ1
・砂糖…小さじ1
・ラー油…小さじ1
・しょうが…1片(みじん切り)
・パクチー…15グラム(みじん切り)
・砂糖…小さじ1
・水…大さじ1~2
作り方
①ボールに餃子の皮の材料を全て入れて、よく練ってからボールに蓋をして冷蔵庫で30分寝かす。
②餡の材料をよく混ぜる。
③小麦粉を棒状に細く伸ばして、包丁で1センチに切る。切った小麦粉を掌でつぶして、めん棒で伸ばす。
④皮の中央に餡を載せ、口を閉じて指先でつまむようにして、しっかりくっつける。
⑤鍋に5リットルのお湯を沸かし、餃子を12個くらいずつ、2~3回に分けてゆでる。
・注意点
*皮はテーブルにくっつきやすいので、小麦粉をふる。
*餡は多めに入れたほうが美味しいけれど、少ないと包みやすくて失敗しない。
*お湯が少ないと、なべ底に餃子がくっついて形が崩れることがあるので、できれば大きめの鍋でお湯を多めに沸かしてゆでましょう。
中華の簡単レシピ②タンタン麺の作り方
筆者撮影
担々麵はもともと中国の四川省の軽食で、「担々麵はいらんかね~」と天秤棒で担いで売り歩いたことからその名がついたと言われています。
担いで売り歩いたので、汁があるとこぼれてしまいますよね。
このため、本場の担々麵の汁はごく少な目で、麺に味を絡める程度しか入っていません。
四川料理なので、花椒(かしょう)と唐辛子の効いたスパイシーな味つけになっています。
これからの季節にピッタリですね。
材料(二人分)
具材:
・中華麺…2玉
・豚ミンチ…100グラム
タレ①:
・ニンニク…1片(みじん切り)
・生姜…1片(みじん切り)
・万能ねぎ…3本薄い(輪切り)※根の白い部分
・醤油…大さじ1
・豆板醬…小さじ1
・みそ…小さじ1
・すりごま…小さじ1
・ごま油…小さじ1
・唐辛子…1本(輪切り)
・ラー油…小さじ1
・お砂糖…小さじ1
タレ②(一人分):
・醤油…大さじ1
・ごま油…小さじ1
・花椒…少々(粗挽き黒胡椒で代用も可能)
※万能ねぎ3本分輪切り(茎の青い部分)は最後に麺の上からパラパラとふりかけます。
作り方
①フライパンにごま油を熱して豚ミンチを入れ、タレ①を入れ中火で炒める。火が通ったら水を200㏄入れ沸騰したら火を止める。
②中華麺を固めにゆでる。器にタレ②を入れて中華麺のゆで汁を100㏄注ぎ、ゆでた中華麺をいれて軽くかき混ぜる
③麺の上に1で炒めたミンチダレをのせたら、最後に万能ねぎの青い茎の部分を上からかけて出来上がり。
・注意点
*手作り餃子で余った皮を中華麺の代わりに使っても美味しいですよ。めん棒で薄く伸ばして切ってゆでると、うどんと同じシコシコの麺になり、担々麵にピッタリです。
中華の簡単レシピ③麻婆豆腐の作り方
https://pixabay.com/ja/
麻婆豆腐も四川発祥の中華料理です。
中国のレストランのメニューにはたいてい「麻辣豆腐」と記されています。
麻辣豆腐は痺れる辛さのお豆腐料理という意味合いで、本場の四川で食べると舌がしびれるくらい激辛のお料理です。
材料(二人分)
具材:
・お豆腐…1丁
・ひき肉…200グラム
・万能ねぎ…3本(輪切り)
調味料:
・ごま油…大さじ1
・酒…大さじ1
・みりん…大さじ1
・オイスターソース…大さじ1.5
・醤油…大さじ2
・豆板醬…大さじ1
・ニンニク…1片(みじん切り)
・ショウガ…1片(みじん切り)
・唐辛子…1本(薄い輪切り)
タレ:
・水50㏄にスープの素小さじ2と片栗粉小さじ2をいれて溶かす。
作り方
①フライパンにごま油大さじ1を熱し、ニンニク1片みじん切り、ショウガ1片みじん切り、唐辛子1本薄い輪切りを炒め香りを立たせます。
②①にひき肉と酒大さじ1、みりん大さじ1、オイスターソース大さじ5、醤油大さじ2、豆板醬大さじ1を入れて軽く煮立たせます。
③②にタレと豆腐、万能ねぎを入れて出来上がり。
中華の簡単レシピ④青椒肉絲の作り方
筆者撮影
青椒肉絲は日本で最も人気のある中華料理の一つと言えるのではないでしょうか。
使う具材や調味料も少な目なので、レシピも超簡単、時短で作れる家庭料理です。
中華の炒め物の味を引き立たせるためによく使われるのが、ニンニク、ショウガ、万能ねぎのみじん切りです。最初にフライパンに油を熱し、ニンニク、ショウガ、万能ねぎ(根の白い部分)を入れて、香りを立たせてから具材を炒めます。
万能ねぎの緑の茎の部分は炒めると香りが消えてしまうので、最後に火を止めてから入れるようにしましょう。
材料(二人分)
具材:
・豚肉細切り…200グラム
・ピーマン…100グラム(細切り)
・タケノコの水煮…100グラム(細切り)
調味料:
・ごま油…大さじ1
・ニンニク…1片(みじん切り)
・生姜…1片(みじん切り)
・万能ねぎ…3本
・醤油…大さじ1
・オイスターソース…大さじ1
・塩コショウ…少々
・砂糖…小さじ1
作り方
①フライパンにごま油大さじ1を熱し、ニンニク、生姜と万能ねぎの白い根の部分を炒めて香りを立たせます。
②塩コショウで下味をつけた豚肉、ピーマン、タケノコを1に入れよく炒めます。
③②に醤油、オイスターソース、砂糖を入れてさらに数分炒めたら火を止めて万能ねぎの緑色の茎の部分を上からふりかけてできあがり。
中華の簡単レシピ⑤トマトと卵の中華風炒め
筆者撮影
トマトと卵の炒め物は中国でも代表的な家庭料理です。
材料費が安く作り方も簡単、その上栄養もたっぷりなので、夏バテにはもってこいの中華料理です。覚えやすい時短レシピをご紹介しますね。
材料(二人分)
具材:
・トマト…2個
・卵…3個
・万能ねぎ…3本
調味料:
・サラダ油…少々
・ごま油…大さじ1
・塩コショウ…少々
・コンソメ…小さじ1
・砂糖…小さじ1
・白だし…小さじ1
・みりん…大さじ1
・酒…大さじ1
作り方
①卵3個に塩、コショウ、卵、白だしを入れてかき混ぜる。フライパンにサラダ油を熱し、卵をさっと炒めて半熟の状態で取り出しお皿に取り出す。
②フライパンにごま油大さじ1を熱し、ざく切りにしたトマトを入れ、みりん、酒、コンソメを入れて炒めます。
③②に炒めた卵を戻して水大さじ1を加えよく混ぜます。火をとめて上から万能ねぎをふりかければ出来上がり。
自宅で中華を作って食欲を取り戻そう
筆者撮影
中国は三度の食事をとても大切にするお国柄で、親戚付き合い、友人との交流やビジネスのパートナーシップも会食を重ねながら深めていきます。
食を大切にする中国人はお金や時間をかけなくても、上手に工夫して三度の食事を時短で作ってしまいます。中国五千年の家庭料理の歴史、私たちも学ばせていただきましょう。
今回作り方をご紹介した中華のレシピ5品はどれも日本のスーパーで食材の揃う簡単レシピばかりです。ぜひ一度作ってみてくださいね!