子供の兄弟喧嘩で毎日イライラ!親の正しい対応とは?

親の悩みの種の兄弟喧嘩!兄弟喧嘩には正しい対応があった!?

普段仲良しでもどうしても起こる兄弟喧嘩。上のお子さんも未就園児の場合、朝から晩まで対応に息つく暇もない親御さんは多いと思います。そして上の子が幼稚園に入る頃には今度は下の子がパワーアップ。

兄弟は初めて出会う社会だからこそぶつかり合うものだとはいえ、本当に頭が痛いですよね。(※本稿では兄妹・姉妹・姉弟など全てのケースを含めた喧嘩を「兄弟喧嘩」と表記します。)

そもそも兄弟喧嘩はなぜ起こる?

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上でも触れたように、兄弟は子供が初めて出会う社会。兄弟喧嘩が起こること自体は自然なことです。むしろ、普段よく一緒に過ごし、お互いがしっかりと視野に入っているからこそ自然に発生するのが兄弟喧嘩です。基本的には親は出て行かず様子を見ていても、対応としては間違いではありません。

ただし、暴力行為だけは危険ですので止めましょう。普段から、手を出したら終了とか、顔を叩いた方が負け、引っ掻き禁止など、強制ストップ対応のきっかけとするための何らかの兄弟喧嘩ルールを決めておいてもいいでしょう。

子供の兄弟喧嘩…こんな対応していませんか?

上の子に我慢させる

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「お姉ちゃん/お兄ちゃんなんだから!」などの声かけで対応してしまっていませんか?本人は好きで上の子に生まれたわけでもなく、しかも下の子が生まれた時から急に自分に届く親の注意が半分以下になるという憂き目に既に遭っています。

そこで、例えばこんな言いかえはいかがでしょう。

「〜ちゃんはまだ小さいからわからない/できないんだよ」

主体を上の子でなく下の子についての解説にすることで、上の子に自然と年長者意識が芽生えるかもしれません。

頭ごなしにやめさせる

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その場で一喝して二人の動きを止めさせてしまえばその場の兄弟喧嘩は収まり静かになるかもしれません。でも二人の心の怒りや失望がその対応で消えるわけではないのです。決定的な亀裂になってしまうかもしれませんよ。

こういった対応は、子供をとりあえず黙らせてしまう上で即効性があるので、その場はすぐに兄弟喧嘩が収まって家庭に平和が戻ったように感じられるでしょう。

しかし、実は根本的な解決にはならないのです。それどころか、成長過程の心に深刻な禍根を残してしまうこともあり、むしろ細心の注意を払って回避すべき対応方法です。

兄弟喧嘩への対応。一刻も早く鎮火したいのは山々ですが、時にはぐっとこらえて、よりよい大人になっていくための教育の機会と捉えて、一踏ん張りしてみませんか。

兄弟喧嘩が勃発した際の親の正しい対応とは

それでは兄弟喧嘩が起こった時に、子供達をよりよく導くためにはどのように対応すれば良いでしょうか。

親は裁判官にならないように注意

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親がすべきことは基本的には「双方から公平に話を聞く対応」に終始します。ただしこの時に注意したいのは、裁判官にならないこと。

「どうしてこんなことしちゃったのかな」

「◯◯くんは一緒に遊びたかっただけなんだって」

「そっかあ、お姉ちゃんは◯◯くんにおもちゃを取られちゃったと思ったんだね」

など上の子と下の子の言い分の聞き役に徹します(あるいはその上で上の子に通じるように言葉を足して翻訳)。そしてお互い言いたいことが出切ったら

「どうすればよかったかな?」

何も出ないようなら「こうしたらどうだったかな?」と提案してみる。この辺りが親が兄弟喧嘩に介入してもいい限界でしょう。

ここで裁判官=親が勝敗を決めたり断罪するような対応をしてしまうと、どちらかの心にしこりを残してしまうことがあります。

タイムアウトでクールダウン

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双方の言い分を聞こうにも二人とも完全に感情的になってしまっていてどうにもならないこともあると思います(むしろそんな時がほとんどでしょうか…)。

そんな時は思い切って二人をまずは引き離し、それぞれ別のスペースでタイムアウトさせるのはいかがですか。部屋のどこかを区切ってここと決めて、それぞれ離れたところにいさせるのです。大人がいいと言うまでそこでクールダウンしてもらいます。

心が落ち着けば、周りの声も耳に入るというもの。時間をかけてクールダウンしている間に、自分の何がいけなかったか反省できる子もいます。

モンテッソーリ流「平和のテーブル」

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モンテッソーリ教育では兄弟喧嘩の時には「平和のテーブル」が使われるそうです。

①小さなテーブルを挟んで向かい合わせに座らせる

②中央に花(可愛い石やカードなど何でもよい)を用意

③交互に花を手に取り、花を持っている人が自分の気持ちを話す。

この時、花を持ってない方の子は口を挟んではならない。

④③を繰り返す。

この手法を恒例にすることで得られる教育効果は、人と意見ややりたいことがかち合ってしまった場合の対応法が身につくということです。

一旦冷静になること、自分の思いを言語化すること、相手の気持ちに耳を傾けること、といったスキルに繋がります。

兄弟喧嘩を経てお互い別人格であると改めて確認し、お互いの思いを尊重できたら大成功。幼稚園などでも取り入れていることもあるそうですよ。

兄弟喧嘩のために、普段からできること

仲良く遊んでいる時にすかさず褒める

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仲良く穏やかに遊んでるときは、ホッとして放置しがちではありませんか?兄弟喧嘩の多い兄弟こそ、そんな時にすかさず褒めに入りましょう。

「仲良く遊んでるね、二人とも素敵!えらい!」

「お兄ちゃん、優しいね〜!」

「◯◯ちゃん、ちゃんとドーゾできたね、凄い!」

など、仲良く遊んでいる時こそ褒めチャンスです。小さい子供は親に褒められて価値基準を育てていくもの。喧嘩が起きた時に対応するだけでなく、静かに遊んでいる時にこそ褒めて「このような遊び方が最高!」と教えてあげましょう!

兄弟を比較しない

叱るときはもちろんのことですが、褒める時にも「◯◯ちゃんはお兄ちゃんより◯◯が得意だね」などと引き合いに出すのはNG!下の子が上の子をリスペクトしなくなってしまいます。

何を隠そうこれは我が家の失敗談ですが、下の子がしっかり者で上の子がフリーダムな子の場合、何かと下の子の方が上手にこなすケースもあると思います。長女は喧嘩もするもののお兄ちゃんが大好きなので、自分を誇りに思ってほしくてつい、口を滑らせました。「お兄ちゃんが何年生のときはできなかったから凄いよ〜!」。

その頃から、時たまですが兄をうっすらバカにするように…。上の子を引き合いにして褒めるのは悪手中の悪手であったと猛省しています。もちろん、逆に「同じ頃のお兄ちゃんならできたよ」という叱りもダメ!私自身、目下、軌道修正中です。皆さんは私の轍を踏まないでくださいね…。

兄弟喧嘩からの理想のゴールとは

兄弟喧嘩への対応法について調べてきましたが、言うはやすし、行うは…の世界であることは間違いありません。

私自身二児の母として「どの口でこんなこと言うのだ」とブーメランに心を痛めながら執筆致しました。

広く長い視野で

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目の前の喧嘩一つ一つに対応してその場を収めることも必要です。しかし、もっと長い視野で兄弟喧嘩のゴールを設置するというのはより大切なことではないでしょうか。

ゴールとはつまり、お互いにごめんなさいを言って収めること自体ではなく、お互いに認め合い、リスペクトと信頼のある関係の作り方を学んでいくということだと思います。

口先だけで謝っても心の中で火がくすぶっていたら意味はありません。

兄弟と本当の絆を育んでいくため、また他者との境界線を上手に引ける大人、相手の思いを尊重できる大人に育っていくために、兄弟喧嘩にうまく対応し導いていけると良いですね。

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