逃げたくなったら逃げてもいい!うまくいかないことを我慢し続けているあなたへ

どんなに人生が順調でも、うまくいかない時期はあるものです。人間関係、いじめ、災害など、数ある苦難から自分の命を守るためにも、逃げるのが大切な時代です。しかし、問題にぶつかったとき、果たしてこれは逃げるべきか、逃げずに立ち向かった方がいいのか悩みますよね。逃げ遅れないために『逃げる勇気』をどう持てばいいのか、迷ったときの考え方をご紹介します。

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うまくいかないときは、全力で逃げてもいい

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人間関係、いじめ、災害。不条理で不可抗力の問題はいつでも私たちの身に降りかかる可能性があるものです。

つい先日、俳優の藤岡弘さんのこんな言葉がtwitterに流れてきました。

子供には、何かあったら、全力で逃げろという事を日頃から教えておくことだ。兵法において、逃げるということは立派な戦術である。何しろ逃げ切れれば絶対に負けないのだから

(参照Twitter)

私たちは「逃げる」という言葉を、得てしてネガティブに捉えることが多いものです。幼い頃から親や教師に「諦めるな、逃げちゃダメ」「今逃げたら、ずっと逃げなきゃいけないよ」などと言われながら育った人もきっと少なくないでしょう。その結果として「逃げるのは卑怯なこと」「自分だけ逃げるわけにはいかない」という観念に縛られているのです。

藤岡弘さんの『何かあったら、全力で逃げろ、兵法において、逃げるということは立派な戦術』という言葉は、藤岡さんの子供さんたちに向けた言葉ですが、自分は逃げられないと諦める若者たちに、大きな希望を与えたのではないでしょうか。

逃げてもいいのに、なぜ逃げられないのだろう?

「つらくなったら逃げてもいいんだ」と言ってくれる人がそばにいても、責任感が強い人は、逃げずに頑張り続けてしまうことが多いでしょう。

無理に無理を重ねて、ある日気力も体力も消耗して燃え尽きてしまう人が後を絶ちません。逃げ出したくなる状況に弱音を吐かず、身をすり減らして頑張り続けるのはなぜなのでしょう。逃げてもいいのに、人はなぜ逃げられないのでしょう?

逃げてもいいのに逃げないのは、その後を考えすぎるから

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人生には自分の力でこれ以上立ち向かうことができない時期もあるものです。精神的に追い込まれ、体力も気力も消耗した状態で、それでも逃げられないと思うのは、「他人に迷惑をかけるのが嫌」という発想です。

「人に迷惑をかけてはいけない」これも、日本人の美徳として長い間、親や先生から言われ続けてきた言葉ですよね。そして、「一度逃げると逃げグセがつくから逃げるな」「今逃げると一生逃げることになる」などと、逃げるということに過度にネガティブなイメージを刷り込まれていると言えるでしょう。長い間刷り込まれてきた言葉は、徐々に時代に合わない価値観となり始めているのに、いまだに私たちを型にはめ込もうとしています。

逃げてもいいのに逃げないのは、その後のネガティブな現実をあれこれ考えてしまうからです。自分が逃げれば多くの人に迷惑をかける、上司や責任者にこっぴどく責められるのではないか。下手すると仕事をクビになるかもしれないなどと、際限なくネガティブな想像が膨らむはず。

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たとえばどんなに体調が悪くても、会社に休むと言えず出社してしまうのも、逃げるのを嫌がる人の特徴かもしれません。体調の悪さを我慢して出社しても、効率は上がるわけもなく周囲は却って、感染症ではないかと不安を感じることでしょう。

逃げてもいいのに逃げない人は、自分がいないと仕事が回らないと、過度な責任感を持っている人が少なくありません。しかし、逃げなきゃいけないと感じたら、逃げてもいいのです。いかに痛手や損害を食らわずに、逃げられるか。その決断が、新しいチャンスにつながることだってあるはずです。

起業家たちが絶妙に展開と撤退を見極めるように、あなた自身の人生も、逃げときと逃げずに踏ん張るときを、見極める力を持つことが大切です。

逃げてもいいのに、集団心理の中では逃げられなくなる

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災害や事故が発生すると、直感的に「逃げなきゃ!」と思うのが一般的です。絶望的だと思われた災害でも、咄嗟の判断が生死を分けたという話は多いものです。

しかし、一人だと働く「逃げなきゃ!」という心のアラームは、集団の中にいると「自分だけ逃げるわけにはいかない」という意識が働いて、結果として逃げ時を失って命を落とすことがあるようです。

防災心理学の権威である山村武彦さんは、著書『人は皆「自分だけは死なない」と思っている』の中で、大地震や予期せぬ事故のときに「何をしても無駄だ」という無力感と「自分だけは大丈夫だろう」という根拠のない楽観がいちばん危ういと書いています。

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密室空間で災害に遭遇すると、人は極度の恐怖と危機感に襲われます。しかし、「本当にヤバければ、誰かが逃げ出すだろう。私が一番先に逃げ出したらかっこ悪い」という意識が働き、お互いが牽制して逃げ出さないのです。その結果、全員逃げ遅れる悲劇が起きてしまうそうです。そのことを山村武彦さんは「心理バイアス」と呼んでいます。他に、周囲の人ととりあえず同じ行動をとっていれば安全と考え、多数派の意見を正しいと思い込む「多数派同調バイアス」にも注意が必要です。

また、非常時に「こんなことが現実に起こるはずがない」と捉えてしまい、嘘だという思い込みによって頭の中の非常事態アラームが切られてしまう「正常性バイアス」という状態も存在するそうです。

脳にバイアスがかかると事故や災害だけでなく、あらゆる危機的な状況で起こりうること。命に関わる重大なことと捉えておくべきでしょう。

参考:『人は皆「自分だけは死なない」と思っている』著者:山村武彦(宝島社)

逃げてもいいときに行動できる判断力を磨こう

目標に向かって頑張っていると、壁にぶつかることもあるものです。そんなとき、そこで自分は踏ん張れるのか、それとも、もう限界なのかとじっくり考える時間が必要です。

自分の限界がどこにあるのか探るのは、今までと違ったアプローチで新たな突破口を見つけるためにも、とても大切です。

逃げてもいいのは、どんなとき?

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逃げる、逃げないの判断はどうやってつければいいのでしょう?

壁にぶち当たると、つらくて逃げ出したいと思う人は多いでしょう。しかし、「時間をかければ、解決できないこともないさ」と切り替えて、山を切り崩していく感じで仕事に取り組んでいる人がほとんどだと思います。

しかし、毎年、過労死していく人たちはどうでしょう。明らかに自分のキャパシティーを超えた仕事量を押し付けられていたり、過労で体調に異変が生じていることが多いのです。どんなに働いても、最後に自分が壊れてしまってはどうしようもありません。

体が悲鳴を上げているなら、逃げていいのです。

精神が痛めつけられるなら、逃げていい。

心が脅かされているなら、逃げていい。

命が脅かされているなら逃げていいのです。

逃げずに戦おうとすると、追い詰められて逃げ場を失ってしまいます。

そうなると、自分自身の充満した怒りが抑えられなくなることだってあるものです。自分の未来を不幸なものにしないためにも、こういうときはむしろ、逃げなきゃだめだと心得ておきましょう。

逃げてもいい。そのために理解者を探そう

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