「いいね」が辛い!SNSで疲れる人が増えている
友人や知人、家族との連絡に今や欠かせないSNS(ソーシャルネットワーキングサービス)。FacebookやTwitter、Instagram、LINE、Tumblrなど、趣味を通じて面識のない人ともフォローし合い、様々な情報が得られます。グループ登録して仲間同士で連絡できたり、電話よりも気軽で便利なものですよね。
しかし、ひっきりなしに来るSNSの新着情報、続々と発信される「こんなことしたよ」「こんなもの食べたよ」的なプチ自慢に溢れたタイムラインの情報に、ほぼ強制的に「いいね」しなくてはいけないときなど、何だか虚しさや辛さを感じてしまうことはありませんか。
「映え」を求めてかなりの時間をSNSに費やす毎日。自分の投稿の反応を見て一喜一憂し、他人の投稿に早く返信しなきゃ、早くコメントしなきゃ、早く「いいね」しなきゃというプレッシャーに追われるようになっていたら、あなたもきっとSNS疲れが始まっています。
疲れるSNS、辛いSNSを全部やめるとどうなる?
筆者も数年前まで、長い間SNSに夢中になっていました。Twitter、Instagramの他に、好きな写真を撮影してはTumblrに公開するのが楽しみだったこともありました。
しかし、仕事関係でどうしても必要になったFacebookのアカウントを作ってから、人生がどんどん複雑になっていった気がします。家族や友達との連絡に使うLINEも、機能が複雑化して繋がりたくない人とも繋がってしまうことに。毎日流れて来る情報量の多さに圧倒されました。
情報過多とプレッシャーで辛いSNS疲れ
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SNSに流れて来る情報は自分にとって役に立つ情報もありますが、どうでもいい情報もガンガン流れて来るものです。「いいね」だけで、コメントが入ってないのはある意味「見ました」という意味ですが、コメントは余計なお節介や「それ知ってる、情報遅すぎ」系、のいわゆるクソリプなどストレスになることも多いはず。
とにかく、どうでもいい情報が山ほどタイムラインに溢れていて、SNSが疲れると感じたり、辛いと思うようになった時は、そういった情報の中で溺れかけているのです。
SNSは便利ですが、距離感を間違えると1日の大半をSNSに費やすことになります。多くのフォロワーがいたり、友達とのつきあいもあるし、疲れるなと感じてもSNSはやめられないという人も多いでしょう。
しかし、多くの種類のSNSを一通り経験し、一通り全部やめた著者の立場から先に言わせてもらいたいのは、『SNSは全部やめても、人間関係には全然問題ない』ということです。むしろ、SNSをやめれば、本当大切な人がわかります。SNSがなくても、必要な人は電話やメール、あるいはショートメールで何不自由なく連絡が取り合えます。仕事もプライベートもそれで十分うまくいくのです。
ちなみに著者は、長年使ったLINEもやめました。最初は不便でしたが、今ではまったく問題ありません。「ごめん、LINEって合わないからやめたんだ」ってきっぱり言えるのは清々しい気分です。電話、メール、スマホのショートメッセージなどは既存のSNSと比べるとテンポが遅いですが、返って人との交流を大切にできる気がします。
これだけは、はっきり言えます。もしあなたがSNSが疲れると感じたり辛いと思うのであれば、SNSなんてとっとと辞めても、まったく問題ありませんよ。SNSが疲れると感じたら、心を病む前に、そこから離れるのがいちばんだと思います。
SNSが疲れる、辛い。その理由は?
私がSNSに感じたどうしようもない疲労感、その理由をいくつかご紹介したいと思います。ひょっとして、あなたも同じような疲れを感じていませんか。
SNSが疲れる理由①SNSは他人の嘘が丸見えになる
こいつ嘘ばっか言ってる、他人の話を勝手に自分のことにしてる、気に入っている SNS でも仲間割れや人の悪口、知らん人からのクソリプ、お節介、気に入らないRT・・・。
TLを見ていると、知り合いでもいろいろなトラブルに巻き込まれる人もいましたが、こちらからはどうすることもできません。TLに喧嘩コメントがどんどん流れて殺伐とした気分になることも。
SNSの住人は多種多様。表面的には普通の人でも、怒りに火がつけば揚げ足取り、叩き、煽り攻撃的・批判的になることもあるでしょう。
特にSNSは文字だけだと誤解も多いものです。言葉足らずでトラブルが起きたり、勝手に転載されたり中傷されたり、突然訳のわからないツイートが始まったと思ったら、アカウントが乗っ取られたなんて人も少なからずいて怖いなと思います。
同じ名前のアカウントって調べてみるとたくさんありますよね。誰だよって。こういうのって本当にしんどい。自分のエネルギーがネガティブな情報に吸い取られていく感じ。
相手が何をしているかがダイレクトにわかるので、友達がみんなで飲んでいるのを見たら仲間はずれにされたと思ってショックを受けるし、彼氏とのデートで予定が合わないと断られた日に、彼が違う女性と遊んでいることがわかるとムカつくでしょう。
いいことがなくて気持ちが落ち込んでいるときに、TLに「楽しい最高!」的な投稿が次々に流れてくると、自分だけが不幸に思えてますます心が凹んでしまうなんてこともあるものです。
知らなくてもいい情報が目まぐるしく飛び込んでくるSNS。他人の嘘とか悪意とか、抱えてる心の闇が必要以上に見えてしまうのがSNSが疲れる原因のひとつではないでしょうか。
SNSが疲れる理由②過剰な情報発信と承認欲求が辛くなる
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SNSにはまってしまうと、それ自体が楽しみになってきますよね。写真を加工して美人になって、なんてことない料理も湯気や色味など自在に加工。ここに行った、あそこに行ったと投稿すれば、あっという間に「いいね!」がつきまくる。SNSでバズった感覚が癖になって毎日どころか、数時間置きに投稿する人も。そんな友達や知り合いが多いと、どうしても自分も「いいね」してもらいたくなるでしょう。
そのため、必死になって投稿のネタ探しをする。著者にもそんなことがありました。気づいた時には投稿するのも、誰かの投稿に「いいね」するのも義務感に縛られて息苦しくなっていたのです。そもそもSNSは連絡のためのツールであったはず。仕事でもないのに、私は誰になんのために情報発信しているのかがわからなくなりました。インスタやブログ、Twitterに載せるためだけに「映え」を探している自分に気づいたとき、心底虚しくなったのです。
無理のある情報発信、友達だけでなく、多くの誰だか知らないフォロアーに向けた過剰な承認欲求を追い求めてる毎日なんて、疲れないわけがありません。最初は純粋だった楽しみも、いつの間にか、誰かにアピールしたい、いいねしてもらいたいという不純な動機に変わっていることに気づたのは私にとって不幸中の幸いでした。
SNSが疲れる理由③よく知らない人と繋がる気持ち悪さ
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SNSで気になるのは「この人は友達かも」と勝手にどんどん知らない人が自動的に出てくることです。名前を辿れば会いたくもない友達が出てきたり、電話番号で繋がりたくない人と繋がったり、知り合い程度の人からフォロー申請が来たり、怪しい感じのフォロワーが増えたりするのは、なんだかぞわぞわしませんか。
どういうわけか、連絡先を交換もしてない元彼や元同僚が「知り合いかも」と出て来ると、著者などはかなり気持ち悪いと思ってしまいます。
Facebookが流行した頃には、仕事関係の人と名刺交換すると「繋がりましょう」なんて言われて「なんでこんなおっさんと」と思いつつ、結局承認してどうでもいいフォロワーがどんどん増えて行ったものです。で、それが仕事の役に立ったかというと、ほとんど役立ったことはありません。「事業セミナーに参加中です」「家族で海水浴に来ています」などという、名刺交換した人のトンチンカンなプライベート情報が流れてくるだけでした。
結局、みんなフォロアーを一人でも増やしたいだけなんだなとやっと気づきました。そして、暇な時に他人が何をしているのか、チェックしているだけなのです。
投稿をアップすると、よく知らない人から間髪入れずに「いいね」がつけられる。常に監視されているような気持ちに囚われてかなりストレスです。
SNSが疲れる理由④やめたいのに、やめるのが怖い
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SNSに疲れ果てて、もうやめたいと思っていても、SNSをやめてしまうと誰とも繋がらずにひとりぼっちになってしまうのではないかと不安になるものです。みんなが「いいね」をしていたら、共感できなくても「いいね」を押してしまう。「いいね」をしないと裏で悪口を言われそうで怖いという人も少なくないでしょう。
友達の投稿やメッセージに早く反応しなくちゃという義務感やプレッシャーに追われるようになったら、多分心を病む寸前だと思います。
そもそも、価値観なんて人それぞれです。普通にしていれば相手が何を考えていても気にするなんてことはないですよね。しかし、SNSで深く繋がりすぎると、相手の考えている裏も表も筒抜けになり大きなストレスになってしまうのです。
著者も相手や周囲の反応に気疲れし、未読がたまっていくと余計に焦ります。返信しなきゃ、投稿しなきゃとプレッシャーばかりが積み重なって泣きたくなることもありました。いっそSNSをスッパリやめられたら楽なのに、やめると人間関係に響きそうで怖い、孤独に陥りそうで怖い。その葛藤で疲労感がどんどん大きくなっていくことも。
疲れて辛いならやめちゃおう。SNSの上手なやめ方・続け方
匂わせ投稿やグルメ自慢、旅行自慢、家族自慢。どうでもいい記事をだらだら見るのをきっぱりやめて、すべてのSNSから解放された著者は、今とても新鮮な気分です。
SNSに追われていると1日なんてあっという間に消えてしまいますが、SNSから解放された今は、自分の時間がたっぷりあることに気づきます。本を読んだり、日記を書いたり、絵を描いたり。散歩をしたり。今までの無駄な時間が、嘘みたいにクリーンになりました。
SNSを始めてから、受け取らなくてもいい情報をいかに無尽蔵に取り込んでいたか、そのためにいかに自分の大事なエネルギーを消耗させていたか痛感します。
疲れる投稿、見るのも辛いSNSは徐々に削っていく
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SNSに疲れてしまって辛くなっているなら、しばらくSNSから離れて自分の時間を大切にしてください。1日、2日SNSを見ないと決めるだけでも、随分疲れ方が違うことに気づくと思います。そして、その間にあなたが現在繋がっているSNSから得るものが何なのかを考える時間をとってみるとよいでしょう。
自分がどんな情報をどれだけ受け取っているのか。その質が悪ければ悪いほど、また、情報量が多ければ多いほどあなたは精神的に疲弊しているはず。
著者自身もSNSをすべてやめるまでには迷いもあり、時間がかかりました。SNSだって嗜好品と同じです。長い時間続けてきたすべてのSNSをいきなりやめるのは反動も出てきます。アカウントを全削除したものの、やっぱりSNSが離れられず、新しいアカウントを作って友達にお知らせして、といった作業を延々と繰り返している人だって少なくありません。
SNSに疲れた、もう本気でやめたいと思うなら、徐々に整理していくことをおすすめします。SNSが疲れるで辛いときに以下のような対処をするだけでも、心の負担が減っていくかもしれません。
➀SNSやブログを見る時間を今の半分にする
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自分が1日にどれぐらいSNSを見ているかチェックしてみます。そして、まずはSNSやブログを読むのを徐々にやめていく。まずは半分を目標にして、少しずつSNSから離れていくのがよいでしょう。
②心がざわつくタイムラインをミュートする
SNSの種類にもよりますが、見たくもないTLがずるずる画面に現れるなら、一度ちゃんとフォロワーの整理をしましょう。どう考えても友達や知り合いではないフォロワーはブロックします。しかし、知り合いや友達はブロックしにくいものですよね。そういう場合はミュート機能があるなら使うとよいでしょう。頻繁に出てくるお知らせ機能などはもちろん全オフに。
③あえて情報発信をしない
あれこれとSNSで情報発信グセがついていると、ついつい何かレアなことがあると発信したくなって、みんなの反応も見たくなるものです。しかし、SNSをやめたいと思っているなら、これをぐっと我慢しましょう。SNSよりも自分の日記などにメモっておく方がずっと有効です。
④アカウントに鍵をかけてROM専用にする
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TwitterやInstagramは、情報発信をしなくても有効な情報が得られるのも確かです。例えば、お気に入りの芸能人や趣味、お天気情報や地震速報、電車の運行チェックなど、ニュースソースとしてリアルタイムでわかる情報は残しておきたいもの。そのためだけに、誰ともやり取りをしないアカウントを作っておくとよいでしょう。鍵をかけてフォロワーゼロの状態にしておけば自分専用のメモがわりにも使ます。実際そんなふうに使っている人は結構いるんですよ。
手順を踏みながら不必要な情報を整理して、シンプルなSNSの良さだけを受け取るようにしていけばSNSが疲れるも消えていくでしょう。今までのSNSはもう必要ないなと自分で思えるようになったら、後悔なく全部やめられる日も近いはずです。
SNSに疲れる、辛いと感じたら、さっくり対策してストレスフリーになろう
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SNSは情報の質と受け取る量をチェックしていないと、どうでもいい情報に貴重な時間を取られて振り回されることも多いもの。SNSが疲れるなと思ったら、しばらく情報断ちをするのが一番です。
どうしてもTLを見たい、どうしても発信したいという中毒状態から離れることができれば、今まで感じたこともない静かで穏やかな時間が戻ってきます。SNSの疲れを感じたら、溢れる情報から少しずつ遠ざかって、自分の大切な時間を取り戻してくださいね。