溜まった疲れは休日のゴロ寝で疲労回復できる?
日頃がんばっている間はあまり気づくことがない疲れ。でも、週末や休日になると溜まった疲れがどっと出てきて「だるい、何にもしたくない」ってことありませんか。
家でごろごろして、スマホやテレビを見るだけで貴重な休日が終わったときの自己嫌悪感といったらありませんよね。しかも、ごろごろしたのに疲れが全然取れてないなんてことも珍しくありません。
何とか休日にうまく疲労回復できる方法はないのでしょうか。
休日に疲労回復するコツは、自分の疲れを知ること
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いつもは簡単にできることも、疲れが溜まると効率が落ちたり思うようにできなくなってイライラが募るものです。疲労度や疲労部分は生活スタイルや仕事などによって人それぞれ。休日に疲労回復を図るなら、まずは自分の疲れを知ることが先決です。
体の疲れの原因になるのは、大きく分けて次の3つだと言われます。
①末梢性疲労
長時間の立ち仕事や、歩いたり走ったりする運動をしていると脚や体全体がだるくなったりしませんか。
これは体の末梢神経を使った、いわゆる筋肉疲労、肉体疲労と言われる疲れです。肉体を酷使するハードな作業の後なども、血流が悪くなったり筋肉痛になったり、体の中に疲労物質が発生します。
しかし、末梢性の疲労のほとんどは休養と睡眠で回復していきます。
②眼精疲労
長い間パソコンやスマホを見続けたり、細かい活字を読んだり書いたりしていると目がチカチカしてだるくなったり、肩や首、全身に疲れを感じる状態になってくる眼精疲労。これはパソコンやスマホを見続けることによって自律神経のバランスが崩れて起きる疲労と言われます。
また、スマホやパソコン画面のブルーライトによるストレスも眼精疲労の原因に。スマホやパソコン、テレビを見ないデジタル・デトックスもおすすめです。
③脳疲労
勉強や仕事で集中してやることが多ければ多いほど、体の疲労と同じく脳も疲れてきます。
脳疲労は、集中力が削がれてイライラしたり、肩こり、や頭痛などの症状が出てくることも。不安や心配、考えごとなど悩みが頭を離れないときも脳疲労を起こしがちです。
脳疲労を感じたら、何も考えず、ぼーっとする時間を大切にしてみましょう。
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疲労が蓄積すると免疫力が下がり体調を崩すことも少なくありません。疲労はその人のいちばん弱い部分を突いてきます。ヘルペスやカンジタ、口内炎、偏頭痛や胃痛、何もかも放棄してしまいたくなる「燃え尽き症候群」など、疲れが引き金になる病気も実は少なくありません。
予防のためにも、疲労は溜まずに、その都度解消していくのがベスト。しかしそれがなかなかできないようなら、せめて休日は疲労回復にあてて心身をいたわってあげましょう。
溜まった疲れ、休日に疲労回復するおすすめの方法
①休日のごろごろは疲労回復中のしるし
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心身ともに疲労で衰弱気味なら、休日は出かけるよりもまず休養を取れるべきです。よく、具合が悪いときに「安静にしてください」と言われますよね。
安静とは、横になって筋肉に負担がかからない状態でいることです。ですから「休日にごろごろする」のは実はあなたが自然に疲労回復しようとしている証拠。末梢性疲労はゆっくり横になっていると回復が早まるのです。
しかし、1日ごろごろしても疲れが取れないってこともあるのではないでしょうか?
これは、ごろごろしながらテレビを見たり、ゲームをしたり、スマホをいじったりして眼精疲労や脳疲労を溜めてしまって、せっかくごろごろ休んでいるのに、プラマイゼロ状態にしているからなんです。
ごろごろする休日は、デジタル情報を遮断して、好きな音楽でも聞きながら横になって過ごすとエネルギーが湧いてきます。眼精疲労は、蒸しタオルで目や肩を温めたり、そっとマッサージすると効果的ですよ。
②好きなことをする
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休日のうちにやっておきたいことはいろいろあるかもしれませんが、休日に疲労回復するためには、心と体をラクにすることが何より大切。疲れてるなぁと思ったら、手抜きすることを自分に許しましょう。誰かにやってもらえることはどんどんお願いして、できる限りエネルギーの消費を控えることが疲労回復のコツ。
好きなことをして気分転換をするのは脳疲労の回復にも効果的です。ただし、休日のショッピングや遊園地など、人混みの中に出かけるのは疲労が余計に溜まってしまうのでやめておいた方がいいでしょう。出かけるならば、リラックス効果の高い自然の多い場所がおすすめです。美しい景色を眺めると心身ともにリフレッシュできるでしょう。
「休日はホットアイマスクしたり、好きな音楽を聴いてゆったり過ごす。スマホやパソコンをオフにして目を休めるのがいいですよ。あとは美味しいものたべて、滋養強壮剤飲んで、早めに寝る。これで月曜日のパワーがかなり違います」(26歳・アパレル)
③食事に一工夫
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疲れていると、がっつり焼肉やうなぎを食べてスタミナをつけようと思う人も少なくありませんが、実は疲労回復には逆効果。おいしい料理を消化するために胃腸に負担がかかってしまい、内臓疲労が溜まってしまうってご存知でしたか。
疲れているときは、胃に負担のない「お粥」や、バナナ、りんごなどのフルーツで内臓から体を休ませるのが早期疲労回復のコツ。疲労回復効果が高いと評判の「イミダペプチド」をたくさん含んだ鶏肉やマグロ、疲労を吹き飛ばすクエン酸が豊富なレモンやグレーププルーツ、梅干しなどを積極的に食べるのも効果的。
夏でも「温かいもの」を
夏は冷たくて喉越しが良いものを食べたり飲んだりしてしまいますが、疲労回復のためには、夏でも「温かいもの」を食べるように心がけてみてください。同じ食材でも、冷たい料理と温かい料理では体の回復力に違いが出てきます。
また、夕食は眠る3時間前までに済ませておくのも疲労回復には欠かせません。内臓が休まるので、翌朝の活力に違いが出てきます。
「うちの疲労回復メニューはニンニク料理です。ニンニクスライスと大葉やミョウガ、ネギといった香り野菜とカツオのたたきとか、同じくニンニクたっぷりの牛肉メニューのどちらか。ニンニク臭くなるので休日前に」(34歳・主婦)
「バイトなんかですごく疲れてきたらジュースに粉末のクエン酸を入れて飲む。おやつもクエン酸入りのキャンディや疲労回復グミがおすすめ。結構癒されますよ」(22歳・大学生)
④温泉、お風呂でリラックス
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疲労回復の特効薬といえば温泉。入浴で体を温めると血流やリンパの流れが良くなり、体内の疲労物質のデトックスが早まります。特に掛け流しの天然温泉は、地下深くから湧き出す大地のエネルギーももらって、パワーチャージできるのでおすすめです。
家でお風呂に入るときは、熱いぐらいが疲労回復に効きそうだと思うかもしれませんが、実はこれは逆効果です。40度以上の熱いお湯に浸かると、体内に活性酸素が発生し、疲労物質が余計に溜まってしまうことに。疲れている日のお風呂は「ぬるめ設定」でゆっくりと。香りの良いバスソルトを入れてアロマ入浴すると疲労回復に役立ちます。
「気分的にスカッとするのはスーパー銭湯とか広い湯船の温泉ですね。疲れがさーっと溶けていく感じ。家のお風呂なら、バスソルトを入れた湯船で疲れた足をセルフマッサージして、長風呂で活力を養います」(25歳・サービス業)
⑤軽いストレッチやマッサージ
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日常的に運動して代謝が良い人は、疲労物質が溜まりにくいと言われています。しかし、毎日ジョギングしたりジムに通ったりしていても、やはり日頃の疲れが溜まることってありますよね。
疲れが溜まったなぁと思ったら、休日はいつもの運動を、軽いストレッチやマッサージなど、自分が心地良いと感じる程度の軽いものにすると回復力が早まります。
逆に、普段これといった運動をほとんどする機会がない人もいるでしょう。パソコン作業やデスクワークが多い仕事は血行が悪くなり、肩や首、腰などの凝りなどが疲労回復を妨げる原因になってしまいます。こういった人も、休日はストレッチ、マッサージを積極的に取り入れてリラックスすると代謝が良くなりますよ。
⑥最終手段の滋養強壮剤もアリ
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ビタミンAやビタミンC、タウリンなど、疲労への効能がびっしり書いてある栄養ドリンク類やエナジードリンク。しかし実際には、ほとんどがプラシーボ効果と言われています。栄養ドリンクを飲んで元気になった気がするのは、カフェイン成分の覚醒作用によるもので、飲みやすくするために過剰な糖分が入っているので長期的な飲用は健康にも美容にもNGなのです。
しっかり疲れを取れりたい時は、むしろドリンクタイプよりも錠剤タイプの滋養強壮剤が効果的です。たくさんありすぎて、どれが自分にいいのかわからないときは、ドラッグストアで相談してみるといいでしょう。ビタミンや滋養強壮剤の効果的な飲み方は、体の疲れを癒したいときは夕食後に。今日1日がんばろうというときには朝がおすすめだそうですよ。
休日は前向きにごろごろ過ごして、疲労回復に努めましょう。
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休日なのにどこにも行かずにいると、なんだか損したような気分になったり、何もしなかったことで自己嫌悪に陥ったりしがちです。でも、疲れているのは、あなたが日頃がんばっている証拠です。
明日から元気に活動するためにも、前向きにごろごろ過ごして疲労回復に努めましょう!