何もしない休日なのにリラックスできない!?もしかしてそれ仕事中毒かも

何もせずゴロゴロ、ダラダラと時間だけが過ぎて行く休日。休んでいいはずなのに、なんだか仕事が気になって不安になることはありませんか。あるいは、もっと有意義に過ごせばよかったと後悔したり、自己嫌悪に陥ってしまうことが多いなら、仕事中毒になっている可能性だってあるかもしれません。思い切って不安や罪悪感とお別れしませんか。何もしない休日がもたらすメリットと、リフレッシュ法をご紹介します。

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何もしない休日が不安。仕事が気になってリラックスできないのはなぜ?

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例えば、これといってイベントのない暇な休日の空虚感。1日中スマホやテレビを見ながらゴロゴロ、ダラダラしてしまった休日の罪悪感。そして、日頃の疲労が溜まっていたせいか、休日を丸1日寝てしまい、起きたら夕方だったときの倦怠感。

せっかくの休日なのに何もしなかった!と思う時、心にモヤモヤとした不安やネガティブな想いでいっぱいになってしまうってこと、ありませんか。日曜日ぐらい休みたいと思うのは当たり前ですが、すでに心は月曜日の仕事に占められていて、何だか不安でリラックスできないことも。

何もしたくないと思いつつも、何か有意義なことをしなくてはと焦ることも、きっとあるのではないでしょうか。

▼仕事のことが気になって、日曜日は不安がつきまとって頭がうまく休まらない。暇つぶしにSNSを覗けば、友達の休日の充実ぶりばかり目について、自分との落差を感じて余計に落ち込んでしまう。(33歳・公務員)

▼二度寝して、起きてゴロゴロして気づけば午後6時。頭は痛いし、時間を無駄にしすぎて悲しくなる。でも、もうリカバリーできないし、そのままダラダラスマホ見ながら、録画したドラマ見て日曜日が終わる。案の定眠れないし、月曜は病む。ちゃんと会社に行けるか不安しかない。(26歳・会社員)

仕事に取り憑かれる休日の不安…罪悪感を感じる有給の消化

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日頃忙しくしている人ほど、休日は「有意義に過ごさなくてはいけない幻想」がリラックスを阻んでしまうものです。仕事に集中する余りワーカホリック気味になってしまうと、常に仕事の進捗状況が気になって、せっかくの休日も「こんなことやってる場合じゃない!」という焦りや不安、罪悪感につきまとわれてしまいがちです。

土日や祝日の休日とは別に、特に誰もが罪悪感にとらわれてしまうのが、有給を取った時だと言われています。有給は働いていれば当然の義務ですが、「みんな働いているのに、あなただけ休みをとってずるい」などと言われることだって珍しくありません。誰も有給を取ろうとしない会社や、職場の環境は、なかなか改善しない根深いものですよね。

▼みんなが休む祝日や日曜日は安心して休めるにしても、有給消化の休みは、「まぁ陰口叩かれるだろうなぁ」と思いつつ、わざと鈍感なふりをして「頑張って休む」。でもせっかくの休みなのに、だんだん心が重くなって全然休めない。仕事のメールが気になるし、不安すぎて、もういっそ会社に行かせてという気持ちになる。何のための有給か全然わからない。(36歳・会社員)

▼前に所属していた会社でうつ病で休職した人がいたけど、「この会社で有給を申請した人なんて初めて!」と女子社員が驚いてて絶望感じたことがあった。一心同体ワーカホリック感が半端ない会社で、サビ残も多くて死ぬかと思ったなぁ。月曜日に他の人より会社に到着が遅くなるとめっちゃ見られるし、無言で罪悪感えぐられた嫌な思い出」(30歳・専門職)

ダラダラした休日に罪悪感と不安…仕事中毒になりかけてない?

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ワーカホリックとは、プレッシャーに追われて仕事中毒になった人のことを言います。よく「趣味は仕事!」などと言う人がいますが、実は無意識に「仕事をしていないと不安になる」強迫観念にとらわれていることも多いようです。ワーカホリックは仕事で周囲から評価されたいという気持ちが強く、仕事一筋で自ら休憩できない状態に追い込んでしまうのが特徴です。そうしていないと、自分に価値がないように感じたり、不安に襲われたりするのも特徴のひとつです。しかし、それを続けていると、心筋梗塞や燃え尽き症候群といった病気のリスクも高くなり、健康にひずみが出ることにもなりかねません。

ワーカホリックになってしまうと、休みの日でも気持ちの切り替えがうまくできず、休日明けの仕事の準備をしたり、少しでも平日の仕事の負担を減らそうと休みを返上して、気がつけば仕事をしていることが少なくありません。「休むぐらいなら、仕事をしている方が落ち着く」「仕事をしている間は不安を感じずにいられる」というワーカホリックは、休息することに罪悪感を抱いていることがほとんどです。

休日も仕事のことばかり考えて不安になりがち

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そもそもワーカホリックになってしまうと、どうやったらリラックスするのかわからないといった事態に陥りがちです。心も体も「休みたい!」と悲鳴をあげているのに無視した状態であるため、無意識にストレスも溜まってきます。そのため、ワーカホリックの人は普段は穏やかでも、焦ったり、不安を感じたりすると、他人に強迫的な態度や物言いをしたり、ちょっとしたことでイライラしたりキレたりすることが多くなりがちです。おそらくほとんどのワーカホリックは、休みの日も仕事のメールチェックを欠かすことがないでしょう。メールの着信音が鳴るたびに、内容はすべて仕事と結びつけてしまうため、神経も過敏になったまま休む暇がないはずです。

こういった状態に陥ったと自覚したら、健康を損なわないうちに意識的に「休む」と決めて、あれこれ余計なことを考えず、目を閉じて脳を休める習慣を作ることが大事です。オンオフのスイッチをしっかりと切り替える習慣をつけてみてください。

▼仕事していないと不安で不安で焦ってしまいます。プレッシャーの多い職場なので、気がついたら仕事のことばっかり考えていました。何かと自分を追い込んで休みの日はそわそわして落ち着かないし、早く平日にならないかな、早く仕事したいな、早くあのメールに返事を出さなきゃとかずっと続いて疲れてしまいました。このままでは壊れると自覚して、週末はお寺神社、美術館に出かけて、静かな時間を大切にするようになりました。最近やっと少し落ち着いてきたところです。(27歳・広告代理店)

ダラダラ過ごした休日の不安。でも仕事を離れても「何もしていない」わけじゃない

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人は無意識にこなしている雑用をすぐに忘れてしまうものです。1日中ダラダラと過ごした休日は、何にも行動しなかった自分に絶望感が湧いてくるものですが、実は「結構いろんなことをやっている」と意識していないだけだったりするのです。試しに、自分が何か行動するたびに、メモをつけておくとよくわかるはずですよ。

例えば私の場合は、「あー、もう人間失格だ、何もしてない」と絶望的なダラダラした休日でも、その都度行動をチェックしてみると、こんな行動をしています。

・ペットの世話と散歩 20分

・家族の食事の用意 30分

・掃除、洗濯、窓拭き 30分

・洗車 20分

・庭に水撒き 10分

・食器洗い 5分

・風呂洗い 5分

こうやって書き出してみると、実はいろんな雑用をこなしていることが自覚できるんですよね。しかし、日頃のルーティンワークは手早くやってしまうため、ほとんど意識に残りません。それよりも、パソコンやスマホをダラダラ見ている時間が5、6時間あって、これが休日のほとんどの意識を支配しているのです。

ダラダラした休日でも不安は無用。脳は勝手に仕事中

PexelsのMohammad Danishによる写真

ダラダラ何もしない休日に不安や罪悪感を感じる人は少なくないでしょう。でも、ダラダラしていても、脳は勝手にいろいろな仕事をしているのをご存知ですか。スウェーデン出身の神経科学研究者アンドリュー・スマートが書いた『できる人はダラダラ上手』を読むとその驚くべき働きがわかります。

脳神経科学の世界は、何もせずダラダラ過ごすことが人体にとっていかに効果的かを教えてくれます。中でも印象的だったのは、2001年にセントルイス大学の認知神経科学者が発見した安静時の脳活動の話です。これはとても興味深いことでした。

人があえて何もせずゴロゴロしているとき、私たちの体の中では血流が増加して、脳により多くの酸素が運ばれているそうです。そして、ブドウ糖の消費が増えて、代謝活動が盛んになる「デフォルトモードネットワーク」という動きが活発化するというのです。ただダラダラ、ゴロゴロしているだけで、ですよ?

「デフォルトモードネットワーク」は、私たちが体を休めているとスイッチが入ります。そして、無意識下で、頭の中の情報整理を行ったり、疲労物質を駆逐してくれるのだそうです。こう考えると、ゴロゴロ、ダラダラする時間は、決して「何もしていない時間」とは言えません。ゴロゴロと休むほど、脳は休まずに活性化し、新しいひらめきや問題の解決が突然浮かんだりするのです。

頭の中の情報整理を行ったり、疲労物質を駆逐する「デフォルトモードネットワーク」を存分に活発化させるには、ゴロゴロしながら、目を閉じて音楽を聴いたり。読書もいいですが、オーディオブックだと、目を休ませながらイメージするの最適です。宮沢賢治の銀河鉄道の夜などは、まさにイメージの世界。ダラダラ過ごすことを目標にする休日があってもいいんだとわかると、罪悪感は消えていくのではないでしょうか。

参考資料『できる人はダラダラ上手』(アンドリュー・スマート/著、月沢李歌子/翻訳、草思社/刊)

脱・仕事中毒!何もしなかった休日の不安と罪悪感のない過ごし方

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