自律神経の乱れは睡眠の質を下げてしまう!
自律神経が乱れると、本来なら休息時やリラックス時に働くはずの神経の活動が低下してしまいます。そのため、睡眠時にもその神経が働かず悪影響を及ぼすのです。
いざ寝ようとお布団に入るが、なかなか寝付けなかったり、眠れたと思ったら夜中に目が覚めるという経験は有りませんか?また朝まで眠れたとしても、スッキリせず疲れが残っているようなダルさを感じる場合も、自律神経の乱れにより浅い眠りになっている可能性が有ります。
寝る前の習慣で自律神経を整えられる?
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自律神経とは、活発に行動している時やストレスを感じている時に働く「交感神経」とリラックス時や休息時に働く「副交感神経」の2種類が有ります。一つの神経が働いている時、もう一方の神経は休んでいます。ストレスを感じている人が多くなっている今、自律神経のバランスが乱れている人も増えているのです。交感神経が働く時間が長くなり、休息時のはずの時間に副交感神経が働かないという事が起きてきます。
そこで寝る前に、副交感神経が働きやすいように習慣づけると自律神経も整ってきます。自律神経が整ってくると、良い睡眠が取れるようにもなるでしょう。
睡眠不足だと何が起こる?
とても危険な「万病のもと」!
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睡眠不足は、人間にとってどんな悪影響を及ぼすのでしょうか?
簡単に言うと、身体の疲れは食事をしたりお風呂に入ったりすることでリラックスさせ時間を置いて回復させることができますが、疲労した脳は睡眠によってしか回復させることができないのです。それをお伝えしただけでもどれだけ翌日の状態に悪影響を及ぼすか想像に難くないでしょう。
毎日毎日睡眠時間が短かくなってしまったりと、慢性的に睡眠不足が続くと、体だけでなく心にも悪影響が出ることがあります。
具体的には…
・血圧の上昇
・日々のストレスの増加
・イライラ
・倦怠感、やる気喪失
・集中力の低下
…などがあげられます。お仕事での影響はもちろんですが、それだけでなく日常的な人間関係にも大きく影響してくる非常事態です。簡単に「睡眠不足」というと軽い日常的な事のように思われてしまうかもしれませんが、積もり積もると万病の元なのです。
睡眠時間をしっかり確保しているから大丈夫、という方もいらっしゃるかもしれません。ですが、睡眠は「質」がとても大事!しっかりと睡眠時間を確保していても、毎日のように夢を見る方は頭が休めておらず活動状態が続いているといえます。これは「交感神経」が活発な状態で、リラックスにつながる「副交換神経」にスイッチが入れ替えられていないのです。
自律神経の調整によって、上質な睡眠時間を確保しましょう。
寝る前にできる!自律神経を整える方法
ではここからは実際に、自律神経を整える方法をご紹介していきましょう!
寝る前のストレッチで体をほぐす
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寝る前に簡単に出来る、ストレッチ方法をいくつかご紹介します。
・寝ころんだまま、頭の重みに任せゆっくり左右にゴロンと顔を交互に向ける
・仰向けに寝転び、手を上に足を下に伸ばす
・背筋を伸ばして座り、首をゆっくりと回す
首の頸椎には神経が通っているため、首周りをほぐすことでリラックス状態になり、自律神経の乱れを整えることに繋がります。
ゆったりとしたヨガをしてみる
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ストレッチと似た行動ではあるのですが、ゆったりとしたヨガを試して見るのもおすすめです。ヨガにはアクティブに体を動かすものと、ゆったりとした動きで呼吸を意識するものがあります。後者のゆったりとしたヨガはリラックス効果が高く、交感神経から服交感神経への切り替えを促してくれるのにとても有効です。
まずは目を閉じて自分の内側を観察する事から始まります。忙しい一日で疲れた心と体の状況で自分の内側にどんなことが起きているのかを観察してみましょう。そして、呼吸を意識します。ゆっくりと呼吸をすることで徐々に心がリラックスしていくのを感じることでしょう。
ゆったりと呼吸をしながら体にひねりや伸びといった動作を加えることで、体がすっきりと気持ち良く整っていくのを感じられます。
ここでは具体的なポーズはご紹介しませんが、今はYoutubeなどで寝る前に有効なヨガの動きなどがたくさん紹介されています。動画をみながらじっくりと体を動かし、自律神経を整えましょう。
リンパの流れを整える
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体をマッサージしリンパの流れを整えることも翌朝の気分に大きく関係してきます。リンパは老廃物や余分な水分を回収する働きがあり、体内に張り巡らされているのです。
特に女性は、脚や顔がむくむといった症状に悩まされている方が多いですよね。むくみはケアをせずに寝てしまうと、疲れやだるさをそのまま翌日に持ち越すだけでなく、脚の太さにもつながってしまうといいます!これは美脚を目指す方には危険なことですよね。その日のむくみは、その日のうちに解消しておきましょう。
リンパの滞りを解消するために大切なリンパ節はたくさんありますが、中でも最も大切なのは鎖骨まわりにある「鎖骨リンパ節」です。ここをしっかりとマッサージしつまりを解消すると、老廃物の排泄機能や免疫機能を高める効果が期待されます。
また、脚のむくみ解消に重要なのは、脚の付け根にある「そけいリンパ節」。脚のマッサージ前にここをしっかりとマッサージすることで、高い効果が期待されますよ。
リンパの流れはとてもゆっくりで、繊細です。強く押す筋肉のマッサージと同じにするのではなく、添えるような優しい手の動きでゆっくりとマッサージしていきましょう。
ハンドマッサージをしてみる
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全身のマッサージと同じように、ハンドマッサージを行うのもとてもおすすめ。
まずは循環器の機能を向上する役目が期待できます。冷え性や全身のむくみに悩まされている方にとっては効果大。血液とリンパ液の循環がよくなり、新陳代謝が良くなったり、免疫機能の向上につながったりと嬉しいことばかりです。
そして、循環器系の影響で血行がよくなるので、筋肉の緊張もなくなります。関節の動きがよくなるので、運動をするにも動きの良さを感じることでしょう。
自律神経を整える効果としては、そのリラックス効果があげられます。だれかに手をマッサージしてもらうととても気持ちがよく幸せな気持ちになったことはありませんか?ハンドマッサージは、快感や幸福感を感じる幸せホルモン、オキシトシンの分泌も促してくれるのです。
ハンドマッサージのポイントとしては、骨のきわにアプローチするということ。骨と筋肉をつなぐ「腱」をゆるめてあげることで気持ち良さが感じられます。関節まわり、骨のきわを意識してゆっくりとマッサージをしましょう。
ハンドマッサージには、他の部位へのマッサージとはまた違った効果が期待できるので注目です。
温かい飲み物を飲む
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夜寝る前に、温かい飲み物を飲むことも効果的です。体が温まることで血の流れが良くなり、体も心もリラックス状態になります。リラックス状態の時間を作る事が大切ですが、温かい飲み物は安眠へも繋がります。人間は体温が上昇した後、自然と体温を下げようとします。私たちが眠たくなる時は、この時なのです!!体温が下がり始めた時に眠たくなるので、リラックスできた状態から眠気が起きる状態へ持っていけるのは理想です。ただしカフェインが入っているコーヒーなどは、寝る前は控えましょう。余計に眠れなくなります。
呼吸法をかえてみる
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ゆったりとしたヨガの効果についても前述しましたように、呼吸をしっかりと意識し深く行うことは、自律神経を整えることにとても効果的です。
深呼吸の心地よさを思い出してみてください。深く息を吸い込んで、ゆっくりと吐いてみると、きもちがすーっと整っていくのを感じませんか?普段の呼吸とはまた別に、意識をして呼吸を行うことで、とてもリラックスした感覚を得ることができるのです。
呼吸によるリラックス効果を感じるには、まずゆっくりと少しずつ息を吸い込みましょう。そして、吸い込めるだけ吸い込んだら、細くゆっくりと吐いていきます。ここでポイントなのが、吐くときにしっかりと吐き切ることです。人間は意外と息を吐き切らずに過ごしていて、「吐き切る」ことが難しいのに気づくことでしょう。
これを数分くりかえすことで、ゆっくりとリラックスできているのを感じるはずです。眠気も感じるので普段寝つきが悪い方にとってもおすすめですよ。
軽い瞑想を試してみる
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瞑想ってどんなの?なんか宗教じみてて…と抵抗がある方もいらっしゃるかもしれませんね。ですが、ヨガをしている方はおなじみかもしれませんが瞑想は気持ちを整えるのにとても効果的なのです。難しいことはなく、すぐに取り組むことができますよ。
お寺などで行う本格的な瞑想というのは、もちろん難しいので、軽い瞑想をご紹介します。簡単ですがとても効果がありますよ。ゆったりとした音楽を流しながら、もしくは無音の状態で行います。
あぐらや正座などご自身のリラックスできる姿勢で座り背中をまっすぐ伸ばし姿勢を整えます。軽く目を閉じ、呼吸に意識を向けます。そしてなるべく考えることをやめ、頭に浮かんできたことはそのまま受け入れ、そのまま流すようにするのです。
この流れを数分〜10分続けてみましょう。
簡単な作業ですが、とてもリラックスを感じられることにびっくりされるのではないでしょうか?
アロマをたいてみる
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アロマ好きの方は寝る前にアロマをたかれている方も多いことでしょう。自分の好きな香りで満たされた部屋で寝ることは、自律神経を整えるという意味でもとても効果的です。
特に人気のある香りは、ラベンダーやカモミール。リラックス効果が高いことで知られていますよね。その他、刺激が少なくご自身の好きな香りであれば、どれも睡眠に効果的です。
ライトの上にエッセンシャルオイルの受け皿が付いているアロマライトやディフューザーであれば、安全ですし柔らかな光が眠りに導いてくれます。
穏やかな曲を流す
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例えば病院などで掛かっている、歌詞のない穏やかな音楽を覚えていますか?小さなボリュームで、リラックス出来る心地よい音楽です。動画サイトでも睡眠に効く曲や、赤ちゃんが寝る曲といってとても穏やかな音楽がアップされています。照明を暗めに落として、穏やかな音楽を掛けると心が安定しリラックス効果が有ります。
照明を暗くする
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電気をつけたまま目を閉じても、そのまま眠ってしまったとしても、明るさは感じ刺激が脳に伝わっています。すると脳が活動時間と勘違いし、活動時やストレス時に働く交感神経が活発になるのです。そのため眠りが浅くなり、起きてもスッキリしないでしょう。真っ暗でないと眠れない人や、豆電球や間接照明がないと眠れないという人がいるように人それぞれだと思います。本当は月明かり程度の照明が良いのです。人類の先祖をたどれば、月明かりや焚火の火の元で眠っていたと言われています。真っ暗にするのも良いのですが、間接照明くらい少しの明かりがあると本能的に安心・安眠できるでしょう。
自律神経を乱す原因に!寝る前にしてはいけない行動
熱いお風呂に浸かる
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熱いお湯は交感神経の働きを促し、体が興奮、緊張状態になります。リラックス状態にするには、40℃未満のぬるめのお湯が良いと言われていますので、ぬるめのお湯にゆっくりと浸かって下さい。どうしても熱いお湯がお好みの場合は、寝る3~4時間前に入浴を済ませておきましょう。
寝る前の喫煙
たばこに含まれるニコチンには、覚醒効果が有ることをご存知でしょうか。イライラするから、吸ったら落ち着くからと寝るギリギリまで吸っている方もいらっしゃるかもしれません。しかし、それは逆効果だったのです。覚醒は30分ほど続きますので、寝る時間から逆算して最後の1本を吸いましょう。
寝る前の飲酒
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夜の飲酒は、一見眠気を誘う魔法の飲み物だと思いますが、実は睡眠の質を下げる物なのです。体内でアルコールを分解をして生まれる物質は、睡眠の邪魔をし眠りを浅くします。またアルコールは利尿作用が働き、頻繁にトイレに行きたくなるので、眠っていても夜中に何度も目が覚めてしまいます。それでは深い眠りにつけません。
寝る前の激しい運動
夜にジムに行ったり、夜に近所をジョギングして帰ってきたりして、体を疲れさせてからお風呂に入って寝るという方もいらっしゃるでしょう。確かに体が疲れていると、早めに眠たくなります。しかし昼間に沢山動いて疲れているならば良いのですが、寝る少し前に激しい運動をするのは控えましょう。体が興奮状態で中々おさまらず、交感神経が働きっぱなしになります。そこで寝る前は激しく動くのではなく、ストレッチ程度にしたりと静かに過ごすことをオススメします!!
テレビやゲーム、パソコンやスマートフォンの操作
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ギリギリまでして寝落ちしていたなんて経験は有りますか?お昼間は仕事や学校などで忙しく、ゆっくり見られるのは夜しかないという気持ちは分かります。しかし、画面から放たれるブルーライトがリズムと自律神経を乱れさせているのです。熱中したり長時間見ていると、やはり交感神経が働いてしまい眠るまでに時間が掛かってしまいます。寝る1時間前には見ないように過ごすことが、理想的でしょう。
夕方以降のうたた寝
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人は疲れがたまると、回復をしようとして眠たくなっります。しかし1度寝てしまうと回復され、また次に疲れがたまるまで中々眠気がやって来ない場合が有るのです。夕方以降にうたた寝をすると、睡眠のサークルも崩れ神経も脳もまだ活動時だと勘違いします。
例えば、少し眠るのを正午から15時の間に10分から30分仮眠を取りましょう。少しの睡眠でも回復はされますし、この位の時間に寝たならば夜の睡眠時間には影響が少ないと言えるでしょう。その時間に仮眠が難しければ、夜早めに寝て疲れを取りましょう。
寝る前の新習慣で自律神経を整えて、上質な睡眠を!
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何気なくしていた行動が、実は睡眠の邪魔になっていた事が分かりました。自分に合う様々な方法を試して筋肉の緊張や心の乱れを和らげ、自律神経の乱れを整えていきましょう。心身、神経共に安定すると、自然と上質な睡眠を手に入れることが出来るでしょう!!