買い物がやめられない!これって買い物依存症?特徴と克服方法とは

買い物依存症とは?

買い物依存症は、控えたい・やめたいと思っているのにやめられず、なんらかの支障を来たす「依存症」という病気のひとつです。依存症は特別な人の病気ではありません。誰しもなりえるこころの病気です。

初めは快感を得られて楽しかったようなものでも、繰り返していくと物足りなくなり、以前みたいな刺激を感じられなくなります。より強い刺激を求めて、量が増えたり、額や費やす時間が増えたり次第にエスカレートしていくようになります。買い物が、必要なものを買うための行為ではなく、気分を変えるため、高揚感や快感を得るための手段になってしまうのです。行為そのものを必要としているので、買った物自体にはさほど興味や執着はありません。快感の大きさより困りごとの重さが増えてきてもやめられなくなってしまい、日常生活に支障がでるようになります。金銭や人間関係、健康上のトラブルを抱え、家庭だけでなく社会的にも問題を引き起こすようになってしまいまうのです。

最初は家族から買い物のことを指摘され、嫌な気分になって関係がぎくしゃくしたなどと軽いものかもしれません。やがて莫大な借金、横領や窃盗などの犯罪にまで行き着き、それでも止まらなくなりとても苦しみます。買い物依存症の末路は辛く苦しく悲しいものです。買い物の問題に気づいた今、買い物依存症に向き合って回復を目指していくことが大切なのです。

買い物依存症は行動への依存

買い物依存症は薬物やアルコールなどの物質に依存するのではなく、買い物という行動に依存している状態です。依存症は次の3つに分けられます。

・物質依存

アルコール、薬物、ニコチンなどの特定の物質に対する依存。中毒症状など体におよぼす影響が大きい。

・行動(行為)依存

ギャンブル、摂食、スマホ、ゲーム、買い物、仕事などの行為に対する依存。精神状態におよぼす影響が大きい。

・人間関係依存

共依存、恋愛依存、DV、虐待、性依存、宗教依存など人間関係に対する依存。家族やコミュニティなど社会的に及ぼす影響が大きい

これら3つは形は違いますが、本質的には同じです。依存の対象が脳に快感をもたらし、ふっと楽になったり、高揚したりと気分を変えてくれる作用をもたらします。同時に依存の快感によって、その人なりの生きていく上での苦しさや過酷さが瞬間癒えるという自己治療の側面もあるのです。そのため、次第に依存しているものから離れられなくなってしまい、万が一断たれた場合他の依存にすり替えられる堂々巡りを生み出すことにもなります。

また、他の精神疾患へ移行したり、ひいては自死を試みるようになる危険性も孕んでいます。もちろん特別な人の話ではなく、買い物に楽しさを感じることのできる誰もが、そうなる可能性を秘めているのです。

買い物依存症はコントロール障害

買い物依存症は買い物に対するコントロールを失った状態で、医学的には制御障害 と呼ばれます。やめられない、止まらないといったことは誰もが経験している事ですが、依存とはどこが違うのでしょうか。コントロールが効かないといえる行動は次の8点です。

  1. 最初に計画していたよりも多額に、多量に、長期間、買い物をしてしまう
  2. 買い物を減らす、あるいはやめることを試みるけど、何度も失敗してしまう
  3. 多くの時間を買い物に関することの計画や想像、資金捻出、買い物したあとの後悔に費やしている(四六時中ネットショッピングサイトを徘徊しているなども含む)
  4. まるで日常生活の活動のすべてが買い物を中心に回っている気がする
  5. 買いたいという強烈な欲求が衝動的におこって、頭の中がそれでいっぱいになる
  6. 買い物やその支払いが原因で、職場、学校、家庭で果たすべき役割を果たすことができなくなることがある
  7. 買い物が原因で悪化した対人関係上の問題で困ったり悩んだりしても、また買い物をしてしまう
  8. 買い物が原因で仕事に支障がでる、金銭的にも苦しくなり友達づきあいや娯楽的な活動の時間がかなり減る

自分の意思とは裏腹に、

  • 買い物に時間をかけすぎた
  • お金を使いすぎた
  • 他のことが手につかない
  • 他に楽しみが見いだせなくなった

といったことに心当たりがあるかもしれません。

楽しいはずの買い物に、後々こうした罪悪感や虚しさを感じるようになったら、それはあなたの望んでいる楽しい買い物ではなくなってしまっています。やめようと思って、色々な策を講じるでしょう。それでもまたやってしまったとなれば、もうコントロールを失っているのです。

これは買い物依存症?ただの趣味?

これは買い物依存症なのか、それともただの趣味なのかという疑問が生まれるでしょう。自分がただの買い物好きで趣味の範囲でやっていることなのか、それとも買い物依存症なのかは、D・A(買い物依存症者の自助グループ)のセルフチェックが判断基準の参考になります。

買い物依存症のセルフチェック

買い物依存症かどうかを判断する指標に、デターズ・アノニマス(買い物依存症者の自助グループ)の20の質問というチェックリストがあります。

  1. 強迫的な買い物・浪費・借金に対し自分自身ではどうにもならないと考える事があった。
  2. 強迫的な買い物・浪費・借金に対して降参したらその方が幸せだと思うことがあった。
  3. 強迫的な買い物・浪費・借金をいけないと思って止めようとしたり、制限しようとした事があった。
  4. 悩みや不安やトラブルから逃げようと強迫的な買い物・浪費・借金をしてしまう事があった。
  5. 強迫的な買い物・浪費・借金のために仕事や学業がおろそかになることがあった。
  6. 強迫的な買い物・浪費・借金のために家族が不幸になることがあった。
  7. 強迫的な買い物・浪費・借金をしている時に大きな優越感や陶酔感を感じる事があった。
  8. 強迫的な買い物・浪費・借金の後で罪悪感や自責の念や落ち込みを感じる事があった。
  9. 強迫的な買い物・浪費・借金の刺激からコントロールされていると感じる時があった。
  10. 強迫的な買い物・浪費・借金の後ですぐに強迫的な買い物欲求にとらわれる事はあった。
  11. 強迫的な買い物・浪費をしても開封しなかったり使用しなかったりする事があった。
  12. 次から次へと強迫的な買い物・浪費・借金をしながらも何故か空虚感が消えない事があった。
  13. 強迫的な買い物・浪費・借金のために不眠になったり、能率や集中力が低下することがあった。
  14. 一文無しになるまで強迫的な買い物・浪費をする時があった。
  15. 強迫的な買い物・浪費・借金(返済)の資金を作るために自分や家族の物を売る事があった。
  16. 強迫的な買い物・浪費・借金の支払いのために正常な支払いが出来なかった事はあった。
  17. 強迫的な買い物・浪費・借金のために不相応な負債(カード・ローンなど)があった。
  18. 強迫的な買い物・浪費・借金のための負債(カード・ローンなど)の支払いを工面するのが困難になった事があった。
  19. 強迫的な買い物・浪費・借金のため法律に触れる事をしたとかしようと考えることがあった。
  20. 強迫的な買い物・浪費・借金をし続ける時、悪い環境の方に向かっていると思うことがあった。

多数の項目に当てはまる方は強迫的買い物・浪費・借金依存症である可能性が高いです。

参考:https://kaimonorouhi.jimdofree.com/

依存と趣味の線引き

依存と趣味の線引は、買い物をコントロールできているかどうかが目安です。具体的には次の4つの状態にあれば、依存症と考えます。

  1. お金や時間さえあれば、ついつい買い物のことを考えてしまう
  2. 自分で買い物を制御できない、やりたい気持ちを抑えきれない
  3. 周囲に嘘をつく
  4. 借金やローンなど資金繰りをする

厚生労働省によると依存症の定義は

特定の何かに心を奪われ、やめたくても、やめられない状態になること

とされています。

引用:厚生労働省|依存症についてもっと知りたい方へ

買い物を趣味の範囲とするのは、自分の計画の範囲内で楽しめて、日常生活に支障を及ぼさず特に問題になることがない状態だと言えます。金銭的にも、買い物に費やす時間も人間関係にも影響がない場合は依存症とは言えないでしょう。単に自分は金銭管理が苦手で使いすぎるだけだとか、夢中になったら我を忘れるだけだとか、自分の性格が甘いために買いすぎると考える場合があります。しかしこれは人間性の問題ではなく、依存症という病気が引き起こしているためです。

買い物依存症はまだ医学的に疾患と認定されていないため、明確な線引はありません。ただ、買い物によってあなたや周囲が困っているならば、それは依存症という病気にかかっていて適切な支援が必要な状態なのです。

大切なのは困っているかどうか

実はチェックリストはあくまでも参考となる指標であって、大切なのはあなたが買い物のことで困っているかどうかです。チェックリストにそんなに当てはまっていないとしても、たまにしか買い物にのめり込まないとしても、買い物の事で困っていたならあなたには支援が必要です。しくは自分は困っていないけど周囲に色々言われて人間関係が面倒になっているなど、買い物による影響が出始めている場合も同じく支援につながることをおすすめします。

依存症は否認の病と言われて、自分が買い物依存症だなんてそんなわけはないと、認めたがらないことも特徴です。
自分で懸命に買い物を減らす方法を考え、普通の人のように節度ある買い物をしようとチャレンジしては失敗しても、いつかは普通に買い物ができると思いこんでいます。

けれど、依存症は進行性の病気です。例え一時的に落ち着いたとしても病気は進行し続け再発し、犯罪あるいは死の門口に立つまで手放せなくなってしまうのです。

なぜ買い物がやめられないの?

なぜ買い物がやめられないのか、その原因を次の4つの視点から考えます。

  1. 脳内物質の作用
  2. うつ、発達障害、など一次的原因により引き起こされる
  3. 満たされない心の隙間を埋めるため
  4. 抱えてきた生き辛さの自己治療としての依存

脳内物質ドーパミン

依存症は、脳内物質のドーパミンが過剰に分泌することが繰り返され、脳内の報酬系と呼ばれる神経回路が壊れてしまった状態です。買い物をしたときに得られる快楽・快感はドーパミンという快楽ホルモンが司っています。ドーパミンは大量に分泌されると、食事や睡眠という生きていく上でもっとも大切な生理的欲求さえも抑え込んでしまうほど強力です。また、快楽というご褒美をを予測・期待するときにもドーパミンは放出されるため、買い物をしていなくても、パソコンを見ただけでドーパミンが放出し、ネットショッピングをしている時と同じく高揚している状態になります。ドーパミンの分泌の回数や量が増えると耐性ができてきます。そうすると同じ程度の快楽行為ではドーパミンがそれほど分泌されず、もっと強い刺激が必要になるのです。

同時にドーパミンの力が、本来生きていく上で必要なこと、大切なもの、理性なども打ち消してしまうため、明らかに不合理だとわかっていてもやめられない状態になってしまいます。ドーパミンが切れると禁断症状が引き起こされ、その苦痛は耐え難いほどのものなので我慢するのは非常に困難です。買い物依存症の場合主に強いイライラやそわそわ、不快感などの精神的な禁断症状がおこります。買い物依存を辞めたいという自分の意思とは裏腹に、また度を超えた買い物に手を出さなければならなくなるのです。このような脳の回路・作用はみんな持っているもので、依存症は誰にでもおこりうる身近な病気なのです。

参考: 東京大学|ドーパミンの脳内報酬作用機構を解明

病気が隠れている

依存症は精神疾患や障害の二次障害や合併として現れることがあります。発達障害、うつ病、双極性障害、不安神経症、パーソナリティー障害、統合失調症、認知症などの原疾患が隠れている場合もあります。その原疾患のひとつの症状として依存症がみられることがあるのです。それを見分けるためにも、まず精神科受診をすすめるケースが多いといえます。その場合、投薬などの原疾患の治療で症状が落ち着くこともあります。

ストレス?満たされないこころ?

ストレス発散にパーッと買い物をするという話はよく聞くことでしょう。果たしてそれだけでしょうか。厚生労働省によると、ストレスとは「外部からの刺激によって、身体に生じた反応。外部から刺激を受けたときに生じる緊張状態のこと」と定義されています。ストレスの原因としては、人間関係のいざこざや、仕事の負荷、暑さ寒さなどの嫌なことだけでなく、クリスマスや結婚出産、個人的な輝かしい成功などの喜ばしいことも含まれます。なんらかのストレス刺激が加わって、精神的や身体的に緊張状態になりさまざまな不調がでてくるため、人間はストレス発散としてその緊張をほぐすための行動をおこします。

満たされないこころとは、欲求が満たされないと感じるフラストレーションがある心の状態です。欲求には、食欲や性欲のように本能的な生理的欲求や安全欲求、承認欲求や共存欲求の愛と所属の欲求、自分の持つ能力や可能性を発揮したい自己実現欲求などがあります。満たされることのない欲求は、解消しない限り消えることはなく、次第に肥大化し、自分や他人に対して破壊的に作用することとなります。心が満たされていない状態だと、日常的に虚しさや寂しさがあり、その寂しさや虚しさを依存によって埋めようとします。しかし依存では一次的に解消されたように感じても、根本的な問題は何も解決していないため、何度も何度も繰り返すこととなるのです。

抱えてきた生きづらさ

依存症になった人の多くは生きづらさを抱えて生きてきました。その原因にアダルトチルドレンという、子供時代を機能不全家庭の中で過ごしてきた背景があります。アダルトチルドレンの主な特徴として、次の6つがあげられます。

  1. 自己評価が低く自分に自信を持てない
  2. 人を信じられない
  3. 本音を言えない
  4. 見すてられる不安が強い
  5. 孤独でさみしい
  6. 自分を大切にできない(自分は親からさえ受け入れられていない、他人から 受け入れられる価値がない、と誤解している。)

参考:依存症に対する正しい理解と 必要とされる支援について

依存症になったり、依存症者のパートナーになったり、強迫的な問題を持つ人を見つけて、自分の病んだ自暴自棄の欲求を満たそうとするという特徴もあります。また、駆り立てられるものを常に追い求め、刺激に嗜癖する傾向もあります。特に子供時代に感じることのできなかった愛が欲しくて、代替行為として買い物に依存します。それは自己治療の側面があると言われ、本人が生きていくために必要だった経過として受け入れられ、買い物依存症からの回復を目指していくのです。

買い物依存症は自分の意思ではやめられない

買い物依存症は脳の報酬系が機能不全を起こした病気です。過剰な買い物を自分の意思の力でやめることはできません。癌の患者さんに、意思の力で治るとか、根性や気合で治ると言うことはなく、正しい治療を受けて病気を克服しようとするのと同じく、買い物依存症も意思や根性ではどうにもなりません。正しい治療が必要なのです。詳しく説明します。

我慢してもやめられない

しばらく買い物を我慢すれば、そのうち自然に落ち着くだろうと考える人は多いのですが、買い物依存症は我慢ではやめられないのです。家計簿をつけたり、キャッシュカードを破棄したり、他に趣味となるものを探してみたり、物理的に買い物を我慢しようと試みることがあるでしょう。一時的には我慢ができても、やがて再発しもっとひどい状態に陥ったり、別の依存症へとスライドしていくことがとても多いのです。

ドーパミンの作用は強烈であり強力です。マウスの実験でも、ドーパミンが出るように仕組まれたレバーを叩くネズミは寝食を忘れて叩き続けます。しかもネズミは、電流を仕掛けた網の上で、足が真っ黒に焦げて動けなくなるまで叩くのを辞めなかったのです。子供が生まれたばかりの親ネズミは、子供を放置してレバーを叩き続けます。生物としての本能も機能しないようになるくらいドーパミンは強力なので、我慢でやめられるようなものではないのです。それなのに自分は我慢ができないダメ人間だと、自分を責めてしまうことも多いでしょう。そうした自己否定の辛さが、更に依存を深めていく原因のひとつになるのです。

表面的に行動を制限しても、買い物を求め続ける原因からのアプローチをしなければ回復は困難です。借金がある場合、債務整理をすれば新たにやり直せるだろうと、安易に経済的問題を片付けてはいけないのです。買い物依存症が回復していないために、しばらくするとまたお金を工面するようになり、以前より酷い状況になる例はとても多いです。そうするとますます深く自分を傷つけてしまうことになります。経済的な問題はいったん棚上げして、まずは支援先につながってください。

ひとりではやめられない

 

買い物依存症は1人ではやめられない病気です。依存症は孤独の病と言われ、身近な家族とさえ理解し合えないような寂しさを抱えて生きてきた人におこりやすい病です。

回復のためにはこれ以上孤独になることは避けなければなりません。買い物依存症者は、誰にも言えず1人で悩んだり、誰かに相談してもその苦しみが理解されにくく絶望したりし、心理的孤立を深めていきます。深まる寂しさは病気の際にはとても耐え難いもので、寂しさから逃れるためにますます依存を手放せなくなってしまいます。

依存症は進行性の病気なので、たちまち重症化していきます。大切なのは、同じ問題を抱える仲間たちと共に回復に向かうことです。仲間たちと正直に自分の体験や気持ちを打ち明けあい、話をしたり聞いたりすることで、共感や理解という癒やしが生まれます。そして仲間の中で次第に自分と向き合えるようになり、深い洞察を得て根本から変容し依存症からの回復に向かうのです。

買い物依存症は治るのか?

買い物依存症になったなら治るのかと不安になります。実は、依存症には完治はありません。しかし回復はできます。また以前のように普通に買い物を楽しむことはできるのか、それとももう二度と買い物はできないのかと今後のことを憂いてしまうでしょう。依存症は脳の病気で、1度できた買い物に対する快楽の報酬回路は二度と消えることはありません。つまり、買い物依存症は治癒することはないのです。しかしその回路も使わなければ次第に縮小するように、依存症は回復できるのです。

買い物依存症は回復できる

 

買い物依存症は正しい治療をすれば回復します。強迫的な買い物が止まることは、ひとつの過程にしかすぎません。買い物依存症に至った原因に向き合い、もう何かに依存する必要のない新しい生き方を手に入れることを目指します。

回復は「こうなればそれがゴール」というものではなく、生涯にかけての長い道のりです。生涯回復し続けるとなると、先が見えず不安になるかもしれません。しかし、依存症から回復し続ける人たちは、依存症になる前の自分に戻るのではなく、よりよい幸せな新しい生き方ができるようになったと口々に言います。回復者と触れ合うことで、希望を見出し回復の力に存分に預かれるのです。

買い物依存症?と思ったら繋がりたい場所

買い物依存症かもしれないと思ったら、程度の大小に関わらず助けを求めることが大切です。1人ではよくなるどころか悪化をたどっていく可能性が非常に高いからです。

DA 買い物依存症者の自助グループ

買い物依存症かもしれないけれど病院は抵抗があるという場合でも、仲間の話を聞いてみるという気軽な参加をおすすめします。話したくない場合は話さなくても大丈夫、仲間たちはあなたを歓迎し気持ちを尊重してくれます。参加条件は強迫的な買い物を辞めたいという願いだけです。会費もなく匿名性も守られます。オンラインミーティングもあります。

ACA アダルトチルドレンの自助グループ

ACODA アダルトチルドレンの自助グループ

買い物依存症かもしれないし、自分の生きづらさも気になるという場合におすすめです。家族仲がよく特に家庭機能は問題はないと感じていた人も、仲間の話を聞いてアダルトチルドレンだと気づいたケースも多いものです。

厚生労働省|保健所管轄区域案内

電話相談、面談を、保健師や精神福祉士が行います。悩みや困りごとの話を聞いて、地域の適切な機関を紹介してくれます。

全国精神保健福祉センター一覧

電話相談、面談を各医療専門家が行います。依存症対策にも力を入れ、地域によっては漠然としたつらさや悩みについても対応しています。

全国マック協議会

通所、入所の形があり、施設で依存症回復のためのブログラムを行います。もともとアルコール依存症が対象でしたが、今は対象を幅広くしています。施設によっては買い物依存症にも受け入れ体制があります。

アルコール健康障害・薬物依存症・ギャンブル等依存症|全国の依存症回復施設リスト

生きづらさを抱える女性のための回復施設もあります。

アルコール健康障害・薬物依存症・ギャンブル等依存症|全国の依存症に対応できる専門の医療機関リスト

精神科・心療内科クリニックには、買い物依存症には対応していない機関もあるため、事前に電話などで確認するとが好ましいです。

【その他カウンセリングルームなど】

買い物依存症に対応しているカウンセリングルームもあります。

買い物するときはHALTに気をつけて

買い物をするときに注意しておくとよいHALTの法則があります。

  • H→HUNGRY 空腹
  • A→ ANGRY  怒り
  • L→LONELY 孤独
  • T→TIRED 疲れ

このような状態の時には強迫的な買い物をしがちになります。小腹がすいたら何か一欠片口にする、怒りを感じたら落ち着くまで静かに待つ、アンガーマネジメントを身につける、疲れを感じたら休養する、孤独にならないよう理解者や協力者といつでも連絡がとれるようにしておく、などの対策が強迫的な買い物の予防にもなります。また、HALTを感じた時は買い物にいかない、ネットを見ないなど買い物から遠ざかるのも効果的です。

本当の豊かさと静けさが待っている

買い物依存症者にとって、買い物という行為は瞬間的な快楽や高揚感をくれますが、それだけでなくその人が本当に欲しがっているものも同時に与えてくれます。認められたい欲求や誰かに大切にされたい思い、万能感、裏切りのない確かさや何でも手に入る自由さなど、本人には意識できていなくても、心の隙間を埋めてくれるのです。しかしそれはかりそめのもので、本当に満たされることはないため、買い物への依存はとどまることがなく、いつしか本人を蝕んでいきます。

けれどもう大丈夫です。自分は買い物依存症だと受け入れ、治療を決心したなら回復がはじまります。依存症は、一朝一夕にはよくなることはありません。本人のペースで次第に回復に向かい、さまざまなことが少しずつ変わっていくのです。いつも何かに駆り立てられ、落ち着かなかった不穏な日々から解放され、本当に必要だったものを手にいれることができます。

買い物依存症かも?と思ったら、そんなにひどくないから自分でなんとかなると1人で頑張らず、人や支援機関を頼って欲しいのです。その先には本当の静けさと豊かさが待っているのですから。

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