劇団四季ミュージカル「コーラスライン」のおすすめポイントを紹介します!

劇場がオーディション会場に変わる!臨場感のあるストーリー展開

コーラスラインはどんなストーリー?

まずは劇団四季ミュージカル「コーラスライン」のストーリーをご紹介します。

舞台はとあるオーディション会場。

新しいショーのコーラス役の男女8人を選抜するために、演出家兼振付師のザックの前でダンサーたちが懸命に踊っています。

やがてダンサーたちは17人に絞られ、舞台上の白いライン、コーラスラインにダンサーたちが並びました。

ザックは彼らに対して、「履歴書に書いてないことを話してくれ」と問いかけます。

ダンサーたちはザックの要望に応え、順番にそれぞれが歩んできた人生を語りだしました。

ダンサーたちの生き様と踊りに対する情熱があらわになり、ついに最終結果が発表されます。

最後のコーラスラインに立つのは、一体誰なのでしょうか?

ストーリーからわかるように、「コーラスライン」はショービジネスやダンサーの生き方に焦点を当てた作品なので、舞台好きの方には特におすすめです。

オーディションを見に来たかのような手に汗握る展開

舞台の幕が上がった瞬間のわたしの感想は、「え?わたしはオーディションを見に来たんだっけ?」でした。

ステージの上には懸命に踊るダンサーたちが登場し、舞台袖では彼らを真剣な眼差しで見つめる演出家ザックの姿があります。

あまりの迫真さに、自分がミュージカルを観に来たことを忘れてしまうくらいの緊迫感を味わいました。

ダンサー役を演じている劇団四季の俳優たちも、まるで本物のオーディションを受けに来ているかのような熱のこもったパフォーマンス。

物語が展開するにつれて、観ているこちらも手に汗握るほど集中できる作品なので、「コーラスライン」を観るときは手元にハンカチを用意していくことをおすすめします。

コーラスラインは劇団四季の原点を作り出した作品

劇団四季の「キャスティング制度」は、まさにリアルコーラスライン

「コーラスライン」を観た人に感想を聞いてみると、多くの人が「リアル劇団四季のオーディションだった」という感想を口にします。

それもそのはず、「コーラスライン」は劇団四季が作品ごとに行っている「オーディションによるキャスティング制度」の原点というべき作品なのです。

劇団四季ではキャストを全役オーディションで決めており、厳しい審査をした上でキャストを選んでいます。

しかもたとえオーディションに合格したとしても、役が変更されたり別の俳優と交代になったりすることもしばしば。

「オーディション合格がゴールではない」という劇団四季のキャスティング制度は、ダンサーたちが尽きることのないダンスへの情熱を披露する「コーラスライン」の世界そのものなのです。

ブロードウェイ作品を日本人に親しみやすくアレンジ

劇団四季といえば、「ライオンキング」、「アラジン」、「ウィキッド」など、ブロードウェイの人気ミュージカル作品を数多く日本に導入している劇団です。

ブロードウェイの作品を日本で上演するために、劇団四季はアメリカンジョークなどの独特なセリフを日本人が親しみやすいように訳し、台本の翻訳にこだわっています。

この台本アレンジも、「コーラスライン」が創り上げた劇団四季の原点の一つ。

「コーラスライン」の演出を担当した浅利慶太氏は、多様な人種が登場する「コーラスライン」のキャラクターたちが日本人にも身近に感じられるよう、台本づくりに工夫をこらしました。

たしかに、観た人の感想を聞いても「台詞がわかりづらい」という感想はあまり聞きません。

その功績のおかげで、「コーラスライン」に登場するダンサーたちは、どこか観客に親しみを与えてくれるような個性的なキャラクターばかりです。

ダンスに関わったことがない人でも、どこか登場人物に共感できる点も「コーラスライン」のおすすめポイントの一つです。

全員に共感してしまう、個性豊かなダンサーたち

ディアナ・モラリス

プエルトリコ人の26歳の女性ダンサー。

演技ができる舞台女優に憧れて高校の芸能コースに進学しましたが、先生から「お前には才能がない」と言われ劣等生のレッテルを貼られてしまいます。

先生に才能を否定されても、ディアナは舞台に立ちたい一心で信念を貫いていました。

悔しさをバネに夢を追うディアナは、観客に勇気を与えてくれるキャラクターです。

個人的な感想としては、自分がディアナに共通する部分が多くて彼女に惹かれてしまいました。

ポール・サンマルコ

プエルトリコ人の30歳の男性ダンサー。

ハーレム・スペイン町の出身で、映画好きな父親の影響でミュージカルに憧れてダンスをはじめました。

学生の時に自分の中の女性的な部分に悩み、ホモショーに出演していたことが親にバレてしまった過去があります。

個人的な感想ですが、孤独を抱えて生きてきたポールが語るセリフに思わず涙がこぼれました。

キャシー

若い頃にブロードウェイで主役を務めたこともある有名ダンサーであり、ザックの元恋人の女性。

女優を夢見てハリウッドで活動しますが、挫折をして再びダンサーになるためにザックのオーディションに参加しました。

お金を稼ぐことよりも自分らしく踊ることを仕事に求めるキャシーは、他のダンサーたちと共に踊ることで刺激を受けていきます。

過去の実力を過信せずにひたむきに踊るキャシーは、かっこいいキャラクターです。

数多く登場するダンサーの中でも、「キャシーに共感した」という感想はよく聞きます。

キャスト変更をチェックするのがおすすめ

個性的なキャラクターを演じているのは、劇団四季の人気俳優たち。

全国公演といっても公演地域や時期によってキャストが変わるので、キャスト変更にもぜひ注目してみてください。

劇団四季では公式サイト内で毎週月曜日に各公演に出演するキャストの名前を発表しているので、「コーラスライン」を見に行く前に事前にキャストが誰かチェックしておきましょう。

俳優によって役の雰囲気が変わるので、その違いを楽しむのもおすすめ。

劇場にはその日のキャストの名前が書かれたキャストボードがあるので、そちらの写真を記念に撮影しておけばあとから誰がどの役を演じていたか思い出すことができます。

「コーラスライン」は一幕と二幕に分かれておらず休憩時間がないので、混雑する終演後よりも開演前に撮影するのがおすすめです。

観に行った感想を語り合うときにも役立つので、キャスト情報に注目するのはとてもおすすめですよ!

コーラスラインのおすすめシーンとその感想

ザ・ミュージック・アンド・ザ・ミラー

こちらはキャシーが披露するソロナンバー。

ザックの元恋人であるキャシーは、ハリウッドで挫折を味わいもう一度ブロードウェイの舞台に立ちたいと熱い思いをザックに伝えます。

キャシーはダンサーとして活躍することを渇望し、「自分がやりたいことを人に教えるのは嫌!」と訴えました。

もう一度ダンサーとして這い上がりたいという強い気持ちが伝わる、迫力のあるナンバーです。

私が観たときの感想ですが、キャシー役の宮田愛さんがステップ一つ一つから、キャシーの胸の内に秘めた情熱やもろさが伝わって感動のあまり泣いてしまいました。

観に行った人の感想を調べてみると、「宮田愛さんのキャシーが良かった」という感想は沢山寄せられていましたよ。

キャシーのダンスと表情に集中して観るのがおすすめです。

愛した日々に悔いはない

オーディションの途中で、参加者の一人であるポールが足を負傷し、踊れなくなってしまいます。
リスクと隣り合わせのダンサー人生。

最後にザックが受験者たちに「もし踊れなくなったらどうする?」と問いかけた際に、ダンサーたちが歌うのが、「愛した日々に悔いはない」です。

不安定で一寸先も見えないダンサーという仕事を、ダンサーたちはただ「踊りたい」という一心で目指してきました。

ダンサーたちのダンスにかける想いが、「悔やまない好きだからこそ」という歌詞に込められている感動的なナンバーです。

個人的な感想としては、夢がある全ての人の心を動かすような親しみを感じる曲だと思います。

オーディションに参加したダンサーたち、一人一人がどのような気持ちで歌っているのか、彼らに想いを馳せながら観るのがおすすめです。

ワン

フィナーレで出演者全員が歌い踊る、「コーラスライン」の代表的なナンバー。

個人的には最もおすすめしたいこの作品の見どころです。

テレビCMでも使われている曲なので、「コーラスライン」を観たことがない人でも一度は聞いたことがあるかと思います。

揃いのシルクハットをかぶって踊る俳優たちの中には、オーディションの審査役を務めていたザック役の俳優の姿もありますよ。

「コーラスライン」を観ていて好きな俳優さんを見つけたら、このシーンは特にその俳優さんに集中して観ることをおすすめします。

舞台に立つ喜びを歌った、劇団四季らしい幸せな気持ちになれるナンバーです。

全国公演中のミュージカル、劇団四季の「コーラスライン」のおすすめポイントをご紹介しました。

個人的な感想もふまえてご紹介しましたが、少しでも「コーラスライン」という作品に興味を持っていただけたら嬉しいです。

ダンサーの夢と情熱が詰まった、劇団四季の「コーラスライン」。

劇団四季のリアルなオーディションの世界を感じられる、おすすめのミュージカルです。

オーディションに奮闘し、自分を見つめ直していくダンサーたちの姿は、わたしたちに生きる原動力を与えてくれます。

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