思い出の品をなかなか捨てられないワケとは?
思い出の品は断捨離するのがなかなか難しいものです。とはいえ思い出の品はどんどん増えてしまうものでもあります。
全てを取っておくことは難しいですし、すっきり快適に暮らすためには適度に整理することが必要になります。
今回は思い入れの強い思い出の品を断捨離するコツをいくつかご紹介していくので、断捨離を考えている方は参考にしてみてください。
思い出の品を断捨離するべき理由
年を重ねていろいろな経験やイベントをするごとに、どんどん増える思い出の品に困っていませんか?
「せっかくの思い出の品は二度と手に入らない大切なものだし…」「思い出の品だからどんなに取っておいてもいいよね?」など、いろいろな理由を付けて捨てるのをためらっていませんか?
もちろん思い出の品は私達の人生にとって大事なものですが、思い出の品だからこそ断捨離しなければいけない理由があるのです。
ここからは、そんな思い出の品を断捨離しなければいけない理由をいくつかご紹介しましょう。
どんな広い家でも収納スペースには限界がある
ぬいぐるみや手紙、アクセサリーなど思い出の品にはさまざまな種類がありますが、それはどれも「物」です。物である以上は、収納するために家である程度のスペースを確保しておく必要がありますよね?
しかしどんなに広い家でも思い出の品をしまうための収納スペースには限界があるものです。普段使う洋服などの衣類や道具などをしまう収納スペースを削ってまで、ほとんど使わない思い出の品を収納するためにスペースを使っていたら本末転倒です。
思い出の品を断捨離することで、家の収納スペースに余裕が生まれます。その収納スペースに普段よく使うものや、これからの生活に役立つ新しいものをしまいましょう。
そうすれば部屋はすっきりと片付いて部屋が広く感じられ、毎日気持ちのよい空間で過ごすことができます。
思い出の品を断捨離する時は、「思い出の品も家の収納を消費している」としっかり意識することが大切なのです。
ものによっては害虫やニオイの原因にもなる
思い出の品も、クローゼットや押入れなどの風通しの悪い場所に長期に渡ってしまっているとさまざまな劣化が起こります。思い出の品の材質などによっては、害虫やニオイの原因にもなる可能性があります。
例えば本や手紙など紙で出来ているものは、虫食いや黄ばみなど紙の劣化が起こります。
さらに思い出の品が衣類やぬいぐるみなど布製の場合、布が劣化することでニオイなどの原因になることも。 そのため「思い出の品だから」とメンテナンスもせずただしまっておくのはNGなのです。
大切なものを虫食いやニオイから守るためにも、しっかりと保管するように心がけましょう。もしそこまで手をかけられないのであれば、その思い出の品は断捨離の対象になるでしょう。
思い出のものを持っていると過去と決別できない
思い出の品を断捨離するべき理由としては、すっきりと快適かつ身軽に暮らすためというものもありますが、過去にとらわれずに未来を向くためというものもあります。
時には過去を振り返ったり思い出に浸ることも必要かもしれません。ですが思い出に執着するあまり現在のことがおろそかになってしまったりするのは、違いますよね。
「今」をしっかりと生きるためにも、思い出の断捨離は必要なのです。
大切なものだから…と思っていても、いざ手放してみると案外大したことなかったということも多いものです。
「過去の自分」ではなく「今の自分」に本当に必要なのか、「未来の自分」には必要なものなのか?
思い出の品を前によく考えて見ましょう。今の自分や未来の自分に必ずしも必要でないと判断できた品物は、断捨離することでスッキリとした爽快感を感じられるはずですよ。
思い出の品を断捨離するコツ
思い入れが強い分断捨離が難しいのが思い出の品です。思い出の品を断捨離するコツをいくつかご紹介するので、自分に合いそうだと思うものを試してみてはいかがでしょうか。
思い出の品を断捨離するコツ:一旦別の箱などに入れておいてみる
「断捨離したいけど手放すのにためらいがある……」そういうアイテムが、思い出の品の中には少なくないのではないでしょうか。
そういった「必要ではないけれど手放す勇気が出ない」ようなものは、一旦段ボール箱などにまとめて入れておいて「一定期間そのままとっておいた後、一度も箱の中から取り出さないようであれば手放す」と決めてしまうと断捨離しやすくなります。
期間は一か月~半年程度で良いでしょう。その間に一度も取り出さなかったものは処分すると最初に決めてしまうと、ぐっと手放しやすくなるのです。
もちろん期間内に箱から出して見返したものや使用したものは、手放さなくてかまいません。
思い出の品以外でも「手放したいけど踏ん切りがつかない」というアイテムがあれば、この方法を試してみてください。
思い出の品を断捨離するコツ:写真に撮ってデータとして保管する
思い出の品は写真に撮ってデータとして残しておくと、断捨離しやすくなります。この方法はメジャーなので、ご存じの方もいるのではないでしょうか。
写真で残しておけば「もの」がなくなったとしても、それにまつわる思い出を思い返すことができますし、断捨離に伴う寂しさも軽減されます。
また写真に撮る以外にも、データ化できるものはデータ化してしまうというのもおすすめの方法です。手紙や書類、書籍などはスキャンしてデータ化してしまえば、かなりすっきりしますよ。
紙類はかさばるものである上に、どんどん増えていってしまいやすいものでもありますよね。データ化できるものはそうしてしまうことも検討してみてください。
思い出の品を断捨離するコツ:「取っておくものは一つだけ」と決める
思い出の品は何もすべてを断捨離してしまう必要はありません。本当に大切なものは取っておいてよいのです。
ですが何でもかんでもとっておいておくことはできませんよね。そこで、取っておくものを厳選しましょう。
例えば「一つの思い出につき、保管しておく思い出の品は一つ」といったような具合です。 あるいは「思い出の品はこのケースに入る分だけにする」といったように、量でとっておく思い出の品の量を決めるのも良い方法です。
「ケースに入る分はとっておいても良いが、入りきらなくなったら整理する」とルールを決めておけば、無尽蔵に増えてしまうのを防ぐことにもつながりますよ。
この方法は思い出の品以外のものにも使えます(例えば「服はクローゼットのこのスペースに収まる分だけ」「本はこの棚に並べられるだけ」のように)。
思い出の品を断捨離するコツ:ジャンルごとに取捨選択を行う
思い出の品に限りませんが、手放すものと残すものとを取捨選択するときには、ジャンルごとに行うようにすると、とてもやりやすくなるので試してみてください。
思い出の品の場合は「手紙」「年賀状」「服(過去の制服や昔気に入っていた服など)」「友人知人からもらったプレゼント関係」のように分けて、断捨離していくと良いでしょう。
思い出の品以外のものを断捨離するときにも、「服」「靴」「インテリア雑貨」「タオル」「本」「書類」のように、それぞれのジャンルごとに「取っておくもの・手放すもの」を決めるようにするとスムーズに断捨離を行うことができる上に、自分が現在どの程度の量を所有しているのかがわかりやすくなります。
ぜひ断捨離をする際には試してみてくださいね。
思い出の品を断捨離するコツ:だらだらしてしまわないよう時間を決めて行う
断捨離や整理などは時間を決めて行うと、だらだら時間を浪費してしまいにくくなりますし、メリハリがつくので断捨離を行いやすくなります。
タイマーなどを使って、時間を区切って行うようにすることをおすすめします。
また疲れてくると判断能力が低下してしまい、何が必要で何が不要なのかがわからなくなってしまったりするので、適度に休憩をはさんだりしながら行うようにすると良いでしょう。
一気に断捨離を完了させようと頑張りすぎないことも、断捨離を成功させるためのコツになります。
人間関係の断捨離も大事
思い出の品を断捨離するコツをご紹介しました。
「なんだかすっきりした」「部屋が広く使えるようになった!」と嬉しい変化があればしめたものです。
思い出の品を断捨離した勢いで、人間関係も断捨離してみてはいかがでしょうか?
年齢を重ねるごとに女性を苦しめることも多い「人間関係」、一度立ち止まってチェックしてみましょう。
「一緒にいると疲れる」は見直しのサインかも
身軽な状態になりたいのであれば、人間関係の断捨離も重要になります。
人間関係の断捨離と聞くと抵抗を感じる方もいるかもしれませんが、「一緒にいるとなんだか疲れてしまう」ような相手であれば、自分のためにも断捨離した方が良いかもしれません。
一緒にいてお互いに良い影響をもたらさない関係は、どちらのためにもならないからです。
人間関係を見直すときには「最近あまり連絡をとっていないけど、大切な友人」に久しぶりに連絡をしてみるのも良いでしょう。
人間関係の断捨離は自分にとって「大切にしたい人は誰なのか」をきちんと考えるきっかけにもなります。
携帯の連絡先がいっぱいになっていませんか?
学生時代の友達、以前いた会社の同僚、あんまり付き合いのないママ友。あなたの携帯には普段かけないのに登録だけしている連絡先はありませんか?
数件ある程度なら問題ありませんが、そういった連絡先だけで電話帳やSNSが埋まっているようであれば、このあたりで一度断捨離が必要かもしれません。
なぜなら本当に必要な人の連絡先を探すのに、不要なアドレスが邪魔になったり探す手間が増えたりすることで、イライラが募ってしまうからです。
いらない連絡先があることでストレスが溜まるなんて、考えただけで無駄な時間ですよね?
「いつかは連絡するかも…」という連絡先は、今後ほぼ連絡することはないものです。そんな連絡先は断捨離してすっきりしてしまいましょう。
身軽になった携帯なら本当に大切な人の連絡先が一目見れば分かりますし、すっきりした携帯を見ればきっとあなたの心も晴れ晴れすること間違いなしです。
「本当に大切な人」は案外少ないもの
思い出の品と共通する所も多いですが、人間関係の中で「本当に大切な人」というのは案外少ないものです。
大人になると自分の好き嫌い以外の人間関係も大事にしなければいけないことも多いですが、思い出の品と同様に一度立ち止まってさまざまな人との関係を見直すことも大切です。
人間関係の断捨離を行うことで、本当に大切な人がおのずと見えてくるという効果もあります。
「人間関係を断捨離なんて…」と思う人も、自分の人生を見直す機会だと思ってぜひチャレンジしてみてくださいね。
中には取っておいたほうが良いものもある!
ここまでは思い出の品や人間関係の断捨離についてご紹介しましたが、なんでもかんでも捨てなければいけないというわけではありません。思い出の品でも人間関係でも、中には取っておいたほうがいいものもありますよ。
ここからはなかなか見極めが難しい、思い出の品や人間関係の断捨離の基準をお教えしましょう。
断捨離=なんでも捨てるわけではない!
断捨離が必要とはいっても、何でもかんでも手放せばよいというわけではありません。
手放してしまっても買いなおしたりすることができるものであれば「一度断捨離してしまったけど、やっぱり必要だとわかったから、再び買いなおす」ことも可能ですが、思い出の品の場合はそうはいきません。
一度手放してしまうと取り返しのつかないものであるからこそ、思い出の品の断捨離はしりごみをしてしまうものですよね。
取っておきすぎるのは問題ですが、本当に大切なものや必要と感じるものは、無理に処分する必要はないのです。
自分にとって本当に必要なのかどうかをしっかり見極めながら、断捨離を行っていくようにしてくださいね。
思い出の品だからこそ基準を明確にして断捨離の判断は慎重に
思い出の品でも人間関係でも共通することですが、断捨離をするにあたって自分の中で明確な基準を決めましょう。
思い出の品なら、「5年前より古いものは断捨離する」「子供の作った工作は状態が良いものだけ残す」など残す期間や状態に合わせて基準を作るのがおすすめです。
人間関係なら「子供関係の人は断捨離しない」「辞めた会社の人は連絡を取らないから断捨離する」など、将来的にも関わりがありそうな人や今自分がいる環境に合わせて基準を作ると良いでしょう。
断捨離の基準は人それぞれですから、何が正解ということはありません。
自分には何が大切なのか?どんな人達と付き合っていきたいのか?など、明確な自分なりの基準を見つけてみましょう。
断捨離の基準作りも、断捨離と同様自分の人生を見つめなおすチャンスになりますよ。
断捨離の参考になるおすすめ本
思い出の品や人間関係の断捨離についていろいろご紹介してきました。
ここまでお付き合いいただいた方の中には、「よし!断捨離をやってみよう」と決意して動こうとしている方もいるでしょう。
しかし、普段から断捨離に慣れていない人は捨てる基準で悩んでしまったり、行動が続かなかったりするものです。
そんな時断捨離の背中を押してくれるのが、断捨離を紹介している本です。最近の断捨離ブームにのってさまざまな本が発売されていますので、そういった本に目を通してモチベーションをあげていきましょう!
最後に断捨離をするときに参考になる書籍をご紹介しておくので、ぜひ参考にしてみてください。
『人生がときめく片づけの魔法』(近藤麻理恵/サンマーク出版)
『人生がときめく片づけの魔法』(近藤麻理恵/サンマーク出版)は、断捨離初心者の方にもおすすめの一冊です。最初に読む片付け・断捨離関連の本としてもぴったり。
「ときめくか、ときめかないか」で手放すものと取っておくものとを決定するという方付け方法は、わかりやすく断捨離をしたことがない方でも理解しやすいのではないでしょうか。
「こんまり」こと近藤麻理恵さんの片付け本は、続編である『人生がときめく片づけの魔法2』や、本を普段あまり読まない方にもおすすめできる『イラストでときめく片付けの魔法』『マンガで読む人生がときめく片づけの魔法』などもあります。
読みやすいと感じるタイプのものを選んでみてはいかがでしょうか。
『ぼくたちに、もうモノは必要ない。 – 断捨離からミニマリストへ – 』(佐々木典士/ワニブックス)
『ぼくたちに、もうモノは必要ない。 – 断捨離からミニマリストへ – 』(佐々木典士/ワニブックス)は、ミニマリスト本としてかなり有名になった一冊なので、ご存じの方も多いのではないでしょうか。
最低限のものだけを所有して暮らすというミニマリストの考え方は、そのままそっくり取り入れなくても、断捨離の際に役立ってくれることでしょう。
最小限主義者である「ミニマリスト」は大分広く知られるようになったので、そのライフスタイルや考え方が気になっているという方もいるのではないでしょうか。
ミニマリストがどのようなものであるのかを知るための良い教科書となってくれるような本なので、ミニマリスト的ライフスタイルが気になっている方は参考にしてみてください。
『片づけられない女のためのこんどこそ!片づける技術』(池田暁子/文藝春秋)
『片づけられない女のためのこんどこそ!片づける技術』(池田暁子/文藝春秋)は、タイトルの通り片付けや整理整頓などが苦手な方に向いている書籍です。
コミックエッセイなので、あっさり読むことができるところも魅力となっています。本を読むのがあまり得意ではないという方にもおすすめですよ。
断捨離本というよりは片付け本ですが、断捨離時の参考にもなってくれるはずです。とても読みやすいので、参考にしてみてはいかがでしょうか。
『人生を思い通りに操る 片づけの心理法則』(メンタリストDaiGo/学研プラス)
『人生を思い通りに操る 片づけの心理法則』(メンタリストDaiGo/学研プラス)は、科学的に効果的な片付けの方法やコツが紹介されている本です。
「自分にとって一体何が必要なのか?」「一体どのような人生を送りたいのか?そのために必要なものは何なのか?」を考え直すきっかけにもなるでしょう。
形のある「もの」を取捨選択するだけでなく、頭の中もしっかり整理整頓する必要があるということなどが書かれており、一般的な片付け本や断捨離本とは少し視点が違っているところも特徴となっています。
過去と決別して、身軽になりましょう!
思い出の品を手放すことは、過去と距離をとることにもつながります。思い出の品を整理して、物理的にも精神的にも身軽になってみませんか?
断捨離というのは、何もかも捨てるという意味ではありません。不要なものや人間関係を整理し捨てることで、本当に自分が大切にすべきものを見つけて行く作業でもあります。
断捨離に慣れていない人は、もしかしたら最初は捨てることへの罪悪感や断捨離の基準が不明確になり辛いこともあるかもしれません。
しかし断捨離した後の爽快感は格別ですし、自分が大切なものや人だけに囲まれて過ごす生活は非常に価値のあるものです。
行き詰った時は断捨離の本なども参考にして、ぜひ思い出の品や人間関係の断捨離にチャレンジしてみてくださいね。