最近狩猟がブーム?女性ハンターもいる?!
キャンプやグランピングのブームが到来してから、野外での楽しみ方の幅がどんどん広がってきています。
そのひとつに狩猟もあり、今や狩猟免許を取得する試験の申し込みが、ものの15分で定員数をむかえる始末なんですよ!
女性の受験者も増えていますし、コロナの影響で受験者数の枠を減らしていることもありますが、そんな短時間で申し込み締め切りになるって、相当のブームが到来しているといえますよね。
女性ハンターが増えている!
そして、本題はここから。
狩猟ってどうしてもイメージ的には男性がしていると思うかもしれませんが、昨今では女性ハンターも増えています。動画サイトや漫画でも女性が狩猟に取り組む内容のものも増えています。
ブームと共に始めた女性ももちろんいますが、実はこれまで脚光を浴びていなかっただけで、女性ハンターとして活動していた方って案外多くいるものなんですよ!
狩猟女性のリアル!ブームだけでは続かない
ブームになったことがきっかけで、本当に狩猟にハマってしまって趣味のひとつにしたり、狩猟を生業にするようになる女性もいますが、残念ながらブームに乗って始めても、続かない女性もたくさんいます。
大半の女性は動物を殺める狩猟に、抵抗がある方もいるでしょうし、狩猟を正しく理解していない方であれば、狩猟ブームそのものに偏見を抱くかもしれませんが…。女性猟師が続かない理由についても少しご紹介します。
ブームだけでは続けられないのは猟場の問題も…
狩猟をできる場所は各都道府県で決まっています。そして、昔から狩猟をしている人たちや猟友会が、ある程度の「猟場(狩猟できる場所)」を各自で持ち場としているのです。そのため、勝手に山に入っていってできるということではありません。
また、狩猟を実際に行う場合には、各地域での狩猟者登録も必要になります。ブームで免許をとっても、簡単に始められるわけではないんですね。
師匠につくなどではない限り、簡単には猟場を持つことはできないと思っておいた方がベター。
ブームだけでは続けられない!スタミナも必要!
狩猟をする場所=獣が出る場所であり、獣が逃げ込む山や森の中なわけです。とんでもない道なき道に入っていかないといけないこともありますし、どろどろになることもあります。
それに相手は野生動物ですから、逃げたら逃げる分だけ山を歩き倒さないといけません。それだけ山の中を歩き回っても、収穫ゼロの時なんてしょっちゅうですからね…。
いくら山系の遊びがブームといっても、足場の悪い中を危険と隣り合わせで歩くのってかなりキツイわけで…。
現実はそう甘くない
また、獲物を捕獲できたとしても、その獲物を運ぶ体力も必要です。
猟銃での狩猟は基本的に何人かで組んでやるため、女性ひとりで獲物を運ぶ必要はありませんが、大きなイノシシなどになると100キロ前後のものもいますし…。
山ビルやダニなどの虫もいますし、危険な植物もありますから、山の知識もなければなりませんし、ブームで始められるほど、現実はそう甘くはないのです。
狩猟ブーム!でも…女性も免許は取れる?収入は?
狩猟って男性のワイルドな暮らしをイメージするかもしれませんが、女性でも狩猟免許を取得することは可能です。
アウトドアブームの流れもあって受験されるのは男性が大半で、女性は数えられるほどしかいませんが、実際に狩猟を生業にしている女性もいますし、狩猟ブームでにあやかって始めたのに、のめり込む女性も案外多くって!
でも…狩猟を生業にした場合、どのくらいの収入になるのでしょう?詳しくみていきましょう!
狩猟の免許の種類は大きく2つある!
狩猟って、銃のイメージが強いかもしれませんが、狩猟の免許にはわなと銃の免許があるんですよ。
・銃:空気銃とライフルがあり、山歩きをしながら猟犬などとともに大物相手(鹿やクマ、大型イノシシ)を狙う時に使用
・わな:網(ロープ)を使用するタイプと箱わななどのわなを使用するタイプがあり、一定の場所に仕掛けて小型の動物(小型のいのしし、あなぐま、うさぎ、サルなど)の捕獲に使用
お好きなものを選ぶ仕組みです。
わな猟
銃が怖い…という場合はわな猟でもいいのですが、このわな、案外重いものもあって、女性が組み立てるには一苦労するんです。
ちなみに実技試験では、わなの場合、このわなの組み立て試験がありますし、猟銃の場合は銃の扱い方や距離感覚のテストもあるのですが、緊張していると案外ミスって減点されてしまうケースもあるんですよ。
また、筆記や獣害の知識に関するテストもあります。ブームで勢いで免許を取得しても、実際に猟に出ないと忘れてしまうので注意しましょう!
狩猟を生業にした女性の収入は?
気になる狩猟での収入ですが、男性でも平均して250万円前後、女性に至っては200万円前後になってしまいます。狩猟で一般の会社員レベルに稼ごうとしても、実は限界があるからくりがあるのです。
捕獲した獲物は地域によって金額は異なりますが、しっぽなどを市役所などに提出すると、駆除の補助金がもらえるシステムになっています。
ハクビシン1匹いくら(2000円前後)、いのししでいくら(6,000円から10,000円前後)と決まってるんです。
この金額は各市町村で違いますし、また「1猟師何匹までしか補助金を払わない」と決まっている市町村が大半なので、どれだけ多く仕留めようがもらえる金額には上限があるということ。
さらに女性はどうしても男性よりも体力がない分、収入は男性よりも低くなる傾向があります。
猟友会などに入っている場合はわなで仕留めた獲物の駆除にいくと、プラスアルファの配当金はありますが、ブームゆえに猟師も増えている今、やり方次第ではもっと収入は減る可能性も…。
狩猟をブームで終わらせない女性たちのリアル
ここでいう狩猟は趣味としてのハンティングというわけではなく、生活に直結する獣害駆除の意味でのお話です。
ですから、ブームや遊びという意味で動物を殺めているのではないということを、理解しておいてくださいね。
また、本気で環境維持のために女性でも一生懸命、猟に励んでいる人はいます。
普段の生活で獣害の被害がない環境にいる場合は、狩猟と聞くと動物を殺める嫌な行為と思うかもしれません…。
狩猟が行われないととんでもない状態に
しかし、自分の生活に支障はないように感じているだけで、狩猟が行われなければ田畑を荒らされ、野菜の値段も高騰しますし、生態系も崩れて、とんでもない状態になっているはずです。
ブームで終わらせてしまわないで、これを機に、異常発生してしまった外来種や鳥獣についても少し考えてみてみませんか?
このキャンプブームに乗っ取り、狩猟をブームで終わらせず、自然と共存することについて学んでみてくださいね!