【熟年離婚】50代での離婚の原因&離婚を決断する前に考えたいこと

「熟年離婚」という言葉を最近よく聞くようになりました。50代以降になって離婚をしてしまう夫婦が増えてきているのです。皆様の中にも50代での離婚を考えている方もいるのではないでしょうか。では、それまで長く連れ添ってきたパートナーと離婚を決意する理由とはどのようなものなのでしょうか?また、離婚を決意する前に考えておくべき事もご紹介していきます。

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50代など、熟年での離婚が増えてきている

「熟年離婚」とは、一般的に「20年以上」の同居期間を経た夫婦が離婚することを指します。厚生労働省の「平成28年人口動態統計月報年計(概数)の概況」(参考:https://ricon-pro.com/columns/187/)によると、全体の離婚数216,805組のうち、37,604組が熟年離婚に該当。
熟年離婚は全体の約17%を占めているということがわかりました。

そして、50代以降の熟年離婚が年々増えてきている背景には、「年金分割制度の整備」と「女性の社会進出」の影響が指摘されています。

現在の50代以降の女性は、主に専業主婦の女性が多いのが特徴です。専業主婦の場合、経済力を男性に頼っているため、離婚をすると経済的に苦労することがわかっているからこそ、これまで離婚を踏み止まっていた人も多いのではないでしょうか。50代や60代からの再就職は現実的に難しく、「離婚後にどうやって生活をしていけばいいのか?」というのが専業主婦の女性にとっては大きな悩みでした。

しかし、2007年の「厚生年金保険法」により、結婚していた期間に応じ夫の厚生年金の分割ができるように改正。専業主婦が抱えていた離婚後の経済的な不安が少しだけ改善されることになりました。夫が厚生年金の受給者の場合、年金分割制度を利用すれば、これまでよりも離婚へ踏み出しやすい環境が整ったと言えるでしょう。

一方、熟年離婚の予備軍とされる40代や30代は、「女性の就業率」が上昇しているのが特徴。社会進出をして「経済力」を持っている女性が多く、50代や60代に多かった専業主婦とは違い、積極的に離婚のカードを切れるようになりました。今後も共働きをして経済力を男性に依存しない女性が増えれば増えるほど、女性の方が主導権を持って離婚できる機会が増えていくことが予想されます。

50代での離婚の原因として多いものは?

50代での離婚原因として多いのは、「子育ての終了」と「介護の問題」です。

・子育ての終了

子供が小さいうちは、子供の人格形成に与える離婚の影響の大きさを考え、どんなに嫌なことがあっても「子供のため」と耐え忍ぶ夫婦が多いです。特に子育て中に離婚した場合、子供の親権が欲しい女性は、離婚後に教育費や生活費で困り、一気に貧困に転落してしまう可能性があります。

離婚の時に養育費の取り決めをしたとしても、相手が子供が大人になるまで確実に履行する保証はありません。離婚後に養育費の支払いが止まってしまえば、経済的に困窮し、子供に十分な教育を受けさせることも難しくなってしまいます。実際に、離婚がきっかけとなり貧困で苦しむシングルマザーは少なくありません。

しかし、子供が成長して独立してしまうと、自分の気持ちを押し殺してまで夫婦で一緒にいる理由がなくなってしまいます。子育ての終了時期の目安は、「子供が大学を卒業するまで」「子供が成人するまで」など、家庭によってそれぞれです。子供のこと以外に会話がない夫婦、性格の不一致に悩んでいる夫婦などは、子供が巣立った後に一緒にいて楽しめる要素がないため、離婚しやすい傾向があります。

・介護の問題

50代以降になると、子育てが終わる一方で、「介護の問題」に悩まされる夫婦が多いです。夫婦どちらかの親が要介護となれば、仕事をしている夫は介護が難しく、必然的に妻が介護を担当することが圧倒的に多いようです。自分の親の介護であれば、これまで育ててくれた感謝の思いもあり、納得して介護に向き合えるでしょう。しかし夫の親の介護となると、やはり抵抗を感じてしまう女性が多いものです。特にこれまで姑や舅からひどい嫌がらせを受けていた場合は、「介護をしたくない」と思っても仕方がないですよね。

更に、女性にとって一番最悪のパターンは、夫の介護です。夫が要介護になってしまう場合、介護の問題だけではなく、経済的にも女性が大黒柱となって働く必要が出てきます。女性一人で、生活を支えて、介護をしていくのは、想像以上に辛い事。相手が死ぬまで介護とお金を心配する日々が続くため、明るい将来を期待できず、離婚という文字が頭をよぎるようになってしまいます。

50代で離婚をするメリット・デメリット

50代で離婚をする場合、メリットとデメリットのそれぞれについてチェックをしてみましょう。

■メリット

・自由になれる

50代で離婚をする最大のメリットは、やはり「自由」になれることです。特に専業主婦の場合、これまで何十年も夫や子供の生活をサポートするために、「脇役」に徹して生きてきた人は多いはずです。自分がやりたいことがあっても、家族のために諦めてきた人も少なくありません。

そんな長年の不満が積もりに積もり、子供が巣立った後に、自分自身の人生をもう一度生き生きと過ごしてみたいと感じ、離婚を希望するケースが見られます。

・再婚で幸せになれる可能性がある

夫婦の関係が冷めている場合、お互いに別々の人生を歩むことによって、再婚して別の幸せを見つけられる可能性があります。お互いに対する関心も会話もない生活は、ただ空しさが残るだけ。中には、夫婦どちらかが、既に不倫や浮気で別のパートナーを見つけている場合もあります。一緒にいても満たされず、幸せになれない生活ならば、残りの人生を楽しく過ごせるパートナーを探すためにも、離婚は一つの選択肢です。

■デメリット

・(女性の場合)経済的な不安がある

専業主婦だった女性の場合、離婚をしてしまうと経済的な問題が重くのしかかります。職歴のない女性が50代から再就職をするのは、想像以上に過酷です。正社員は難しく、アルバイトやパートとして、非正規雇用で生きていくことが精一杯になってしまうでしょう。これまで経済的に余裕がある暮らしをしていた場合、生活レベルがガクンと落ちるため、場合によっては後悔する可能性も否定できません。

・(男性の場合)家事や子供とのコミュニケーションに不安がある

これまで家事や育児を妻に全部任せていた場合、50代で離婚をすると料理や洗濯などの生活力が低く不便さを感じるでしょう。「どこに食器や洗剤があるのかわからない」「料理が出来ないので毎日惣菜」など、これまで妻に頼り切りだった部分が浮き彫りになりやすいです。

また、子供とのコミュニケーションも妻を仲介して成り立っていた場合、離婚してしまうと子供と疎遠になってしまう場合も考えられます。特に料理が出来ない男性は、食生活を外食やお惣菜に頼る傾向があるため、食生活の乱れから健康管理が難しくなる可能性があるでしょう。

・一人で寂しい

50代で離婚して、すぐに再婚相手が見つかる人は良いですが、一緒にいられるパートナーが見つからない場合は、一人で寂しい時間を過ごすことになってしまうでしょう。子供たちも結婚して自分たちの家庭を持った場合、必ずしも親と一緒に同居をしてくれるとは限りません。離婚によってやっと自由な時間が手に入っても、一緒にご飯を食べたり、笑い合える人がいないと、孤独感が強くなってしまい、幸せとは言い難くなってしまいます。寂しがり屋で人と一緒にいないと精神的に不安定になってしまう人は、離婚をしない方が安心感を得られて良い場合もあるでしょう。

後悔する前に!50代で離婚の決断をする前に考えたいこと

50代で離婚を考える場合、後悔しないようにするためには、まずは「見通し」を立ててみましょう。

例えば専業主婦の場合、離婚後の生活がシビアになることが明白なので、再就職できるかどうかが大きなポイントになります。いくら年金分割制度で、夫の厚生年金がいくらか入ることになったとしても、これまで通りの生活ができるとは限りません。

そもそも、夫が厚生年金ではない場合や、資産や貯金がなく離婚の時に財産分与が期待できない場合、自分で稼いで生きていくことが必要です。再就職の見通しが立たず、離婚後に生活していける基盤が築けない場合は、無理に離婚をすると路頭に迷う可能性があるため、離婚をしない方が良い場合もあります。特に障害や持病などを抱えており、自力で働くことが難しい場合は、離婚によって生活保護を受けなければ生活できない可能もあるでしょう。

また、不倫などが原因で離婚を考えている場合も、慎重に検討する必要があります。不倫や浮気が原因で離婚をする場合、夫婦間で合意があったとしても、子供が家庭を壊したあなたを一生許さない可能性があります。離婚をきっかけに子供と疎遠になり、最悪の場合は絶縁関係になる場合もあるでしょう。そして、子供と絶縁になってまで選択した不倫の恋も、あっけなく終わってしまった場合は、あまりにも大きな代償を払うことになってしまいます。離婚の時に子供と揉めてしまうと、晩年になってから後悔する可能性があるので注意をしましょう。

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