そもそもハーブってどんな植物?
お茶にしたり料理に使われたりするハーブ。ハーブは「香りがあり人間の生活に(料理や薬など)役立つ植物」と言われています。非常に幅広いです。
食用だとペパーミントやバジル、お茶だとカモミールやハイビスカス、薬用だとラベンダーやレモンバームなどが有名ですね。
もちろんこれ以外にも多くの種類があります。普段目にするものは、数あるハーブの中のごく一部であると言えるでしょう。
ハーブガーデニングをする際のコツ・ポイント
ハーブは生命力が強いため、種類にもよりますが、基本的には育てやすいです。ですのでハーブはガーデニング初心者の方にもおすすめですよ。
なおハーブは広い庭はもちろん、ベランダなどの限られたスペースでもプランターで育てることが可能です。
ハーブを育てるときには「種から育てるか苗を買ってくるか」で迷うかもしれませんが、初心者の方にはそこそこ育っている苗から育て始めることをおすすめします。種から育てるのはなかなか難しいためです。
またガーデニングに使用する土は、ハーブ用として売られているものを使うと簡単ですよ。なおハーブにはあまり肥料がいらないとされているので、肥料のやりすぎには注意してください。
ハーブを育てるときのポイントは「それぞれの植物に合っている環境で育てること」です。これはハーブに限りませんが、植物は種類によって日陰でも育つものもあればしっかり日に当ててあげる必要があるものもあります。
また乾燥に強い植物もあれば、あまり強くない植物もありますし、育てるのに適している気温などもそれぞれ違いがあるのです。
まずは育てようと思っている植物を育成するのに適している環境などについて、調べるようにすると良いでしょう。
また複数の種類のハーブを寄せ植えする場合には、似た環境を好むものを組み合わせるようにすると成功しやすいですよ。
ガーデニングにおすすめなハーブの種類
ガーデニングにおすすめの育てやすいハーブ:カモミール
カモミールはハーブティーとしても良く飲まれている、かなりなじみ深いハーブですよね。
カモミールの小ぶりな花は、可憐な雰囲気でとても可愛らしく、ガーデニングにもぴったりです。
カモミールは「ジャーマンカモミール」と「ローマンカモミール」の2種類が有名です。ジャーマンカモミールは一年草ですが、ローマンカモミールは多年草のハーブになります。
乾燥を好むのがカモミールの特徴です。根腐れの原因にもなりますので、水のやりすぎには注意してください。土がしっかり乾燥したことを確認してから、たっぷりと水をあげると良いでしょう。またしっかりと日光を当ててあげることも大切です。
カモミールには青りんごのような優しい甘味があり、収穫したものはハーブティーにしたり、ハーブのサシェを作ったりするのに使うことができます。
リラックス効果の高いハーブなので、カモミールティーを寝る前にゆっくり飲んだりするのもおすすめです。
ガーデニングにおすすめの育てやすいハーブ:ミント
ミントはかなり育てやすい植物です。生命力が強いので地植えはせずにプランターで育てることをおすすめします。
ミントには様々な品種があります。ガーデニングにはペパーミントとスペアミントが特におすすめです。
ペパーミントはすっきりとした清涼感のある香りが特徴です。ペパーミントはあまり乾燥した状態を好まないハーブなので、特に土が乾燥しやすい夏はこまめに水やりをするようにしてください。また直射日光に当ててしまうと葉が焼けてしまうことがあるので注意です。
スペアミントはスーッとした香りがあるもののペパーミントよりも香りや風味が穏やかで、料理などに使いやすいです。アイスに沿えたりしてもおしゃれですね。スペアミントもそこまで乾燥を好むハーブではありませんので、土の表面が乾燥したら水をたっぷりあげるようにしてください。
ミントはハーブティーやお菓子などに使いやすいハーブです。ミントティーは清涼感たっぷりでアイスで飲んでも美味しいですよ。
ガーデニングにおすすめの育てやすいハーブ:ローズマリー
ローズマリーはすっきりとしたすがすがしい香りのハーブです。肉料理などに使われることが多く、身近なハーブなので、親しみやすいのではないでしょうか。
ローズマリーは寒さにも暑さにも比較的強いため、育てやすいハーブであるとも言えます。日当たりの良いところを好むので、しっかり日が当たるところに置いてあげてください。
また乾燥を好むので水のやりすぎには注意してください。プランターで育てる場合は、水はけが良いものを選ぶようにしたいところです。
ローズマリーは臭み消し効果があるので肉料理や魚料理に活用することができます。殺菌効果があるところも嬉しいですね。
また頭をシャキッとさせる効果もあるハーブなので、気分をすっきりさせたいときなどに、ハーブティーにして飲んでみるのもおすすめですよ。
ガーデニングにおすすめの育てやすいハーブ:バジル
イタリアンに欠かすことができないハーブであるバジル。サラダなどにして食べることもできるので、自宅で育てておくとかなり便利ですよ。
バジルは暑さに強いハーブなので、暖かく日当たりの良いところで育てることをおすすめします。
ただし真夏の強い直射日光に当ててしまうと葉が焼けてしまうこともあるので、夏場はやや日陰に置いてあげるのも良いかもしれません。
バジルは乾燥が苦手なハーブでもあるので、水やりはたっぷりと行うようにしてくださいね。またハーブは比較的肥料を必要としないものが多いですが、バジルの場合は適量与えてあげることで、より強く育てくれます。
バジルは香りや風味が良いのはもちろんですが、抗菌効果や鎮静作用などの、心身に嬉しい効果も期待できます。色々活躍してくれる、お役立ちハーブの一つです。
ガーデニングにおすすめの育てやすいハーブ:イタリアンパセリ
料理のつけあわせなどに使えて便利なパセリ。イタリアンパセリはビタミンや鉄分などの栄養素を豊富に含んでいます。
普段の食事に取り入れることで、色どりをプラスできるだけでなく、栄養もアップさせることができるでしょう。また比較的苦みが少ないところも食べやすいです。
イタリアンパセリは強すぎる日差しを好まないので、直射日光には当てないように気を付けてください。また暑すぎる環境も苦手とするので、真夏は涼しい場所に置いてあげた方が良いでしょう。
水は表面が乾燥したら、たっぷりと与えるようにしてください。乾燥のしすぎはあまり好まないようです。
収穫したイタリアンパセリは、たっぷりと料理に活用しましょう!すぐに使いきれない分は、洗って水気を切った後冷凍しておくと長持ちしますし、すぐに使うことができて便利ですよ。
ガーデニングにおすすめの育てやすいハーブ:ルッコラ
サラダなどで良く食べられる定番のハーブであるルッコラ。少しゴマに似た風味がするところが特徴です。
ルッコラはガーデニング初心者の方でも育てやすい上に収穫も望めるハーブなので、自宅で育てるのにぴったりですよ。ルッコラ好きな方はチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
ルッコラは暑さよりも寒さに比較的強いハーブであると言えます。日光を好むハーブではありますが暑さにさほど耐性がないので、夏の直射日光には当てない方が良いでしょう。
多湿よりやや乾燥した状態を好むため、水のやりすぎには注意してください。土がしっかり乾いてから水やりを行うようにすると良いでしょう。
収穫したルッコラはサラダはもちろん、色々な料理に使うことができます。たくさん収穫してたっぷりと楽しみましょう!
ちなみに長くたくさん収穫するためには、蕾ができたら開花する前に摘んでしまうことをおすすめします。蕾をつけたままにしておくと、開花のために栄養がそちらに行ってしまうためです。
ガーデニングにおすすめの育てやすいハーブ:レモンバーム
レモンバームはシソ科のハーブです。「メリッサ」と呼ばれることもあります。
レモンのようなさわやかな香りがするところが特徴です。癖がなく飲みやすいため、ハーブティーとしてよく飲まれます。
レモンバームは寒さに強いという特徴があります。関東以南の雪があまり降らない暖かい地域であれば、冬でも外で問題なく育てられるようです。
適度に日光に当ててあげる必要はありますが直射日光は苦手なので、強い日差しに当てないように気を付けてください。長時間直射日光を当てることは、葉焼けなどの原因となります。
また水は、土の表面が乾いたらたっぷりと与えるようにしてください。乾燥状態はさほど得意としないようです。
収穫したレモンバームは、ハーブティーとして楽しむのがおすすめです。
レモンバームにはリラックス効果があるので、気持ちをほっと落ち着けたいときにぴったりです。さわやかな香りで紅茶とのブレンドにも適しています。
また発汗作用や抗菌効果などがあるので、風邪のときに飲むのにも効果的ですよ。
ガーデニングにおすすめの育てやすいハーブ:セージ
シソ科のハーブであるセージは、スパイスのように料理に活用されることが多いハーブです。様々な品種があるところも特徴であると言えます。
セージは暑さにも寒さにも比較的強いですが、かといって極端に寒いところや真夏の厳しい直射日光などにはさすがに耐えられませんので、真夏や真冬は環境の良いところへ移動させてあげると良いでしょう。プランターが便利です。
またセージは乾燥を好むハーブなので、やや土の状態は乾燥気味にしておいた方が良いでしょう。土がしっかり乾いてから水やりを行うようにしてくださいね。
セージは料理に使うのはもちろん、ハーブティーにして飲むのもおすすめです。セージは喉の痛みなどを緩和させてくれる効果があるので、風邪などで喉の調子がイマイチなときに暖かいセージティーを飲んでみてはいかがでしょうか。
飲むだけでなく、濃いめに淹れたセージティーでうがいをするのも効果的ですよ。
ガーデニングにおすすめの育てやすいハーブ:ラベンダー
リラックス感の高い香りで人気のラベンダー。ハーブもアロマもとても人気がありますよね。香りが良いのでサシェやポプリを作るのにぴったり。また殺菌効果も高いので、スキンケアなどにも活用することができます。
ラベンダーは乾燥した状態を好むハーブなので、水のやりすぎには注意してください。やや乾燥した状態を保つようにすると良いでしょう。水やりは、土がしっかり乾燥してから行うことで、根腐れなどを防ぐことができます。
ラベンダーがたくさん収穫できたときには、ドライハーブを作っておくと、ポプリやハーブティーなどに活用できる上に、長持ちさせることができますよ。
作り方はラベンダーを花束のように紐で数本結んで、風通しの良いところに吊るしておくだけです。
育てたハーブは収穫して料理などに使うのがおすすめ
収穫したハーブを色々活用できるところも、大きな楽しみですよね。
ハーブには、料理・お菓子・つけあわせ・お茶・香りを楽しむ・サシェ・虫よけ……等々、色々な使い道があります。
風味がしっかりとあるものや食用に適しているものは、料理やお菓子などに使うと良いでしょう。フレッシュな状態でも良いですし、一旦乾燥させてから使用してもOKです。乾燥させておくと長持ちもするので、たくさん収穫できた場合にはしっかり乾燥させてドライハーブを作っておくのも良いですね。
ハーブティーは多くのハーブで楽しむことができます。フレッシュでもドライでも美味しいハーブティーを淹れることができますので、ハーブを収穫したらぜひハーブティーを作ってみましょう。複数のハーブを組み合わせたり、緑茶や紅茶などとブレンドして楽しむこともできますよ。
リラックス効果のあるハーブで作ったハーブティーなら寝る前などのリラックスタイムに、頭をすっきりさせてくれる効果があるものなら寝起きに飲んだり勉強のお供にしたりすると良いでしょう。
香りが強めのハーブは、サシェやポプリにするのにぴったりです。作り方は簡単で、ガーゼなどにハーブを包んだら、リボンでしばって封をするだけです。ハーブはあらかじめ乾燥させておきましょう。
虫が嫌う香りのハーブ(レモングラスやゼラニウム等)でサシェを作れば、虫よけ効果も期待できます。
ハーブのサシェはクローゼットなどに入れておけば、洋服も良い香りになるでしょう。複数のハーブを組み合わせたり、好みの香りのエッセンシャルオイルをプラスしたりしてもOKです。
ハーブを育てて、楽しくガーデニングしましょう♪
ハーブを育てるときのポイントや育てやすい種類などについてご紹介してきました。いかがでしたでしょうか。
ハーブは初心者でも比較的育てやすいので、これからガーデニングを始めようと思っている方にもおすすめです。育ったハーブを料理やお茶などに活用させることができるのも楽しいですよね!
ぜひ興味がある方は、ハーブを育ててみてくださいね。