高すぎるプライドは自分自身の負担になってしまう
アラフィフともなると、仕事においても、また人生そのものにおいても、様々な経験やスキルを積んできた分、どうしてもプライドが高くなりがちですよね。もちろんそれはまったく悪いことではなく、自信にあふれたアラフィフの女性は周りから見てもとても素敵なものです。
しかし、時にそのプライドが邪魔をして、自分を苦しめてしまったり、素直になることができなかったりということはないでしょうか。
たとえば、テレビを見ているときに、知らない言葉が出てきた。すぐに、「これってどういう意味?」と聞ければよいのですが、なぜかプライドが邪魔をして、知ったかぶりをしてスルーしてしまったということはないでしょうか。あるいは、職場で分からないことがあったときや、トラブルに陥ってしまったとき、どうにも素直に周りに助けを求められない…
普段、周りから頼られることの多いアラフィフならではの悩みといえるでしょう。年齢を重ねるにつれ、経験値やスキルの高さから、どうしてもプライドは高くなりがちですが、そのせいで自分が苦しくなってしまうのは避けたいものです。
分からないことがあったときや、困ったことが起きたとき、周りにヘルプを求められる柔軟性は、たとえアラフィフでも失いたくないですね。
アラフィフでプライドが邪魔になってしまう場面とは?
アラフィフのピンチ!スマホの使い方、聞いたことのないビジネス用語…
国際化が進み、また、さまざまなIT機器やガジェットが登場する今日この頃。聞きなれないカタカナ用語や、最新ガジェットの取り扱いなど、戸惑うことがたくさん。
今まで積み重ねてきた経験やスキルが通じない状況に置かれることも多いのが、今を生きるアラフィフの日常ではないでしょうか。
たとえば、職場のミーティングの席で、司会者が「ではそれぞれのタスクについて、進捗状況を報告してください」「サステイナブルなシステムを構築しましょう」なんて言っているけど、一体どういう意味なの…?なんて困惑した経験を持つ方も多いはず。
みんななんとなく納得した顔でうなずいてはいるけど、意味が分かってないのって私だけ?なんて不安になったり。
また、思いきってスマホに変えてみたはいいけど、説明書もついてないし、使い方を調べてもチンプンカンプン…同世代の友達に聞いても、みんなも分ってない…アプリもいろいろありすぎるし、なりすましとか、なんだか気にすることが多すぎて怖い!
なんてパニックに陥ってしまうアラフィフも少なくありません。
そんなとき、身近にいる若い人にサラっと聞ければよいのですが、普段から姉御肌で通っていたり、「なんでも知っててすごいですね!」なんて言われているキャラだったりすると、プライドがあってなかなか聞けない…という状況に陥りがちです。
店員さんに聞いてはみたけど、よくわからないカタカナ用語を羅列されて、ますますわからなくなってしまった… やっぱり私には無理なんだ…なんて、あきらめたくなる気持ちもあるでしょう。
しかし、それではいつまでたっても、時代に置いて行かれたままです。ネットで調べてみるのも良いでしょうし、職場や身近にいる若い子に、「ちょっと教えて!」と聞いてみるのが良いでしょう。
最新のガジェットやアプリを使いこなしている彼らなら、きっと喜んで教えてくれるでしょう。
仕事や家事がいっぱいいっぱい…思いきってヘルプを求めたいけど…
職場でも頼られることの多いアラフィフ。要領の悪い後輩や、まだ知識のおぼつかない新人さんなど、上司からフォローを任されているという人も多いのではないでしょうか。
また、はっきり指示はされていなかったとしても、アラフィフさんゆえの経験値の高さから、周りはどうしても自然と頼ってきますよね。「あの人に聞けばなんでも分かるよ!」「困ったことがあったら〇〇さんに相談するといいよ!」なんて言われて、頼りにされているアラフィフさんも多いでしょう。
しかし、そんな経験値もスキルもあるアラフィフさんでも、時にはトラブルを抱えてしまったり、仕事が立て込んで余裕がなくなってしまうこともありますよね。それでも周りはいつも通り、あれこれ質問してきたり、「あの子ちょっと早退するらしいから、代わりにこれお願い」なんて更に仕事を頼まれてしまったり。
そんなときに、「今は無理!」「他の人に頼んでください」と言えてしまえばラクなのですが、日頃のキャラや、自分の中のプライドから、つい涼しい顔で引き受けてしまっていないでしょうか。自分も早く帰りたいのに、結局誰よりも遅く残って残業する羽目になったり…
余裕がないときには「ちょっと今は厳しいかも」と、素直にヘルプを出してみれば、きっと周囲も理解して、あなたを助けてくれるはず。
流行がわからないのは恥ずかしいこと?
年齢を重ねるにつれ、流行りモノや、流行のファッションから遠ざかってしまうといったことは誰にでもありうることです。特に、仕事に家事にと、毎日をあわただしく過ごすことの多いアラフィフさんであれば、尚のこと。
職場の若手や後輩と、なにげない日常会話を交わしていたときに、聞きなれない言葉を使われて、戸惑ったことはないでしょうか。
特に、若い人の使う言葉と言うのはあまりにもめまぐるしく移り変わるもの。それに、ちょっとうっかり古いこと歯遣いをしてしまうと、一気に「古い人」扱いされてしまいそうで…
もちろん、いちいち流行語を追いかけて使う必要はありませんが、「なんだろう?」と思ったことを、アラフィフゆえのプライドで質問できないのはもったいないことです。
特に最近の流行語は、インターネットでのやりとりから生まれることも多く、テレビや雑誌を見ているだけではなかなか耳に入ってこないことも多いのです。知らないことはまったく恥ずかしいことではありません。
「それってどういう意味なの?」と、明るくさらっと聞いてみると、面白い答えが返ってくるかもしれませんよ。
また、流行語以上に、女性として気になるのが流行のファッション。
ベーシックなものを選んではいるつもりでも、そのシルエットや雰囲気などは、毎年めまぐるしくアップデートされているものです。毎日忙しくて、いつの間にかファッション雑誌を買うこともなくなった、という方も多いでしょうし、流行を追いかけることだけがおしゃれというわけではありません。
しかし、あまりにも昔からのスタイルに固執するのも、素敵な大人の女性としてはちょっと残念なことかもしれません。職場や周りの若い人が素敵な装いをしていたら、「それ素敵ね。そういうデザインが流行ってるの?」などと気軽に声をかけてみましょう。
雑誌やテレビで流行ファッションを追いかけるよりも、より身近で、取り入れやすいスタイルの秘訣を教えてくれるはずです。
アラフィフ女性が捨てるべきプライドとは
アラフィフ女性が捨てるべきプライド①相手が年下でも、リスペクトを忘れない
経験やスキルの高さに裏打ちされたプライドはとても大切なものですが、単に年齢が高いからといってそれを鼻にかけるのは絶対にやめておくべき。
たとえ年下であったとしても、上司は上司。職歴が長くなると、ついつい誰に対してもタメ語で話してしまうというアラフィフさんも多いのはではないでしょうか。
周囲もそれをキャラクターとして容認していたり、そういうことにこだわりのないフランクな職場も多いでしょう。
しかし、中にはそれを快く思っていない人がいる可能性も十分あります。また、タメ語を使うと、どうしても相手を見下しがちになります。
たとえ相手が年下であったとしても、きちんと敬意を払い、礼儀正しい言葉遣い、態度で接することは基本中の基本です。
「私の方が知識もあるし、社歴も長いのに」と、プライドがジャマをすることもあるかもしれませんが、大人の女性たるもの、やはりここでは、そういった感情はグッとおさえて、相手に対するリスペクトを忘れないようにしましょう。
アラフィフ女性が捨てるべきプライド②分からないことは素直に聞いて、その場で解決
普段から「何でも知ってる」「頼れる」キャラ認定されているアラフィフさんにありがちなのが、知らないことがあっても、プライドが邪魔をして聞けない… ということではないでしょうか。
特に、最新の流行語や、スマホの新しいアプリなど、「知らない」と言ってしまうと、オバサン扱いされてしまうのではないかと思って、ついつい知っているふりをしてしまうという人も多いはず。
あとでこっそり調べようとしても、それがなんだったか思い出せなかったりして… また、知ったかぶりをして話を合わせているうちに、「○○さんはどうですか?」なんて聞かれてしまって、内心あわててしまったり…
そんな気持ちもわからなくはありませんが、やはりこういった時にはさらっと「それってどういう意味なの?流行ってるの?」「どうやって使うの?教えて!」と、素直に尋ねる方が、よほどさわやかで、素敵な大人といえるのではないでしょうか。
知らないからといってバカにする人なんて、そうそういないでしょうし、あとでモヤモヤするよりは、その場でさっと解決してしまった方がよほど有意義です。新しい知識も身につきますし、「へぇー、そんな言葉が流行ってるのねー」と、そこからまた会話が広がることは間違いないでしょう。
つまらないプライドは捨てて、分からないことは素直にわからないと言える、素敵なアラフィフ女性でありたいものですね。
中には、守るべきプライドもある!
つまらないプライドを捨てて、分からないことを素直に聞いたり、できないことはできないと正直に言うことはとても大切です。しかし、過剰に若い人を持ち上げたり、自分を卑下して見せることはやめましょう。
アラフィフの女性に特にありがちなのが、「私なんてもうオバサンだから」「若い人と違って私なんて」と、過度に自分を下げて見せること。
言われた相手もどう反応したらいいのか困ってしまいますし、そういう発言や態度こそが、何よりも「オバサン」的といえるでしょう。
年齢を重ねるのは誰もが同じ。ずっと若いままの人なんていないのです。アラフィフだからといって何か劣っているというわけではなく、むしろ経験やスキルを積んで、自信に満ちているのが本来の姿ではないでしょうか。
謙虚さを忘れないことはもちろん、とても大切なことですが、プライドを忘れて、「自分なんて」と言うのはやめましょう。
他にも、職場や人間関係において、「女の子はそんなことしなくていいのよ」「女性はあまり出しゃばらない方がいいのよ」なんて無意識のうちに口にしてはいないでしょうか。
かつては、女性は一歩下がって控えめに男性をアシストするもの、なんていう姿勢が美徳とされている時代もありましたが、今はまったくそんなことはありません。女性でも営業や上司としてバリバリ働いている人もいれば、男性でも育休を取ったり、家事育児をするのはもはやあたりまえのことです。
仕事をするうえで、「私は女性だから、そこまでやらない」「女性なのに、どうしてそんなに頑張るの?」なんて発想は、もはや完全に捨て去らなければなりません。
女性だから男性より劣っているとか、出世できなくても当たり前なんてことはないのです。女性であることにプライドを持って、毎日いきいきと仕事や家事をこなせることが理想的ですね。
守るプライドと捨てるプライドをしっかり見極めることが大切
アラフィフ女性が陥りがちな、プライドがあるゆえの困ったシチュエーションや、その原因、また、逆にプライドを保つべきシチュエーションについてみてきました。
年齢や経験を積むうちに、自分に自信がつき、その分どうしてもプライドは高くなってきます。それがポジティブに作用しているうちは良いのですが、かえって自分を苦しめることになってしまったり、他の人を見下すことになってしまってはいけません。
謙虚な気持ちを保ち続けることを常に心がけて、分からないことは素直に教えを乞い、いつまでも知識を吸収することに貪欲でいましょう。
しかし、逆に謙虚が過ぎて、自分をやたらと卑下してしまうことも考え物です。特に、アラフィフ女性は、自分の年齢をネタにしてしまったり、「自分なんてもうおばさんだから」なんて必要以上に自分を悪く言いがちです。
言われた相手が困惑するだけではなく、実は自分自身を少しずつ傷つけているということに気づきましょう。
年齢を重ねるのは決してネガティブなことではありません。知識や経験が豊富な分、余裕もあり、人生を楽しむことができるのは、とても貴重なメリットです。そして、女性だからと言って、仕事に手を抜いたり、誰かに成果を譲ったりする必要もないのです。常に前向きに、ベストを尽くして、やりきったなら思いきり自分をほめてあげましょう。
プライドを上手にコントロールして、これからもますますイキイキと、日々の生活を楽しんでいけますように!