続けているのになぜ?ヨガをしていてもなかなか痩せない理由

ヨガでよくある悩みの一つ、「痩せない」ということ

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ヨガを始めるにあたって、スタイルや体質改善ができると期待する方が多いでしょう。特にそもそも体を動かすことが苦手で、運動不足の人は「ヨガなら無理なくできそう」と考えがちです。

ここに一つ重要な注意点があります!

ヨガは運動量が少なく、消費できるカロリーがわずかということ。一般的なヨガのレッスンは75分から90分。1レッスンのカロリー消費量は、100~200キロカロリーと言われています。

もちろん流派によって消費カロリーは変わります。ホットヨガやアシュタンガなど、汗をかく強度の高いヨガでも、200~300キロカロリー相当なのです。

体脂肪を1キロ減らすのに、7200キロカロリー程度の消費が必要と言われていますから、仮に毎日200キロカロリーを消費できるヨガを行ったとしても、1キロダイエットするのに1ヶ月以上かかるというわけです。

ヨガをやっているのに全然痩せないと不服を感じる人の中に、ヨガをやればすぐに痩せられる!と期待している人が多くいますが、短期間で痩せたい方には実は不向きと言えるのです。

そもそもヨガで痩せる仕組みとは?

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ヨガがどのようにして体に作用するのか、仕組みを復習しましょう。

ヨガの目的は、「呼吸、姿勢、瞑想を組み合わせて心身の緊張をほぐし、心の安定とやすらぎを得る」ことです。

身体に起きる変化

ヨガのポーズを実施した直後から、体には見えない変化が発生します。腹式呼吸によって身体の隅々まで酸素が行き渡り、細胞が活性化するのです。身体の柔軟性が改善し、血流が良くなることで、全身の新陳代謝が向上します。いわゆるデトックスが活発になり、スッキリした体つきになるのです。

さらにヨガを毎日の習慣にすることで、デトックスしやすい体質へと変化していきます。

この通り、効果は長期的に現れるといえます。

心に起きる変化

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ヨガのポーズを適度に長く保持するなかで、1つ1つの形態を保って呼吸に集中することで、心の雑念がなくなっていきます。心の雑念がなくなって落ち着いてくると、食欲もコントロールされます。普段から心が落ち着き、繊細になることで、自然に欲望の対象に魅かれなくなり、ジャンクフードなどの体に良くない食べ物を受けつけなくなるのです。

お腹も空いていないのに余計に食べてしまったり、イライラして暴食をすることもなくなります。カロリーの摂取量をコントロールできるようになることで、結果的にダイエットに成功するといえます。

ヨガをしているけれど痩せない…その理由とは?

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ヨガの動作は運動量の少ないものです。消費するカロリーが少ないにもかかわらず、ヨガをやっているから大丈夫!と思い込まないことが大切です。

また、ヨガレッスン後は好転反応と呼ばれる現象でお腹が空くことがあります。レッスン後に運動したから大丈夫!とモリモリ食べてしまっては、圧倒的にご褒美の量が多くなってしまい、本末転倒です。

ヨガの仕組みで説明した通り、ヨガによる効果はすぐさま目に見えて現れる訳ではありません。正しい呼吸法によって細胞が活性化し、新陳代謝が活発になるまで…そしてヨガが習慣になって、体質改善に到るまで、時間がかかります。

ヨガはカロリーの消費量を増やせるから、ダイエットにつながるのではありません。ヨガに期待できるダイエット効果とは、カロリー摂取量を抑えられるような、メンタルトレーニングができるということなのです。

無意識のうちに痩せやすい習慣を身につけている

ヨガでダイエットに成功したという人は、実は無意識のうちに生活の色々なことが変化し、痩せやすい習慣を身につけていることが多いです。ヨガにより姿勢が整うと、大股で元気に歩くことができます。日々の生活での姿勢や立ち振る舞い、歩き方などが変化し、消費カロリーが自然と高くなります。

また、ヨガで日々の疲れを上手にマネジメントできれば、電車の中でも立ち続けられるし、階段を使うようになる人もいるでしょう。

このような毎日の積み重ねが、結果的にダイエットの成功につながるのです。

元の体質によっても痩せにくい場合がある

極度の冷え性で汗をかきにくい体質の方は、新陳代謝が活発になるまで時間がかかります。ホットヨガに適切な頻度で通うことで、代謝を良くするための強めの刺激を与えられる可能性があります。

ヨガの呼吸方法には、お腹を使う腹式呼吸や胸を広げる胸式呼吸、勢いよく息を吐くウジャイ呼吸など、さまざまな方法があります。いずれにしても、深い呼吸がよりヨガの効果を引き出します。

日常生活ではなかなか深い呼吸をしません。特にストレス過多な人は、呼吸が浅くなりがちです。ヨガレッスンに参加して、インストラクターの方に正しく「吸って~……吐いて~…….。」という長いスパンの呼吸を教えてもらうまで、習得するのが難しいかもしれません。

呼吸法が身についてこそ効果を感じられる

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ヨガで大切なのは、呼吸と正しいポーズです。ベースとなる呼吸法が身についてこそ効果を感じられるため、効果を得られるまで時間がかかる方もいます。また、体重のかけ方を間違えたり柔軟を意識し過ぎて力をキープすることを忘れてしまうと、美しいポーズはとれません。もともと極度に体が硬い方は、理想とされるポーズを取るのが難しいかもしれません。

ヨガレッスンに通っている場合であれば、インストラクターの方が効果を維持しながらも段階的に習得できるよう指導してくれるでしょう。自宅でYoutubeやDVDを見て独学で始める方は、自己流になってしまわないようくれぐれも注意する必要があります。

なお、女性は特に、ホルモンの分泌量が月経周期に伴って変動しているという点も要注意です。特に体内の水分を溜め込みやすい体質の方は、排出が滞る時期は体重の変化が見られず痩せない、むしろ増えてしまうこともあります。

正しい方法でヨガを行い、痩せやすい体を目指す

正しい手順のヨガは、運動量が多く強度の高いヨガでも、リラックス系のヨガでも、必ず動作の手順に決まりがあります。深い呼吸を繰り返しながら、前半は交感神経を優位にするポーズをし、後半は副交感神経を優位にし、心身をリラックスさせるポーズをしましょう。

ヨガにとって呼吸は大切です。腹式呼吸によって身体の隅々まで酸素が行き渡り、細胞が活性化するのです。固まった身体がほぐれて血流が促進され、新陳代謝が進み、正常な機能を持った身体に近づきます。これを習慣にすることで、毒素がどんどん身体の外に押し出されやすい、痩せない体質から痩せやすい体質へと変化していきます。

また、ポーズをとりながら瞑想し、自分の内面に向かい合いましょう。ストレスを把握し、情報を取捨選択し、次にとるべき自分の行動を見定めるのです。食欲のコントロールはもちろん、日常生活の様々な行動がヘルシーなものになります。

ヨガを通して自分自身を上手にコントロールしましょう

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ダナ・ファルセッティさんというアメリカNo.1のカリスマヨギーの方は、なんと体重が130キロあります。彼女の言葉に「ヨガは本来の自分に近づくもの。やれば痩せるわけではない。」というものがあります。ヨガによる動作とその効能は、確かにボディスタイルの改善に役立ちます。具体的には、人それぞれに適正な無駄のない体格と体重になるよう導かれるということなのです。

ヨガ本来の目的は、瞑想を行いやすくし、心身の健康を保つこと。ヨガが思うようにダイエットにつながらず、もどかしく思う時期もあるかもしれません。しかし、その時期をひっくるめて、自分の心身の変化を把握できるようになることこそ、ヨガの本来の目的そのものです。

自分の心身の変化に敏感になり、その時々に応じて生活習慣に変化をつけることで、コントロールしていきましょう。

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